ハウのレビュー・感想・評価
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とても好き。ハウのプルーンみたいな黒い鼻に癒されました。
堪んないですね。
犬好きにはもう堪んない。
ハウにクンクンしたい。
ハウのモジャ毛をクシャクシャにして戯れたい。
白くて大きくてちょっと不細工な顔のハウ。
ハウが声を無くしてワンとかキャンとか泣けない理由は、
哀しくてとても書けない。
ハウが犬の保護センターに捨てられた理由も哀しくて
とても書けない。
それでも民夫(田中圭)に貰われて
相思相愛の日々。
それは長くは続かなかった。
ハウがボールを追いかけて・・・
階段を転がったボールは宅配便のトラックに跳ねて入り、
ハウはトラックに乗って横浜まで行ってしまう。
そしてなんと青森まで・・・
そこからのハウは記憶にある民夫の匂いを求めて、
798キロの長い長い旅をして、
ボロボロに疲れて、
ドロドロに汚れて、
多くの出会いと別れを繰り返す。
その出会いのエピソードも回分のように繋がっている。
それはハウの誕生から現在までの歴史を遡る旅でもあった。
民夫とハウの心境を優しく語る石田えりこのナレーション。
良い人全開・人畜無害感が最高な田中圭。
暖かく見守る同僚の池田イライザ。
出会う人も、
宮本信子、石橋蓮司、利重剛、市川実和子、田畑智子と豪華です。
ラストは予想外でもあり予想内でもあり、
ハッピーともアンハッピーとも、
どちらとも言える。
奥の深いラスト。
私は良かったと思います。
犬と人間の何か途轍もなく深い心の繋がりを、
のほほんとした緩い画面とストーリーの中に、
動物との接し方に、
愛だけでは語れない
さまざまな事情とか運命を感じて、
この映画は深いなあ・・・
人生の真実が詰まっているなぁ・・・
そう思いました。
冴えない30歳過ぎの市役所職員・赤西民夫(田中圭)。 婚約者にあっ...
冴えない30歳過ぎの市役所職員・赤西民夫(田中圭)。
婚約者にあっさりフラれ、冴えない日々は更に冴えない日々に。
そんな彼を見かねたかどうか、上司は民夫に保護犬の飼い主になることを勧めた。
民夫が飼うことになったのは、白い大型犬。
前飼い主のせいで声帯切除をされた犬は「ワン」とは鳴けず、「ハウ」という声しか出せない。
ハウと名付けられた犬のおかげで日々の張り合いを取り戻した民夫だったが、ひょんなことからハウが行方不明になってしまう・・・
といったところからはじまる物語で、おおよそ『名犬ラッシー 家路』の類だろうなぁと高をくくっての鑑賞でした。
が、映画の眼目は飼い犬と飼い主の友情譚ではなく、家路を目指すハウが出遭う現在の日本の状況を描くところにありました。
全部で3つのエピソードが綴られるのですが、
ひとつめは、東日本大震災で被災した福島県から避難してきた少女の物語。
友だちのいない少女の背景にあるものは、日本における無意識バイアス(端的言えば差別意識)。
このエピソードでは、犬童一心監督の初期作品『二人が喋ってる。』を思い出しました。
ふたつめは、住人が少なくなった地方都市で、古くから傘屋を営む老女の物語。
東京一極化で、寂れていった地方の一面を描いています。
みっつめは、DV夫から逃げ出した妻の物語。
教会に保護を求め、どうにか生きていけるかと思えた矢先、DV夫が登場し、修羅場になってしまいます。
やや演出過剰な面はありますが、虐げられている女性を短い尺で描いています。
このDV夫が、ハウの声帯切除手術をさせた、というのは、少々エピソード的には盛りすぎかなぁ。
で、最後の最後は、お約束どおり、ハウは民夫のもとへ戻ってくるのですが、そこにもひとヒネリ。
単純なハッピーエンドでなく、母子家庭という現代社会を挟んでいるのがいいです。
ということで、いい意味で予想を裏切るいい映画でした。
犬も人も災難がすごくて観てられない…ベックくんお疲れ様!
