Blue Island 憂鬱之島のレビュー・感想・評価
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今の香港を思うと、とても複雑な気持ちになります
この映画、去年クラウドファンディングで資金調達していましたけど、無事に完成したんですね。「雨傘運動」のその後を描く、香港のリアルを伝える映画。改めて思うのは、天安門事件って香港の人たちにとってとても重要なんだなあってこと。しかし、若き活動家たちは皆当局に逮捕され、いま、何もできなくなった香港の人たちを思うと、とても複雑な気持ちになります。この映画は、もちろん、香港での上映は不可能でしょう。しかし、香港のリアルを、数年おきに映画として残し続ける行為は非常に貴重だと痛感しました。
香港を忘れないで
一国二制度が崩れ、市民の自由が失われつつある香港は、文化大革命、六七暴動、天安門事件、など自由を奪う人権弾圧事件を経験してきた。そして、20年の国家安全維持法の施行で自由は完全に奪われてしまった。文化大革命から逃げ、恋人と命懸けで海を泳いで香港にきた人、天安門事件を経験して自身を脱走兵と戒める人など、香港の自由を守るために闘った人々を、ドキュメンタリーと再現ドラマを混ぜながら観せてくれる作品。
ハッキリ言って退屈だった。
大変なのはわかるが、どうしようもできない。もし香港がこのまま自由のない中国化してしまったら、習近平は次に台湾を狙うのかな?
5年に1度の中国共産党大会が終わったばかりだが、一党独裁の恐ろしさを多少なりとも知れる作品だった。
上映後の監督インタビューで、香港を忘れないで、と言ってたが、記憶には留めておこうと思った。
好きな香港の事
96年バックパッカーで1ヶ月の中国の後3週間香港に滞在。その時北京のマックは一番高い食べ物で、香港のマックは一番手頃な食事でした。その時は深く考えませんでしたが、その後何度か香港を訪れて18年を最後に行けずにいる。世界の中の香港であり、香港人の香港であり、こんなにも変化していく香港は、今でも、香港には潜在的な、香港人のパワーがあると信じています。
ちょっとブルーになりますが、ラストの裁判のシーンから、これからを見守りたい。そんな映画です。
映画としてどうかと言われると微妙だけど、 返還時期挟んでその前後に...
映画としてどうかと言われると微妙だけど、
返還時期挟んでその前後に香港で働いていた者として、
やるせ無い気持ちになりました。
憂鬱と開放が同居する街
中国・香港で起こった文化大革命、六七暴動、天安門事件という3つの事件に直面した香港在住の3人を軸に、2014年の雨傘運動以降の香港の若者たちを描く。
面白いのは、3人の回想ドラマを演じるのが一般人で、中には19年の抗議デモに参加し逮捕・訴追された学生もいるという点。過去の歴史的出来事に若者として対峙した人物を、21世紀の出来事に関与した若者が演じるという劇中劇の多重構造を取りつつ、ジーウン監督はさらに、役者達に「問いかけ」を行う。香港人のアイデンティティを探求する監督の狙いがそこにある。
タイトルの『Blue Island 憂鬱之島』とは、自由の幅が狭まりつつある“憂鬱だらけの香港”という皮肉。ただ一方、“憂鬱”を表すBlue=青という色は、香港を取り囲む海の色であり、“信頼、誠実、開放感”という意味もある。
しかしながら本作は、そんな憂鬱と開放が同居する香港では上映不可となっている。憂鬱が勝つか開放が勝つか、それが問題だ。
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