今年46本目(合計319本目/今月(2022年2月度)18本目)。
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※ 趣旨的に、今現在(2021~2022)、色々な思想を持たれることは理解していますが、ここでいう「フェミニズム思想」というのは、男女同権思想・女性解放運動である点はちゃんと書いておきます(映画内でもこの発言)。
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予告編や公式ページでも書かれている通り、実在した江戸後期~大正時代を実際に生きた人物のドキュメンタリー映画です。もっとも、当時の動画など残っていないようで、その点に関して当時の画像が挟まる部分はないです。
もちろんドキュメンタリー映画である以上、あることないこと書けないので、ある程度の脚色はされていても、基本的には史実通りに描かれているところ、やや混乱させる部分もあり、事前の予習か把握がないと、???な展開になる部分も数か所あります。
そのため、当時の画像・動画などないとはいっても、ドキュメンタリー映画という部分もないわけではなく、歴史上の人物なので、あれこれ書き始めると著作権上好ましくないので、その部分はばっさり排除して、さっそく採点に入ります。
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(減点0.2) 作内・史実通り、主人公は(現在の)熊本県出身です(よって、熊本県では少し早く公開されていた)。上記の通り、ドキュメンタリー映画的要素があるため、彼女の一生を描く映画であるところ、序盤のこの「熊本でのシーン」が、かなり理解しにくいです。これは、「熊本弁の理解が難しい」以上に「早口で理解が追い付かない」という部分があります。
この部分は10分間くらい続きますが、このシーンは作内で必要と言えるものですし(後述、アルコール依存問題)、逆に熊本弁ではなく標準語を話しているほうが(歴史的に考えれば)珍妙な状況になるので、その限りにおいて減点はこの程度かな…と思います。
(減点なし) 史実通り、彼女は明治以降に外国人との交流がありましたが、作内ではこの外国人(すべて英語を話す)の英語の字幕があるところとないところがあり、最低限の英語力(英検2級程度)がないとわかりづらい点もあります。
ただ、前後関係でわかるようにはなっており、減点なしかなという印象です(配慮不足かなという点にすぎない)。
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▼ 事前に知識がないとハマる・理解に支障をきたす部分について
・ 公式サイトには「…女子学院の院長を経て、一夫一婦制、婦人参政権、禁酒、廃娼運動など、多くの活動に関わり…」とあります。
この中4つのうち、「禁酒」だけが「???」という部分があるかなと思います。
もともと、「日本キリスト教婦人矯風会」は、アメリカのそれに習って結成された事情があるため、アメリカの当時の禁酒法をそのまま引き継いでいます。ただ、当時のアメリカの禁酒法と違い、日本では「禁酒法」はさほど問題視されなかったので、もっぱら、作内でも描かれている通り、「仕事もせずに昼間っぱら飲酒する」「飲酒して乱暴する」というような部分になっています。
この部分はさすがに何か補足説明がいるのでは…と思います(なお、この「日本キリスト教婦人矯風会」は現在でも存在し、この点に関しては現在の日本の実情に合わせて「アルコール依存症」「飲酒運転」といった問題を扱うようになっています)。
※ 彼女が没したあとも(現在も存在するように)有志がひきつぎ、「売春防止法の制定」などにかかわっています。
・ 「妾関係(の廃止)」については、作内では「教育勅語に伴って」という描写ですが、実際には明治時代の「戸籍法」の制定で法律的には廃止されたものであるようです(ただし、現在でも判例などでは普通に使われる。不法原因給付など)。ただ、そこは本質論ではないと思う一方、「妾関係」という語自体も現在では死語に近く(法律系資格では不法原因給付の判例程度でしか登場しない)、これも説明はいるかな…という感じです。