公式Twitterにて鑑賞券を頂き、ようやく鑑賞。少々怖いとはこういうことねぇ…。平然な顔して現実的なことぶつけてくるじゃん。犬飼ってる身としては胃が痛い…。笑
犬の話というとやはり感動作になると思っていたし、別れそうだな〜と思っていたらやっぱり別れるし…。辛いところが多すぎて序盤からあんまりいい気はしなかった。それよりも周りが突飛な人が多いこともあって、エゴが凄いなと笑。いきなりフラレたり犬飼う話になったり犬消えたのにあっさり進んだり。おとぎなんだと思わせる場面も多かったが、実際のところ絵本みたいだと割り切れば受け入れられる。ロードムービーっぽく柔らかく作っている部分があり、それは受け入れられた感じ。
にしても残酷なのは、はぐれた犬との関係より出てくる人たちの過去よ。オムニバスみたいな進み方しているのでハウと同じような温もりに包まれるが、要素的にまあまあ重め。良くある「予告と違うやつ」みたいな作品になっている。前情報がゼロだと結構あっけにとられちゃいそう。妙なリアリティがかえってハウの行動力に疑念を感じさせる結果に。
主演は田中圭さん。ホントに良く出ているし、作品の色味を上手く引き出してくれるよな…とつくづく思う。ただ、その他キャストの使い方に「ん?」とならざるを得ない所も。その一方で、走り回ったりお座りしたり、ベックくんの活躍にはホント驚かされる。お疲れ様!って言ってあげたい。
なかなか可愛いけど、生き物を飼うのってそんな可愛いものじゃない。やんわりそんなメッセージを加えつつ、離れてしまったふたりの関係の行く末をドキドキしながら見守る。やっぱり犬が出てくる作品はあんまり観たくないなぁ…辛いから。笑
犬は苦手だけど可愛かった
圭くんはなんか動物が似合いますね。総理の夫では愛鳥家だし(笑) 今回も予告見て気になって見にいきました。
行方不明になるまでが早すぎました。もうすこしハウとのやりとりが見たかったなー。
ひとつ気になったのは、首輪しないの?
そしたら行方不明になっても、そこに連絡先入れておいてわかる気が、、と書くともともこもありませんが。
ボール投げたりする時に、リードは外すだろうけど、それ以外で首輪もない犬がいたら、野良だと思うし、私なら怖いけどな、、。
おとなしいし、おすわりとかしていい子だから、みんな可愛がるのはあるのかな。
女子高生とのやりとり、好きだった!
線路に寝てたの、危ないのとかわかるのかな?
心配でずっとついてくるとか、本当にあるのかな?
無言で写真を差し出すところで、死んだ祖母のことを思い出してしまいました。
リアリティがどんなものかはわからないけど、ホームで、一緒に踊ってるのめちゃよかったです。
放浪していて、たまたま前の飼い主を見つけるとかは無理矢理な感じもあるけど、、。あんな暴力しておきながら、助けられたから改心も無理やりかなー?
でも、あれも助けようとするところ、グッと来ました。危ないってわかるのかなー?
