マイ・ブロークン・マリコのレビュー・感想・評価
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生きてゆくことが最大の供養
違和感拭えず...
『このご恩は一生忘れません』
原作未読
永野芽郁のヤサグレ演技に、本年度の"頑張ったで賞"を授与したい作品。
勿論、実際のヤサグレ感を表現するにはかなりの不足なのだが、清純派俳優の脱却を目指しての幅広い役柄を模索しているその七転八倒感は非常に好感を抱く。だからこそ、その役柄と実際の俳優としての人間性がシンクロした時に、人は感激を憶えるのではないだろうか。唯演技が上手いというだけの壁をブレイクスルーするには過程も大事なんだと、今作品を通じて強く感じた。
発露の頂点、クライマックスは崖での遺骨を置いての身投げのシーン。正直、涙が止まらなかったのはその前迄のキチンと描かれた構成であろう。キチンと耕せば綺麗な花が咲く。身を以て体感したストーリーテリングである。
マリコのキャラ、ブレすぎ。
自殺した親友のマリコの遺骨と共にまりこが見たいと言っていた海を見に旅に出るトモヨの話。
私はシスターフッドものが大好きもうこんな映画大好きに決まってるのに、今作何かが違った。それも、マリコの置かれた環境や暴力や女性に向けられる視線やらは作中に確かに存在しているのに、その状況は全て宙ぶらりんのままマリコとトモヨの良い話に落ち着いてしまったから。
だから全体を通してリアリティが薄くすごくふわふわしてるなって感じ。例えば、トモヨの旅中、ひったくりに合うものの女性の一人旅にしてはトモヨが無事すぎる。ひったくりに合うものの、バイクからリュック取られて肩と腕無事すぎるし、居酒屋でおっちゃんに絡まれてるのに何故か次の日無事に船の上で爆睡してる。良い方に解釈するなら、マリコが守っていたとも思えるけど、それならひったくりにも合わないだろ。
そして、道中出会うマキオも偶然にしては会いすぎ。魚屋かなんか知らんが、さすがに断崖絶壁たまたま通りかかるかよ。歯ブラシ持ってるのも弁当くれるのも、お前は妖精なのか?そして引ったくりと女子高生がなぜあそこで出くわすのか。ご都合主義すぎる。
(ちなみに最近見た『SABAKAN』も少年2人だけの旅で、同じ人と何度も出会うけどちゃんと理由付けは納得行くもので、その人この仕事してればそりゃここにいるよねとかその人と繋がってれば出会うよねと納得がいくものだった。)
そして個人的に1番問題だなと思ったのは、トモヨのキャラが学生時代と現代でブレてる。学生時代は完全にサバサバして男気って感じだけど、現代はかなり永野芽郁ちゃんみが混入しすぎてる。特にトモヨの独り言がキャラブレブレに拍車をかけている。これ、漫画の吹き出しなら何の違和感もないのだろうけど、それを一人演技でやらせるとこうなるよ。
これも好意的に解釈するなら、トモヨとマリコの髪型が入れ替わっているように、お互いがお互いを取り込もうとしてた、だからマリコのあざとい性格がトモヨにも入り込んだとも見える。しかしそうだったとしても、劇中で何もそれが生きてないからな。
まぁでもひとつ共感出来たことと言えば、彼氏と別れた時とか自分が話を聞いて欲しい時だけ連絡してくる厄介な子って多いのよね。友達を都合の良い女として扱ってるの気づけ~。
マンガと映画、メディアの特性と時間
原作はいきなり頭を殴打されたようなインパクトで一躍話題になったマンガ。私も当時夢中になって読みましたが、細かい内容は大体忘れたところでの鑑賞です。
原作マンガはそれこそインディーズ映画のような、突き進む勢いとエネルギーが魅力だと思いますが、実際に映画になると同じストーリーを描きながら全く印象が異なる。時間の流れをいかようにでも扱えるマンガと、一定の時間の流れの中で進まざるを得ない映画というメディアの特性をとてもよく現した例なのではないかと思いました。
例えば冒頭、食堂でたまたま流れていたテレビのニュースで親友の死を知るシーン、原作を読み直すと、1ページ目の3コマと2ページ目の扉絵という、たった2ページで描かれている。これを実写ドラマ映画で状況がわかるように組み立てると、どうしても1、2分はかかるということになりますね。
結果、主人公の無謀で衝動的な行動とともに一気に読ませるマンガに対して、映画は死者との対話を軸に構成された内省的な内容という印象が強い手触りとなっていました。骨壷との逃避行でたどり着く海岸は、原作読んでいた時には何となく九十九里程度の印象を持っていましたが、映画では青森でしたね。これもスピード感の違いから生まれる印象だと思います。
やや暗い映画。
実の父親から幼少期より虐待を受け、思春期には父親に性的虐待まで受けていたマリコ。顔の傷と心の傷が痛々しい。社会人となりマリコにも彼氏ができるが彼氏にまで手を挙げられてしまう。
こんなことがあったら死にたくもなるよなぁと感じる。
そんなことがあってもマリコはシノイの前ではずっと笑顔。
シノイがマリコの父親に包丁を向ける姿はマリコと重なり、また悲しい。
旅の途中で出てくる窪田正孝が味があってとてもいい。
出てくると思ってなかったからなんか得した気分だった。
最後のマリコからの手紙は内容が分からないならこそいい演出なんだと思った。
痛々しいマリコの人生のストーリーを、全力で演じきった永野芽郁と奈緒の瑞々しい表現力に感嘆!
