カラーパープルのレビュー・感想・評価
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前作とは別物
ミュージカルとして進行していくからか、以前見たカラーパープルとは全然違っていたような気がします。細部までは覚えていませんが、もっと感情移入して泣いたのを覚えていますが、今回のカラーパープルは、ミュージカル特有のシーンでぶっ飛んだ感じが数箇所あり、納得してストーリーを追うのが少し難しかった。
でもセリーが自信をつけていく様子が、力強く清々しい歌で見事に表現されていてゾクゾクしました。
自尊心をしっかり持った女性達が弾けるように歌い踊る楽曲もワクワクしました。
映画では、セリー以外の登場女性はみんな精神的に自立している女性ばかりでしたが、実際にはあそこまで虐げられてもその地で生きるしかないセリーのような黒人女性の方が多かったのではないでしょうか。
それにしても、キリスト教ベースの心情は私にはあまり響かなかったです。
快進のソウル・ミュージカル映画の名作‼︎
個人的に、早々と今年のトップ5には入るだろう久々に心震える作品だった。
ミュージカル映画としても、ダンサーインザダークは超えられないまでも、ララランドは超えた感があるな。
とにかく、ブラックミュージック好きには堪らない作品だと思う。
先週観た「哀れなるものたち」と、クソ夫やクソ男に虐げられる女性が自らの力で未来を切り開くという、所謂フェミニズムではテーマ性が被る部分があるが、あちらがいかにも賞を取りそうな悪趣味なクソ映画だったのに対して、こちらはドストレートに演者の表現力で観る者を圧倒してくる。ストーリー的にもシンプルで、特に手の込んだ捻りもないのにだ。
賞レースもいいのだが、私は、映画の醍醐味ってこちら側が「正」だと思ってるタイプです。
(「哀れなる…」は、ビジュアルとエマストーンの体当たりの演技は凄いのだけれど、奇抜なアイデアや悪趣味で変態な表現を「芸術」として極端に崇めるのにはあまり賛同出来ないのです。)
「哀れなる…」は、少なくとも私の人生にとっては無くてもよい映画だったが、この作品は自分の人生にとって必要と思える映画でした。
最後に、終盤に主人公のセリーが自尊心の目覚めを歌うシーンで、歌唱中の吐息を敢えて表現として収めているところにグッときた。何というか、ミュージカルにおける「シズル感」とでもいおうか。
女性の問題と人種の問題のバランスが悪すぎるのではないか?
暴力的な父親や夫に虐げられてきたた女性が、そうした男たちから自立していく物語なのだが、主要な登場人物が黒人だけというところには、スピルバーグが監督した旧作と同様に、違和感を覚えざるを得なかった。
こうした設定であれば、「男たちの家の中で女たちはまだ奴隷扱い」と歌われているように、黒人であることと女性であることの二重の抑圧に苦しむ人々を描いても良さそうなものなのに、黒人であることの苦難に比べて、女性であることの苦難が大き過ぎるように思えるのである。
何も、人種による差別や偏見を必要以上に強調しろと言うつもりはないし、劇中でも、白人の市長夫婦に楯突いた黒人女性が投獄されるというエピソードが描かれるのだが、それでも、やはり、何のために黒人社会を舞台にしたのかが、今一つよく分からない。
もしかしたら、「女性の解放」という普遍的なテーマを、人種の問題とは切り離して描きたかったのかもしれないが、むしろ、黒人社会と白人社会の分断が強く感じられてしまい、ダイバーシティとかインクルージョンとかが叫ばれている今の時代に、わざわざリメイクした意味はあったのだろうかとも思ってしまった。
ミュージカルにしたのは良かったし、この点に関しては、黒人ならではのパワフルな歌や踊りが楽しめるのだが、その一方で、そうした歌唱シーンが、物語の推進力になっているどころか、ストーリーの流れを停滞させているように感じられたのは、残念としか言いようがない。
重たい話をエンタメに昇華
スピルバーグ監督の「カラーパープル」(1985)は、
重い作品だなぁと感じた記憶はあったけど、
今回はミュージカル映画としてエンターテイメントとして、
重たいシーンも歌と踊りに切り替わり、
気持ちが持って行かれることなく楽しめるようになっていました。
ほとんどが場面や時代に合っている楽曲だったけれど、
一部違和感を感じる現代っぽい楽曲もあったけど、
それもブロードウェイ舞台のものなのかな?