どうやって撮影してるのか気になりました。
寂れた商店街の傘屋のおばあちゃんとのやりとりもじんとしました。手を繋いで一緒に寝てるところとか、夢の中で賑やかだった頃の商店街の様子とか、わかるなーと思って。
最後が意外でした。再会してもそんな結末、寂しい、、せめてハウに選ばせてほしかったかな。
ハウが友達が昔飼ってた犬(黒だったけど)にも似ていて、懐かしかったです。大型犬でじゃれて飛びかかってくるので、ほんと怖かったなあ、、。自分は人間だと思ってるんじゃないかと思うくらい、普通に玄関開けて家に入り込んだりしてました(笑)
可もなく不可もなく不幸せでもあり幸せでもあり
ハウという1匹の犬がアクシデントで神奈川から青森へと移動してしまい、そこからいろいろな人との触れ合いを繰り返しながら飼い主のもとへ戻るという、ストーリー的にはよくある感じのロードムービー。
それだけに途中までは、ストーリーも風景もまるで絵本のような映画で、予想通りに進むストーリーと青空に安心感を感じられたが、途中3.11の原発事故の影響で移住してきた子がいじめられてるストーリーと、ハウがラッキーとして最初に飼われていたその飼い主の女性がDVシェルターの修道院に居て、その旦那が女性を連れ去って事故を起こした時に、ハウが燃え盛る車から旦那を引き離すというストーリーには正直詰め込み過ぎ感を否めなかった。
もうちょっとシンプルで、ストーリーの数を減らして濃く描いてくれていたら、感じ方も違ったかもしれない。
終わり方は、観終わった直後は何だこれ?って思ったけど、時間が経つにつれ、こういう終わり方も良かったかなと思えるようになった。
結局ハウが触れ合った人たちに幸せや次への一歩を踏み出す勇気をもたらしてくれるというストーリーで、まとめ方は期待を裏切る形で良かったと思うけど、うーん、やっぱり詰め込み過ぎ感が否めない。
田中圭さんはもうこういう役をやらせたら右に出るものは居ないのかも。。。
とにかく、囲われてない屋外で犬のリードを手放してはいけない。
微笑みがえし♪
また個人的な話から入ります。先日、駅構内からお乗せした40代の女性客。県内でも陽性者も拡大しているので、お客様との会話がめっきり減ってしまった昨今。静かに運転していると、突如異質な声が車内にこだましました。
「ニャー!」
(ニャー??)
瞬間、女性が受け狙いでネコマネをしたんじゃないかと思いつつ、そういえば大きめのリュックを膝の上に抱えていたのを思い出し、「猫ですか?」と切り出しました。そこからはもう堰を切ったように会話がはずみ、保護猫について詳しく説明をいただきました。多分保護犬も一緒だと思いますが、新たに飼い主になるには信じられないほど厳しい条件、審査があるとのことでした。
詳細は省きますが、この作品の主人公民夫には「独身」「家を8時間以上空ける」といったことが里親の適格条件に引っかかっているので、多分上司の妻がシェルターで働いているので甘かったのでしょう。ただし、物語の性格上、元の飼い主がいる必要があるのでしょうがないのかもしれません。
ストーリーはそうした保護犬ハウと楽しい時を順調に過ごしていたものの、迂闊に居眠りしたために失踪してしまい、横浜から遠く離れた青森まで運ばれてしまったというもの。言ってみれば犬のロードムービー。映画でも知っている限り『名犬ラッシー』から始まり、数多くの飼い主を探す作品があります。珍しい漫画もあったのですが、たしかコンタロウ氏だったかなぁ。犬が旅する物語なのに衝撃の結末があるというものでした。
さて、今作ではラッキー、ハウ、ポチ、ブンなどと名前を変え、東北・関東地方を旅する犬の物語。悲しんでいる人に前向きになれる魔法をかけるかのようなファンタジー色もあったりしました。また、岩手県では『いぬのえいが』でも最高に笑えた田中要次の出演。友情出演みたいなものか?そして、栃木では宮本信子に石橋蓮司というベテラン俳優。とにかく豪華。
