「主役は遺灰!?」遺灰は語る 雨雲模様さんの映画レビュー(感想・評価)
主役は遺灰!?
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内容はノーベル文学賞作家ルイジ・ピランデッロ氏の死後、遺言通りに故郷のシチリアにある固い岩の中に自らの遺灰を埋葬し、一部は海にまいて欲しいというものだが、亡くなられた1936年当時はファシズムの勢いが強く、文豪として人々からも慕わられていたピランデッロ氏の名誉を独裁者ムッソリーニが政治利用するために密葬しひっそりとローマの霊園で10年間埋葬されるのだが、ファシスト党が潰れイタリアは敗戦国になり、アメリカの統治下におかれてからのピランデッロ氏の遺灰をシチリアへ移動させるという一大プロジェクトだが、行く先々でとんだハプニングに見舞われながらも最後は遺言の内容をしっかり実現したところでエンディング。
ピランデッロ氏の遺作となった短編の釘も話の展開が独創的過ぎてなかなか面白かった。
最初はどうしたんだ?おかしいと思ったシーンからはじまり、エンドへの流れから実はこういうことがあり今に至るというのが後々になって説明されていくのだが、話の展開の仕方がユニークだったのと主人公の少年が抱える心の闇にも丁寧に描写されているのが印象的だった。
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