ミュージカルにする事で、物語がバツバツ端折られてる部分も感じたけれど、
物語の芯の部分はちゃんとしていました。
家長主義により、モノのように扱われる黒人女性。
気分で殴られ、家政婦として扱われ、性のはけ口にされたりするのが当然という風潮に、
おとなしく従っていた主人公が不当な扱いに声を上げる女性たちに触発され、
自分の道を歩きはじめる
セリーの長い人生の物語だけど、生きている事に意味がある。
産婆さん役が1985年の縁の人で、出て来た時には思わずニンマリ。
ハッピーエンドの結末に、ほっと胸を撫でおろせた作品でした。
凡庸なセリーの成長過程とその到達点は絶頂へ
前作品は知らないが多くの猥雑な反社的なことは省略され歌詞に転化されたようだ。
そんなミュージカル仕立てで単純化されている展開で、
セリーが一人の人間に目覚め、心の昇華に至る高揚と充実の展開は見事と言うしかない。
それはリメイクだから出ることなのだろうが…
全体としてイントロのモノクロから、
ラストの雲上の神々しいハイライトまで素晴らしい展開に流れある脚色だった。
(^∇^)
カラーパープル
友情を超えた強い絆に導かれ
「私」が輝ける場所を探す女性たち
今を生き抜く力をくれる熱い希望の物語!
巨匠スティーブン・スピルバーグが1985年に手がけた名作映画「カラーパープル」をミュージカル映画としてリメイク。
ピュリッツァー賞を受賞したアリス・ウォーカーの同名小説と、
ブロードウェイでロングランヒットを記録したミュージカル版をもとに再映画化する。
横暴な父に虐待され、10代で望まぬ結婚を強いられた女性セリー。
唯一の心の支えである妹とも離れ離れになり、不遇な日々を過ごしていた。
そんな中、型破りな生き方の女性たちとの出会いや交流を通して自分の価値に目覚めたセリーは、
不屈の精神で自らの人生を切り拓いていく。
主人公セリー役にはブロードウェイ版でも同役を演じたファンテイジア・バリーノを起用し、
「ドリーム」のタラジ・P・ヘンソン、実写映画「リトル・マーメイド」のハリー・ベイリー、シンガーソングライターのH.E.R.らが共演。
また、ブロードウェイ版でソフィア役を演じてトニー賞にノミネートされたダニエル・ブルックスが本作にも同役で出演し、第96回アカデミー助演女優賞にノミネートされた。
製作総指揮にはスピルバーグをはじめ、オリジナル版に出演したオプラ・ウィンフリー、オリジナル版の音楽を手がけたクインシー・ジョーンズが名を連ね、
アリス・ウォーカーのピュリッツァー賞受賞小説を原作に新鋭ブリッツ・バザウーレ監督がメガホンをとった。
カラーパープル
劇場公開日:2024年2月9日 141分
見た後は前向きな気分になれる
全体を通して良い音楽だと思いました。有名なアーティストも参加しています。明るくて感動的なストーリーで、ラストの方は涙が出ました。鑑賞後は前向きな気分になれるのでオススメです。
よかったです
ウーピー・ゴールドバーグ版のオリジナルは公開当時映画館で見ましたが、内容は細部まで覚えておらず。ミュージカルということで、別物として新たな気持ちで鑑賞。
スピルバーグは今回製作だけど、「ウエストサイドストーリー」に続いてミュージカルづいてますね。
改めて見ると、過酷な話。
父親(と思っていた男)からの虐待・妊娠という異常さ、望まない結婚。自由のない支配される日々。ただでさえ差別にあう黒人である上、こうしたことは、当時きっと珍しくなかったのでしょうが、主人公セリーの最もつらかったのは、仲の良い妹ネティと引き離されたこと。。