福島では今でも「放射能」だとかイジメがあることを再認識させられるし、非正規雇用の問題やシャッターストリートを描いたり、DV夫という社会派的な部分も。旅のメインは群馬の教会での出来事。とにかく、DVの凄さが窺えるほど狂気に走る男を描いています。そこでのハウの名前はフランチェスコ!聖人ですか?!あ、いや聖犬ですね・・・ちょっとやり過ぎ感もたっぷりだったし、あり得ない現場に遭遇してしまうハウ。まぁ、逃げ込んでいたモトーラ世理奈が最初の飼い主だったためですが。
そして、いよいよ民夫とハウの再会となるわけですが、ここでは予想を覆すようなエンディングとなっています。なぜそのまま民夫がハウを引き取らなかったか?夫を亡くしたばかりの田畑智子と息子は心機一転のため一戸建てに引っ越すのですが、そこが民夫の結婚のため購入し住んでいた家だった。民夫は非正規雇用の池田エライザと上手くいっていたし、ハウや元カノ(深川麻衣)のことを忘れようとマンションに引っ越したばかり。母子がハウ(呼び名はブン)に懐いていたし、マンションでは多分犬を飼えないのだろう。将棋のプロ棋士を諦めたように今回もハウを諦めるという大人の決断をしたのでしょうね。
かつての犬の旅物語りといえば、ほとんどが犯人をやっつけたりすることが多かったと記憶していますが、今作は全く違う。憎き元飼い主であっても攻撃するわけじゃなく、命を救うという救助犬のような働き。そう、フランチェスコと呼ばれたのも聖人のように罪人に赦しを与え、当人に生きる夢を与えてくれるかのような素晴らしいワンコでした。
さて、わが愛犬が亡くなってから1年が過ぎ去りました。たまに思い出すけど、1年間はやっぱり辛かった。晩年はハウのように擦れた声しか出せなかったし、思い出しちゃいました。イヤだわあなた、ススだらけのハウ。何年経っても年下の犬、ハウ。お引っ越しの際に犬を手放した・・・ハウ♪見つめ合ったら本当のお別れなんですね・・・と、キャンディーズの「微笑みがえし」にもピッタリでした。おかしくって涙が出そう。それぞれ、愛する人とともに歩いていくんですね。
犬の映画だからって監督に犬童一心抜擢ってどうよ
2022年映画館鑑賞40作品目
8月29日(月)イオンシネマ石巻
ハッピーマンデー1100円
監督は『ジョゼと虎と魚たち』『死に花』『いぬのえいが「ポチは待っている」』『グーグーだって猫である』『引っ越し大名!』『最高の人生の見つけ方』の犬童一心
脚本は『ドラゴンヘッド』『鉄人28号』『青いうた〜のど自慢 青春編〜』『チーム・バチスタの栄光』『ジェネラル・ルージュの凱旋』『老後の資金がありません! 』の斉藤ひろし
犬童一心監督も脚本に携わった
犬が好きで好きでたまらない人におすすめ
猫派だけど犬も嫌いじゃない人にもおすすめ
綱吉のどこがいけないのか理解できないしむしろ名君だと尊敬する人にもおすすめ
飼い主に傷つけられ捨てられた保護犬ハウと婚約者に裏切られ捨てられた30過ぎの男赤西民夫と出会いと別れ
結婚が破談になり落ち込む民夫は職場の上司とその奥さんの勧めで保護犬を飼うことになる
白い大型犬にハウと名づけ民夫はすっかり明るさを取り戻した
そんなある日民夫が居眠りをしているあいだにハウが行方不明に
ボールを追いかけ長距離トラックの荷台に入りそのまま青森に到着
ハウは青森から民夫が住む神奈川まで一年かけて旅をするロードムービー
ナレーション多め
でも石田ゆり子なら良いだろう
ハウは色々な場所に訪れ様々な人々と出会い交流するわけだがやっぱり元飼い主との再会を果たす修道院が一番鮮明に記憶に残る
なぜかフランチェスコと名づけるシスターに笑える
カッターまで振り回すDV夫はマジで怖い
やっぱりスクリーンにドアップで映し出される迫力あるモトーラの顔ぢからはやはり映画館で観ないといけない
ローカル線に乗るか乗らないかいじめられっ子といじめっ子の対峙も印象的
ハウが虐待を受けたことを知った時はそれだけで涙が溢れた
何度もウルウルしてしまった
自分は犬が好きなんだなと
反韓だか反安倍だか知らんがデモ隊が機動隊と衝突してボコボコにされたとしてもなんの感慨もないだろうが犬や猫となると別
民夫が真里奈に振られたときは笑ったのにな
そういう人間なんだな僕は
最後はバッドエンドなのかな
たしかに意外な展開だったけど
それでもあれはあれで良かったと思うよ
