「楽しい」ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート CBさんの映画レビュー(感想・評価)
楽しい
ビートルズが1969年1月30日に行った、自社ビルの屋上で行ったゲリラライブの模様。
結成からそのときまでの駆け足紹介もあって楽しい。14-15歳で結成したリバプールのしがないバンドがあっという間にスターに駆け上がり、1964年から米国を皮切りに世界中大人気の中を演奏して回り、映画もバンバン撮り、1966年マニラでのトラブルからツアーをやめてスタジオに入りマルチトラック導入で全員での演奏も稀(まれ)になったが、1968年にトゥイッケナム映画撮影所で観客を前にした演奏を行い(実際はうまく終わらなかった)、次回作はライブにしようと決定しさまざまな案を考えた結果のライブを映像として残したもの。
わずか65分であることが、かえって濃密な時間になっていると感じた。アルバム 「レット・イット・ビー」に収録されている曲の数々を、警察に無許可で演奏しまくる痛快感。何度も繰り返されるタイトル曲 「ゲットバック」、いい! 最高だよ。
ライブ後に、新作アルバムの録音を続ける中で誰かが行ったセリフ 「またやってやろう。今度は世界中のロックバンドが、ビルの屋上で同じ曲をやるんだ」 は魅力的な企画だったなあ。実現したらすごかっただろうけど、まあ無理か。
時期的にはもはや解散寸前の時期なのだが、4人が(生きていて)実際に演奏し唄っている。それを目の当たりにできること、それだけで幸せな時間だった。メンバーと確執があって一時離れたリンゴスターがずっと楽しそうで、なんかよかった。
もう、若者って年齢じゃなのかもしれないけれど、とにかく四人が楽しそうで、元気に動いているってのが、最高!
あとやっぱり、いい曲多いわ。
おまけ
「映画を観るのか、それともその一部となるのか」(IMAXの宣伝文句)
この映画にぴったりなセリフだった。
ビルの屋上で、無許可ライブって、当時ではだいぶヤンチャな企画なんだろうな。