でも、周りの女性たちがとても力強い。シュグやソフィアがセリーに勇気を与え、救われます。
ミュージカル部分も素晴らしかった。黒人の方々の歌声ってパワフルで揺らがず、ゴスペルなどもそうですが、魂で歌ってるように感じます。
それが、立ち上がって闘い、自分を取り戻していくストーリーにマッチしていたかなと思いました。
I'm here(生きてる)という歌詞セリフがグッときました。翻訳がよいですね。
ネティ役のハリー・ベイリーが可愛かったです。
ミュージカルの良さ
辛い重苦しいストーリーをミュージカルで明るく見やすくなっている。歌が綺麗で力強くて心に響く。もうちょっと音響のいい場所だったら良かったのに。今回映画館が悪かったな。今日から上映なのになぜ狭いとこ⁉︎
ラスト、わかっていても泣いてしまった。
昔見た「カラーパープル」をもう一度見たくなった。
名作が再び
あの名作「カラー・パープル」ミュージカル版リメイクです
本作は昔流行ったロックのトータルアルバムの感じですから
あくまで既知の物語をミュージカルとして表現した
という見方を忘れてはいけません
最近よく見かける舞台では表現できない
大人数によるダイナミックなパフォーマンスを
映画ならではのロケーションを用いた
エンターテインメントに仕上がっています
歌とダンスにかなりの尺が食われてしまうので
何かやったが全カットされたお笑い芸人のように
これ誰?とかもありますがそれもご愛敬で
誰もが命がけで生きている時代の様々な出来事や運命を
つづれ織りのように物語が織られていきます
エンドロールはつづれ織りではなくパッチワークですが
恐らくそういう意味で創られたのではないでしょうか
金曜日とは言え公開初日に
一番小さなスクリーンで観ていたのは5人だけ
本作の価値が理解できない日本人の心の貧しさはむしろ哀れでもあります
昔は本作を凌ぐ見事なつづれ織りに仕上がった
「二十四の瞳」を生み出したのですから
本当に漫画やアニメに明け暮れる今の日本は
経済と共に危険な状態といえますね
ミュージカルは圧巻◎だが、スッキリ見れる分感動が弱まった
序盤からメインキャスト以外のミュージカルシーンが素晴らしい。層の厚さを感じる。
過去作をぼんやり思ったが、ミュージカルに重きを置いてるせいか、当時の差別、偏見の描写が弱く感じる。
最近の傾向だが凄惨なシーンはさわりだけで後は想像してねの作り、そういう意味では市長夫人の挿話など秀逸な作りと思えたが、画像時間が圧倒的に不足してるので、後半のハッピーエンドが浮いていて泣けなかった。
主人公のメンフィス行き、店のオープン、再会などもラッキー、棚ぼた感が強く出る演出も感情移入出来なかった。
とはいえライトに時代を感じてミュージカル楽しめる点では損はしない。
作品の粗さを凌駕するキャスト陣の素晴らしさ!
ストーリーは駆け足でちょいちょい荒削りな感じ、ミュージカルシーンの演出は単調で少し物足りなさを感じる。それらを覆し拍手称賛を贈りたくなるほどの高見まで持っていってくれるキャスト陣の素晴らしさ!演者の熱と想いがひしひしと伝わってくる!アカデミー賞ノミネートが1人だけだなんて、審査員はどこを見てるのか疑問。見てよかったと心から思えた1作です!
期待してたんだけどそんなに…。各キャラクターが感情的過ぎてクドかっ...
期待してたんだけどそんなに…。各キャラクターが感情的過ぎてクドかった。キリスト教で〆るのもそれでいいの?は?
1985年版と両方見ると尚更いい!