エンドクレジットは平凡な部類だけどGReeeeNの歌唱力はいつ聴いても良いね
神奈川の市役所職員赤西民夫に田中圭
民夫の職場の後輩・足立桃子に池田エライザ
民夫の上司・鍋島史郎に野間口徹
史郎の妻で犬の保護活動をしている鍋島麗子に渡辺真起子
DV夫から教会に逃げてきた森下めぐみにモトーラ世理奈
結婚直前に民夫に別れを告げた真里菜に深川麻衣
原発事故で福島から引っ越してきた女子高生の朝倉麻衣に長澤樹
麻衣のクラスメートの亮に前川佑
めぐみの夫に細川岳
市役所職員に田村たがめ
岩手で自動車修理工場を営む男に田中要次
ハウに出会う老婆に草村礼子
妻に先立たれ市役所に訪れる老人に品川徹
修道院の神父に利重剛
修道院のマザーに伊勢志摩
修道院のシスターに市川実和子
ハウの新しい飼い主の母親に田畑智子
傘屋を営む関根志津に宮本信子
既に他界している志津の夫・関根次郎に石橋蓮司
ナレーションに石田ゆり子
「田中圭いい」
今年90本目。
「オッサンずラブ」「哀愁しんでれら」「あなたの番です」と田中圭の大ファンなので彼が出ているので鑑賞。思っていたのと違う展開がまたいい。犬童一心監督が2018年6月の沢尻エリカ主演の「猫は抱くもの」が抜群で今作もやはり音楽が効いているなと。音楽の良さと相まって1か所泣きました。石橋蓮司の所です。
犬と飼い主の物語というよりロードムービー
犬映画の定番と言ったら飼い主との絆ですが、この作品はロードムービーが色濃く出た作品。
ハウは可愛く愛おしい存在で周りを幸せにする存在。
その関わりは場面場面でほっこりします。
その分時間が足りなかったのかな?といった印象も残った。
リードは離してはいけない
まず、民夫さんとハウの絡みにめちゃめちゃ癒される。
ハウも民夫さんも飼いたいw
ハウの長い旅は民夫さんの失敗から始まるが、何かに導かれたようにも感じる。
ここからの民夫さんの気持ちは考えただけで涙が出るほど苦しい。
大切な存在を失ってしまった悲しみと「自分のせいで・・」という後悔。
出会った人に食べ物や元気をもらったり、時には人を導いたり踊ったり、
ハウは懸命に、とても楽しそうに歩き続ける。 そして人の心を癒す度に逞しくなっていく。
ハウの表情が愛らしくて走る姿がとても美しく、音楽が優しかった。
俳優犬ベックは可愛いだけでなく表情が豊かで演技が本当に素晴らしくて
これだけでも観る価値ありだ!
結末に賛否があるが、余韻は少し切なくて温かく、大袈裟な感動ではなく清々しさを感じた。
ハウの目的は果たされたのだと思う。
エンドロールの「味方」が沁みた。
民夫さんの失敗は取り返しのつかないものだったのだなと思う。
それを安易になかったことにしない結末がエンタメ過ぎてなくて良い。
リードは愛犬との絆。 決して離してはいけない。
ハウが教えてくれた
この糞ったれの世の中で、愛や幸せなんてものは、想えばいくらでも溢れ出てくるものでなく、貴重な資源のようなもので、足らない人や今必要とする人に、どうやって分け与えていくかを一人一人が考えなくてはならないということを一匹の犬が優しく教えてくれる意味深い映画。
心、疲れ気味の人は特に観るべし❣️
〇〇ワールド?みたいな感じ?
前半で、この映画は前知識がなく見た方が楽しめたのか!
と思いきや次の瞬間ハウが生きていることが、難なく分かってしまって、エッて感じになりました。
ハウが青森から帰路での色々な人との出逢いも???となりましたが、修道院での出来事は震えました。そう来たか!出逢いはそれぞれ丁寧に作られているのですが、途中雑な部分もあったりして、誰が監督か知らなかった私は、天才か才能はあるけど経験の少ない新人監督か?と思って見ていました。
見終わってから思ったのですが、それぞれの話の時間配分と場面展開はここ数年で見た映画で1番でした。
ただ少し残念なのが、最後のシーンが以外とあっさり作られていたところですね。もう少し泣ける感じでもよかったのでは?と思ってしまいました。
(原作を知らずにコメントしてます。すみません。)
あと、池田エライザさん演じる足立さんすごく良かったです!
ハッピーエンドじゃないの?
