「名作が再び」カラーパープル 椎名モモコさんの映画レビュー(感想・評価)
名作が再び
あの名作「カラー・パープル」ミュージカル版リメイクです
本作は昔流行ったロックのトータルアルバムの感じですから
あくまで既知の物語をミュージカルとして表現した
という見方を忘れてはいけません
最近よく見かける舞台では表現できない
大人数によるダイナミックなパフォーマンスを
映画ならではのロケーションを用いた
エンターテインメントに仕上がっています
歌とダンスにかなりの尺が食われてしまうので
何かやったが全カットされたお笑い芸人のように
これ誰?とかもありますがそれもご愛敬で
誰もが命がけで生きている時代の様々な出来事や運命を
つづれ織りのように物語が織られていきます
エンドロールはつづれ織りではなくパッチワークですが
恐らくそういう意味で創られたのではないでしょうか
金曜日とは言え公開初日に
一番小さなスクリーンで観ていたのは5人だけ
本作の価値が理解できない日本人の心の貧しさはむしろ哀れでもあります
昔は本作を凌ぐ見事なつづれ織りに仕上がった
「二十四の瞳」を生み出したのですから
本当に漫画やアニメに明け暮れる今の日本は
経済と共に危険な状態といえますね
コメントする