ミュージカル映画が大好きです。
2021年の『ウエスト・サイド・ストーリー』は久しぶりに生涯ベスト映画セレクションに加わりました。そして自分史上一番沢山映画館で見た映画です。だからスピルバーグのミュージカル映画なだけで大期待をしておりました。
スピルバーグの『カラーパープル』がミュージカル映画としてリメイクされると知ったのは割と最近のことです。あわてて1985年版『カラーパープル』を見ましたよ。
原作小説の時点で『カラーパープル』という作品は黒人差別、男女差別、DV、近親相姦、同性愛、貧富の格差、教育の格差、ルッキズム等々のテーマを取り扱い、人間の持つ毒素をすべて積み重ねたような境遇にある女性の人生を描いた壮大な一代記。
こんなトゲだらけの題材、普通なら凄惨なシーンが連続するエグ味たっぷりの映画になってしまいそうですが、それをおよそ40年も前に美しい人間讃歌として映画化したスピルバーグの苦労がうかがわれます。ただし当時は素直に評価されなかった傾向もあったようです。
でも85年版って名作ですよね。普通、人間から湧き出る毒素を何種類も上乗せして、何種類も掛け合わせているのに、鮮やかな映像、華やかな音楽で仕立てて、ミュージカルにしたくなるような映画に出来ます?
今回のミュージカル版を見て、私の中で85年版の評価上っちゃいました。
『ウエスト・サイド・ストーリー』の時も思ったんですが、元の作品とリメイク作品、どっちの方がいいとか劣ってるとかそういうんじゃなくて、どっちも凄く良い!
そして『カラーパープル』では両作が色々補い合ってて、85年版の分からなかった所が分かったり、ミュージカル版で端折っている所を85年版では鮮明に表現したりしていて、両方見ることで合点が行く所とか、ようやく納得がいったという所が色々とありました。両方見ると作品の理解がグンと深まります。
思えばそれは『ウエスト・サイド・ストーリー』もそうでした。スピルバーグのリメイクっていうのは、元ネタを決して蔑ろにせず、互いの価値を高め合うようになってて、何度でも繰り返して見たくなるような深みをもたらしますね。
凄く良かった〜。
カラーパープル 85年のスピルバーグの作品に比べるとだいぶマイルド...
カラーパープル
85年のスピルバーグの作品に比べるとだいぶマイルドにそしてミュージカル映画という事もあってポップに仕上がっており見やすくなったのは良かった点。
そんなマイルドに作られた今作でも主人公セリーがいかに自由を奪われ理不尽で苦難な生活を何十年も送らさせれてきたかは十分に伝わる。
そんな中でも最後は赦しを与え、自分を愛し友を家族を愛する姿はセリーがまるで神のようにみえて終わらせるところは個人的にグッときた。
個人的にはだが、あまり心に強く響くミュージックがなかったのは残念だったところか。この辺はもちろん好みによる。
個人的な2024年洋画新作鑑賞ランキング
1 ネクスト・ゴール・ウィンズ 4.8
2 コット、はじまりの夏 4.7
3 アリバイ・ドット・コム2 ウェディング・ミッション4.5
4 アクアマン/失われた王国 4.5
5 ニューヨーク・オールド・アパートメント4.3
6 異人たち 3.7
7 ミツバチと私 3.6
8 僕らの世界が交わるまで3.0
9 カラーパープル 2.9
10 弟は僕のヒーロー 2.8
11 ジャンプ、ダーリン 2.5
12 エクスペンダブルズ ニューブラッド 2.3
13 ダム・マネー ウォール街を狙え! 2.3
14 哀れなるものたち 2.3
15 ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 2.2
16 ゴースト・トロピック 2.2
17 葬送のカーネーション 2.2
18 Here ヒア 2.1
19 サウンド・オブ・サイレンス 2.0
20 サン・セバスチャンへ、ようこそ 1.8
21 VESPER/ヴェスパー 1.5
22 フィスト・オブ・ザ・コンドル 0.5
神に愛される紫は、どんな場所でも咲き誇って良いという意味らしいけれども
2024.2.9 字幕 イオンシネマ京都桂川
2023年のアメリカ映画(141分、G)