いきなり婚約破棄から始まった。婚約破棄って言っても、結婚式を控え、戸建の新居も購入してからでは地獄である。それなのに、婚約者に対する怒りをウチに閉じ込めてしまう気弱な赤西民夫を演じている田中圭。民夫は心優しい市役所職員でどこか情けない気弱な性格をしていて自信が持てない男だ。
しかし、田中圭さんって気弱な人を演じさせたら右に出るものはいない、と思う。
飼い主に捨てられて保護犬になっていた真っ白な大型犬を飼うことになった民夫は人懐っこいこの犬をハウと名付け、民夫とハウが次第に絆を深めていった。
ハウという名はなぜか?
「それは観ていればわかります」という石田ゆり子のナレーションが心地良い。
突然ハウが姿を消してしまい、必死にハウを捜す民夫。人生最悪の日は婚約者にフラれた日ではなく、この日だった。偶然のアクシデントが重なってハウは遠く離れた青森の地にいた。そこから民夫の待つ横浜まで798キロの道のりを目指す。
ハウは、悲しい表情をしている人に寄り添いながら、1年かけて民夫の元に戻るのだが、民夫と再会できたその日が、本当のお別れとなるストーリーが切なくて悲しい。
思っていることがうまく言えない民夫と、うまく吠えることができないハウ。二人(人間と犬だけど)は、共に優しく、似ていることに気づいたのは最後でした。劇中は泣けなかったのにエンドロールが終わって、身支度を整えながら涙をぬぐっていました。
長い旅の果てに民夫とハウにとってどんな変化をもたらせたのか。そういう点では、何だろうかな~?と思ってしまうところが残念です。
名匠・犬童一心監督。これまでも『いぬのえいが』、『グーグーだって猫である』シリーズ、『猫は抱くもの』など動物をテーマにした作品を数多く発表してきた動物映画のレジェンドが、1匹の心優しい犬と、心に傷を負った1人の青年の絆を描き、新たな感動作を生み出しました。
とりわけ注目は、ハウ役の俳優犬のベック。本作で映画初出演を飾りました。このベックくん、線や動きは名優並みの名演技。主役の田中圭を喰って、きっとファンになることでしょう。
ベックが演じるハウはかつての飼い主の身勝手で「ワン」とほえる声を失っていたのです。かすれた声で「ハウ」としか鳴けません。そんな喪失の原体験が、主人公の失恋と呼応して、ハウを寄り添う存在として際立たせていました。
それにしても、ワンと吠えられなくされた設定のハウ。それを忠実に演技で、一度もワンと吠えず、「ハウ」と表現していたのなら、底知れない俳優犬さんですね🐕(^^)
物語は、横浜にあるファミリーレストランで、34歳の公務員である赤西民夫(田中圭)は婚約者である真里菜から別れ話を切り出されていたのです。真里菜の言うことが理解できない民夫。しかし真里菜はあっけらかんとした表情で悪びれた様子もなく、レストランを後にしてしまったのです。
真里菜と暮らすはずだった4LDKの一軒家に戻った民夫は結婚式場にキャンセルの連絡をし、結婚式に出てくれるはずだった友人たちに破談の連絡を済ませた民夫は、勤務先である区役所の住民課で働き、土日は将棋中継に高じ、ミステリー小説を読ふけるという普段の日常に戻っていました。
そんなある日の昼休み、上司である鍋島課長(野間口徹)から1人ではあまりに広すぎる4LDKに暮らしている民夫にペットを飼ってみないかと誘われます。あまり気乗りのしない民夫の話など何処吹く風といった感じで受け流した鍋島の言葉のままに、民夫は次の土曜日に鍋島の自宅を訪れることに。
鍋島の自宅を訪ねると、ゲージだらけでした。妻の麗子(渡辺真起子)は捨てられたペットの保護活動をしていて、家にいる5匹の犬と4匹の猫のうち3匹の犬と2匹の猫の里親が既に決まっているというのです。
その中でラブラドール・レトリーバーとプードルを掛け合わせたラブラドゥードルという大型犬種の1歳になる雄犬だけが引き取り手が見つからないでいたのです。鍋島夫妻から強引に押しつけられた