とにかく、永野芽郁、奈緒の演技力が期待以上にスゴかった!
シイノにとっても、自分の孤独を癒し、
生きがいのような存在だったマリコの突然の死
ぶっ壊れるしかなかったマリコとマリコの人生に
言葉にできない怒りを爆発させ、暴走するシイノを
永野芽郁が好演
正直、ここまでできるとは驚きだった
シイノのがさつな荒っぽさと、繊細で温かいところを巧みに表現していた
奈緒も、
つかみどころのあるようなないような
難しい役どころのマリコを
バカっぽくなりすぎず、暗くなりすぎず、
ビミョーに可愛らしさを加えながら、
これもまた、巧みに演じていた
ここに、アクセントの窪塚正孝!
通りすがりの人物でありながら
マリコを失った喪失感に打ちのめされる
シイノの心に「生きる」という気持ちを
再び思い起こさせる
その、出すぎず、引きすぎずの演技は
さすがの一言だった
見ていて気が滅入るようなマリコの人生も
この3人が演じることで、
ただ暗くて、救いようがない話で終わらず
生を実感し、日常生活があるささやかなありがたさ
を感じさせる、
希望をにおわせるラストへうまく繋がったと思う
ワイルドだろ〜!! 永野ちゃんが!!(笑)
永野芽郁、喫煙!…いや熱演!
にわかにタバコを吸っても、なかなか板につくものではない。
言葉遣いもなかなか難しいところだ。
まあ、無理はせず、普通の言葉遣いで、タバコを吸わずやった方がよかったかもしれない。
でも、熱演してるし、頑張っているのはわかるので、よしとしないといけないだろう。
しかし、ペランダから飛び降りて、左足からマットの上に着地して(いるがわかって…)、河原の上をゴロゴロと転がって、川に転げ落ちた。これはどんな場所なんだろう?河川敷に家が立っているのだろうか?
まあでも、映画だから骨折もしないし、誰も困る人はいないので、好きにつくってもいいといえばいい。
永野芽郁、熱演!そして喫煙!これにつきますね。
肌が荒れるのでタバコはやめて、また、輝いた役をやっていただければと思います。
【追記】たばこはネオシーダらしいです。昔一度吸ったことがありますが、まずくて吸えたものではありません。
#162
遺骨パンチ。
タナダ作品「浜の朝日の、、、」は見た。
永野芽郁は初めて。
原作漫画も未読。
父親から虐待を受け自死した友人の遺骨と逃避行。
話はシンプルだが、時々思い出す友人の記憶のはさみ方が上手く飽きずに観れた。
椎野が骨持って出かける前あたり、、深刻になり過ぎないように作ろうとしてるのは分かるけど、、にしても、、明るい台詞にももう少しニュアンス入れられたんじゃないかと思う。いつもこういう映画で思うけど深刻なシーンはいいけど、明るくおちゃらけてる部分がなんか白々しく思う、なぜだ?