原作はアリス・ウォーカーの小説『The Color Purple(1982年)』
抑圧に苦しむ女性の生き様を描くヒューマンドラマ
監督はブリッツ・バザウレ
脚本はマーカス・ガードリー
原題は『The Color Purple』で、劇中で登場するセリフの一部
物語の舞台は、1909年のアメリカ・ジョージア州
父アルフォンソ(デーオン・コール)と妹ネティ(ハリー・ベイリー、成人期:シアラ)と一緒に住むセリー(フィリシア・パール・エムパーシ、成人期:ファンテイジア・バリーノ)は、父との子どもを身籠りながらも、日々の仕事は休ませてもらえない過酷な状況を生きてきた
ようやく出産できた子どもも父に奪われ、どこかへと売られてしまう
ある日、ネティの求婚に訪れたミスターことアルバート・ジョンソン(コールマン・ドミンゴ)は、そこでアルフォンソからネリーなら物々交換でやると言われてしまう
これによって、ネティはミスターの妻となるのだが、そこで待っていた生活はメイド以下の過酷なものだった
物語は、父と二人きりになったことで襲われたネティが、セリーの元にくるところから動き出す
元々ネティ狙いだったミスターは、恩を売りながら、彼女を手籠にしようと考えていた
だが、ネティは反発し、それによって彼女は追い出されてしまう
セリーとネティは手紙を出し合う約束を交わすものの、それらはすべてミスターの手によって阻まれてしまうのである
映画は、かなり古い小説を題材にして、その映画化とは違ったアプローチで再映画化をしている作品である
ブロードウェイの舞台の方がスピルバーグ版よりも近く、本質的にはミュージカル映画というカテゴリーになっている
いわゆる「抑圧され続ける黒人女性」を描いていて、この不遇から抜け出そうと必死にもがいている様子が描かれていく
ネティの居場所は不明ながら、彼女はどこかの家庭のメイドとなり、二人の子どもの世話を任されていた
それがセリーの「2人の子ども」なのだが、冒頭で「生まれたのがアダム」で、その次のシーンで彼女らが見つけるのはオリヴィアという繋がらないシーンがいきなり登場して困惑してしまう
いっそのこと「アダムだけ」に改変しておいても問題ない流れだったので、何か重要なものを見落としたのでは?と不安になってしまう
その後、ミスターの元妻でブルースの道に行ったシュグ(タラジ・P・ヘンソン)が登場したり、ミスターの連れ子ハーポ(ジャマール・エイブリー・ジュニア、成人期:コーリー・ホーキンズ)の妻としてソフィア(ダニエル・ブルックス)が登場したりする
いずれもが内向的なセリーを変化させる役割を担っていて、セリーがミスターに啖呵を切るというところまでの案内役と言っても差し支えない配置になっていた
これらのキャラの顛末も同時に描いていくのだが、かなり荒っぽい感じになっていて、中盤ではセリーの存在感はほぼゼロのような状態になってしまう
いわゆる脇役が目立ちまくる時間が長すぎるので、群像劇としての舞台なら必要だが、セリーを主人公とする映画として観れば、とっ散らかったような印象になってしまうのではないかと感じた
いずれにせよ、約35年間を描くには2時間は短すぎるので、もっと選択と集中をしていれば良かったと思う
楽曲も歌唱力は感じるものの、頭に残るメロディというものがないのも残念だった
また、「The Color Purple」の意味が「それだけ?」感が凄まじく、本当はもっと色んな意味や暗喩があるのだと思う
映画からは何も伝わってこないのだが、原作者の思惑としては、「執筆のために田舎町を訪れたら紫色が多いことに気づいた」というもので、これを深読みすると「この時代は田舎の方がまだ近代的ではなく黒人女性が奴隷のように扱われていた」というものになるので、本来ならば良い意味ではないのだろう
だが、「紫色がなければ神様も寂しがるだろう」という劇中のセリフがあるように、そんな不遇の中でも「紫は紫として咲き誇っていい」というニュアンスになっていると思う
それを映画が体現できたかは謎だが、補完が必要になるタイトルというのはあまり褒められたものではない、というのが率直な感想である
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