結果、気乗りのしないまま鍋島夫妻の自宅には5匹の犬と4匹の猫がいて、そのうち3匹の犬と2匹の猫の里親が決まっていた。しかし、のだ。動物が好きでない民夫は犬や猫に視線を合わせないようにするのだが、猫アレルギーと嘘をついて、わざとらしくくしゃみをしたのが災いして、犬を貰い受けるということを了承したと鍋島夫妻に思わせてしまった民夫は、ハウと名付けて渋々飼うことになったのです。
こうして民夫の心の喪失をハウが埋める日々が始まります。しかし、ひょんなことでハウはトラックの荷台に閉じ込められ、遠く青森へと運ばれてしまいます。民夫の住む横浜から800キロ以上離れた場所でした。
ハウは一瞬海を眺めた後、迷いなく本州を南下し始めた。犬のロードムービー、旅する犬の物語の始まりです。
移動手段は歩き、もしくはかけっこ。要は4本の足が頼りです。岩手山の見える自動車整備工場や漁港などで餌を与えられ、なんとか命をつないでいたのです。
ハウの心情は女優の石田ゆり子によるナレーションで分かるようになっています。注意深く記憶すると、物語の伏線になっていることが後々判明することでしょう。
ハウが歩く先々には日本が直面する問題が映し出されます。原発による汚染土などが詰められた黒い袋、福島から転校を余儀なくされた少女(長澤樹)へのイジメ、かつてのにぎわいを失った地方のシャッター通り商店街と独居老人(宮本信子)、恋人のDVから逃れるために修道院に来た被害女性(モトーラ世理奈)が、鳴き声を失ったハウと同じようにそれぞれに喪失感を抱ええていたのでした。
出会う人たちを癒やしながら、ハウは旅をあきらめませんでした。長い旅の果て、ラストは切なかったです。
犬のロードムービーのなかでいろいろ見せられますが、観客が求めているのは細切れのエピソードの羅列よりも、ハウと民夫の関係。そして民夫の喪失感が癒されて、新たな出会いで希望が見いだせるのかどうかということでしょう。そういう点では、落とし所の弱い作品だと思います。長い旅の果てに民夫とハウにとってどんな変化をもたらせたのか。そういう点では、何だろうかな~?と思ってしまうところが残念です。
・公開 2022年8月19日
・上映時間 118分
泣きたかったのに、泣けなかった…
泣けなかった。犬と飼い主のハートフルな物語を期待して泣きたかったのに…。
初めの飼い主に懐いてるのなら、田中圭の所には戻らないと思うけどなぁ。
結局、田中圭も、途中で出会った多くの一時的飼い主の一人だったってことなのかな?
最後に、全体的な感想は「良くしつけられた犬だなぁ」てした。
まったく、イジメやグロいシーンなんて見たくなかったヨ!
Hurtful
このビジュアルを見てどんな映画なのかなと想像します。予告の流れを見ても飼い主の元からなんらかの理由で逃げてしまった白い犬が帰る道中で様々な人を幸せにしていく映画なんだろうなと思うじゃないですか。いや、合ってるんですよ。ただその道中がサイコな出来になっており、ターゲット層ガン無視、というか悪い意味でネタバレ厳禁な作品でした。
良かった点
・ハウが可愛らしい
とにかくハウが可愛い、これがこの作品の数少ない良いところです。大きな体を揺らしながらめっちゃ走ったり、人に懐いたり、無邪気にボールを取ったり、俳優犬ベックに賞賛を贈りたいです。
今作の良いところ… そ れ だ け で す 。
悪かった点💢
・登場人物の常識が欠如している
まず冒頭の主人公・民生(田中圭さん)の婚約者が昔好きだった人が離婚したから、そっちに移るという軽いノリで婚約破棄、しかも式場のレンタルもキャンセルしなきゃならないし、家のローンも残っている、それなのにカフェのドリンク代1000円だけ置いて去っていくとかいうゴミっぷりをいきなり炸裂させてきました。もうこの時点で「は?」と思いましたが、それはこの後も続いていきます。
課長夫婦もブリーダーだかなんだか知りませんが、傷心した民生にハウを押し付けるような形だったのも犬を守る人間としてどうなんだ?と思いましたし、白い大型犬が轢かれただけでハウと判断したのも非常すぎやしないか?と思いました。ハウを失った民生に対する同僚のセリフも2度も大切な存在を失った人にかける言葉ではありませんでしたし。後述していきますが、ハウが脱走するまででかなり不快になったのに、不快指数はどんどん加速していきます。
