劇場公開日 2024年2月9日

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「私は美しい」カラーパープル サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0私は美しい

2024年2月10日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

興奮

心をえぐる、多くの非人道的なシーン。繰り返される残虐行為は、フィクションではなく事実。女性差別と黒人差別。その両方を請け負わなければならなかった当時の黒人女性の人生は、壮絶の一言では収まらないほど過酷なものだった。これが映画というエンタメに昇華して尚、見るに堪えない、目に手を当てたくなるほどのものだったのだから、実際は...。いやはや、考えたくない。

個人的には大きな展開までがかなり冗長で、前半パートは色々と物足りなく感じてしまった。歌声は120点の満点越えなんだけど、どうも華やかさがなくてミュージカルとしてはちょっと残念な感じ。原案となったスティーブン・スピルバーグの過去作は未鑑賞だが、どれほどリメイクされたのか気になるところ。この映画から音楽を抜くだなんて、ゾッとしちゃう。見てらんないかも。

そんなこんな前半だったけど、後半からの巻き返しが素晴らしかった。あまりの後半の追い上げに、正直前半の記憶は無い💦 ギターだけが取り柄のクソ夫とイライラが止まらない白人市長夫妻に、心をぐちゃぐちゃにさせられながら、既に感情は爆発。どうにか、彼女たちに報いを。救いを。そう心で唱えながら、ひたすら手を合わせていた。かなり長い時間をかけて精神的に重い荷物を背負わせられるから、本当にキツかったが、その分あのラストは号泣ものだった。ああ、良かった...。

タラジ・P・ヘンソン除く黒人女性はほぼ演技初挑戦。なのに、そうはとても思えない。身体と声帯を使ったとんでもない表現力だった。Oscar、彼女たちに違いない。まさに、魂の演技。そして、全身を奮い立たせる歌声。この映画1本で多くの名曲を聴くことが出来た。差別、格差なんて絶対にあってはならない。いつまでも語られる不朽のテーマ。それは、今なお形を変えて行われているからだろう。多くの人に見て欲しい、ノンフィクションドラマです。

胸にグサグサと刺さったこの感覚、一生留めておこうと思う。期待値低めの2本から始まった2/9の週。まさかの立て続けに良作で、大満足のスタートとなりました。本作は結構胸が痛くなるためオススメしにくいですが、スクリーン内を響き渡るこの歌声は、是非とも劇場で体感して頂きたいです。この世界から差別が無くなることを願って。

サプライズ
Mさんのコメント
2024年2月11日

市長夫人の不気味さは群を抜いていました。
夫もとんでもないやつでした。
私もオリジナルを見てみたいと思っています。

M
NOBUさんのコメント
2024年2月11日

こんにちは。
 オリジナルも面白いですよ。では。

NOBU