椎野の喋り方、、たぶん永野芽郁はこんなハスっぱな喋り方ふだんしないんだろうな、少し無理を感じた。
しかし涙鼻水入り混じっての好演、なかなか粗暴な中にも純粋さや色気もあり、そこを撮影部も頑張って切りとっている。脚本時に膨らんだらしいラストは長過ぎたとおもう、、スパッと切ったほうがカッコ良い。
菜緒は「草の響き」で好印象だったが今回も安定。
吉田羊のこんな役が観たかった。
お腹が減る、食べたいって幸せなことなのかもしれない
永野芽郁さんのやさぐれ感が格好良かった。
物語としては短編を薄く伸ばした感じだけど、逃げ場のなかった壊れたマリコがただただ悲しく余韻が虚しい。
シイノの「大丈夫に見えるか?」に対して、窪田さん演じるマキオの「大丈夫に見えます」が良かった、特に2回目のとき。
案外人は死ねない、と同時に人は簡単に死ぬという矛盾を映しながら、それでも遺された生者に対して、数多ある中の一つの道を記したような物語でした。
個人的にクライマックスは遺骨を奪ってベランダから飛び降りるところなので、半ばから後半は感傷的な気持ちで一緒にシイちゃんと旅をしてる感じ。駅弁がすごく美味しそうだった。お腹が減る、食べたいって、幸せなことなのかもしれない。
汚れ役一作目としてはまずまず頑張った
悪い癖
喪失、消化…。
父親から虐待されて生きてきた幼馴染みで親友のマリコが亡くなり、マリコの魂を掬うべく突っ走るやさぐれシィちゃんの話。
マリコの部屋を訪れると既に片付けは済んでいて、クソ親父から遺骨を奪取する為実家に潜入し…親父!お前に泣く資格はねぇ!継母泣いてくれてありがとう!な序盤。
そしてマリコとの思い出を振り返りながら、いつか約束した海へとなっていくけれど、思い出が掘られれば掘られる程悲しくもあり悔しくもあり憤りも感じている主人公の感情が伝わってきて、同時に壊れていったマリコのそれは最後にして最大の親友への甘えだったのかなとも感じる。
終盤もちょっと斜め上を行くハプニングでのスイッチとか、上手いながらも完全に消化仕切れる訳ではないけれど、余韻を残しつつ温かく前向きで、なかなか良い締めだった。
ただ、個人的には読んでくれた方が…。
小野田寛郎ゼリフ、コミカルな感じもしつつ合ってたね。
殻は破れず
原作はいまいちハマらなかったが、永野芽郁がどう演じるかに興味があり、鑑賞。
結果、やはり永野芽郁ではかわいすぎた。
頑張ってはいたと思う。
足を広げて座ったり、煙草をふかして煙を鼻から出したり、引きの画での雰囲気は悪くない。
でも、やはり上品さやおっとり感などが消えていない。
演技が下手とは思わないが、滲み出るものがキャラクターと乖離しているせいで『演じてる』感が出てしまっている。
あとずっと顔が綺麗。
中学から喫煙してても、ブラック企業に勤めても、崖から落ちても、ず〜っと顔も肌も綺麗なのは如何なものか。
これなら、ヤサグレ設定は無くてよかったんじゃないかな。
他の演者さんに関しては、棒読み感が強い中学時代のマリコ以外は良かった。
奈緒のヤンデレは素晴らしかったし、中学時代のトモヨも上手かった。
個人的には、親父を詰る吉田羊の演技がハイライト。
また、テンポが良いとは言えないながら、逆にその『時間』が、喪失感や無力感などトモヨの感情を際立たせていた。
あれは漫画の『時間』では感じられなかったモノ。
原作以上に感じるものがあったという意味では、映画化の価値はあったと思う。
確かに壊れているマリコ
唯一の親友=マリコを突然なくしたシイちゃん。
その二人の生い立ちをいろいろ思い出しながらストーリが進む。
単なる仲良しかと思いきや、なんか面倒くさいけど、続く友情。
そして、遺骨を盗み出してまで。。。
タバコを中学から吸っていたり、ヤンキース座りしたり、
口が悪く、荒っぽいなど、今までと違うイメージの役の
シイちゃん=永野芽衣ちゃん。
違和感たっぷり、似合わないけど、さすがの演技ですね。
マリコ=奈緒さんの壊れっぷりもさすがでした。
タイトル通り、どんどん壊れていったのですね。
何気にいい人の、謎の釣り人=窪田さんは、結局何者で、
なんでこうなった?
骨壺がまさかあんな風に使われ、遺骨がーーー
そして、最後のマリコからの手紙に何と書かれていたのか。。。
真相はいかに。
ブラック芽郁さん(笑)
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