・やるジャンルを履き違えている
オムニバス形式で繋がれる今作は、同時に社会問題も提起しているので、段々ハウとの交流よりもそっちに目がいってしまったのもかなり悪手だったと思います。3.11、シャッター街、DV、宗教。別にこの作品でやらなくても良くないか?と思いましたし、ミステリーなどで扱う代物じゃないかとも思いました。犬とのハートフルな物語を期待して観に行く層が殆どだと思うので、これは自己満足がすぎるなと思いました。
3.11もかなりしつこく入れられましたし、それが物語に役に立っているようには思えませんでした。放射能による差別、正直10年以上経っている今、そんな差別をする人間がいるのか?(まぁごく稀にいるんだと思いますが)と疑問に思いましたし、途中のダンスシーンはGReeeeNの主題歌繋がりで使いたかったんだろうなというファンサービスだと思いますが、別にいらなかった気がします(GReeeeNは好きです)。放射能を浴びたことでいじめられるシーンもあっさりとしているので、描くなら描け!描かないのならそのテーマを入れるな!と思いました。ハウがしたことといえば、少女を電車に導いたくらいなのでハウも長らく人間の愚かさを見せつけられていると思うと…。
シャッター街のエピソードは無難に良かったです。宮本信子さんとハウとのツーショットは微笑ましかったです。
問題は修道院でのエピソード。ここのエピソードがとち狂っていました。ハウの鳴き声で神のお告げが聞こえただなんだ言ったり、キリストの歌を歌い始めた時点でうーんと唸っていましたが、とんでもないのがDV夫が修道院に殴り込んで妻を取り返そうとするあまり、カッターでシスターや関係者たちを切りまくるというこのポスターからは想像できないほどの血が噴き出ました。映倫はマジで仕事してんのか?と思う判断をするんですが、今作はPG12で殺傷があるという項目を明記するべきだなと思いました。しかもその後に暴走運転からの子供を轢きかけて脇道に逸れ、車は炎上。もう自業自得すぎます。それを助けるハウを描きたかったんだと思いますが、その過程があまりにも酷すぎる(ハウがうるさいから声帯を切る、それならシンプルに捨てるの方が良かったのでは?と思いましたし、シンプルに妻に暴力を振るってる時点でアウトですね)ので共感もクソも無いですし、それで改心するとかあまりにもご都合すぎやしないかとも思いました。あのままハウが見捨てて、断末魔を上げながら爆死してくれたらまだ良かったのに…。
最後のハウとの再会、もう違う母子の元にハウは名前を変えてリードを繋がれている、まぁこれは民生が家を引っ越したというのが運の尽きだったようにも思えました。ここで「この犬僕が飼ってた犬なんです!だから返してください!ほらこんなに懐いているでしょう!?」とか言ったらヤベー奴だなと思ったので、ここでのお別れの判断は仕方ないなと思いました。でも仕事場の後輩の女の子狙ってそうだったのでモヤモヤっとしましたが。
・地味に主人公もヤバイ
立ち入り禁止の場所に無断侵入して遊ぶのもアレですし、そこに入ってきた子供に注意もせずそのまま眠りにつき、しかもハウにリールを付けていないという無関心さ。あれだけ愛しているなら場所を譲るなり何かしらできたはずなのになと思いました。中盤以降ハウのことを忘れてヒロインとの談話だったりを繰り広げたりと、序盤のワチャワチャしてた感じはなんだったのか。これは製作側のキャラの肉付けがなってなかったなとも思いました。
・池田エライザの謎露出
悪かった点というと難しいところで、ヘソだしの格好はとても可愛かったんですが、物語上必要なのかなと思ってしまいました。監督か脚本家か製作陣の好みなのか、それとももっと上の指示なのか、分かりませんが不要だったと思います。
とりあえず今年ワーストクラスの地獄映画で、なぜこれを映倫はGで通したのか、製作陣は何も思わなかったのか、不思議で仕方が無い、そんな作品でした。
鑑賞日 8/19
鑑賞時間 16:00〜18:18
座席 G-4
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