「経験をその後の生き方に生かした人」オードリー・ヘプバーン CBさんの映画レビュー(感想・評価)
経験をその後の生き方に生かした人
伝記映画。終盤に描かれる彼女の姿が主題なのかな。さまざまな経験があったけれど、それらをみな経験として昇華させた結果、彼女はこうなったんだ、と俺は受け取った。おかげで、どんな内容も、出歯亀的にではなく観ることができて、自分の精神衛生上は、大変よかった。
観ようと思った動機はもちろんヘプバーンを観たいから。今のところ、エマワトソンと彼女の二人しかいない、俺がファンな洋画女優だ。でも、そういう映画じゃなかった。なんか、生き方をちゃんと考えよう、と思うタイプの映画だった。よかった。
--- 友人に言われて、そうかもなあ、と思った話
有名人が死んでから30年ほどすると、こうした映画が公開されるよね。
「死んでしまった人から同意を得ることはできない。そういう中で、本人を特定して『こういう人、こういう人生でした』と描くこと、それを『彼女ってこんな人生だったのか』と娯楽として楽しむことって、いいのかな。
これが、フィクションだけれど、ファンが観ればああ、オードリーの話だな、とわかる程度であれば問題ないのだろうけれど」とのこと。
たしかに、芸能人だからと言ってその芸能範囲を超える範囲で、その人生を勝手に語られることは、やり過ぎ、硬い言葉で言えば人権侵害に触れているかもしれないなあ、とも思う。
それは、今回の映画のように好意的に描いているか否かに関係なく考えるべき内容なんだと思う。
以上のことを忘れないように書いておく。
備忘録
彼女はふわふわした人物(役柄)に重力を与える
捨てられる恐怖
愛されないと愛したくなる
無償の愛が生涯のテーマだったと孫は言う。
どんなに悲惨でも、悲惨であればあるほど助け合っている、という過去の経験
愛されたいと思っていたのに愛されなかったという経験があるから、愛してると言い続け愛し続けられた
彼女は愛する方が得意だった
愛されなかったことを、愛するということに変えた。だから、あんなに愛されるんだ
人生でよかったことは、経験した苦しみを自分のために生かせたこと。そして、愛せたこと。