「バーチャルよりもリアルの方がいいという話ではなかったのか?」ALIVEHOON アライブフーン tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)
バーチャルよりもリアルの方がいいという話ではなかったのか?
車を寸分の狂いもなくドリフトさせるドライビング・テクニックは、まさに神業。それを、あらゆる角度から、美しく、ダイナミックに捉えたカメラワークも素晴らしい。この大迫力のドリフトのシーンを観られただけで、入場料金の元は取れたとさえ思えてしまう。
ただ、惜しむらくは、ラストの展開に共感が持てないということ。内向的で、社会に適合できないゲームおたくが、リアルなドリフトの世界に自分の居場所を見い出すという話なのかと思ったが、そうはならない。
そもそも、バーチャルに対するリアルの素晴らしさを、CGではなく実写で描こうという映画ではなかったのか?リアルな世界は、バーチャルな世界に比べて、危険はあるものの、仲間と一緒にチームとして戦う喜びがあるという話ではなかったのか?
それとも、単に、リアルでもバーチャルでもチャンピオンになれるスーパーマンを描きたかっただけなのか?だとしたら、あまりにも薄っぺら過ぎる。
コメントする