「【”夢を諦めない大切さ”且つての情熱を思い出していく過程を、軽やかに、品性良く謳い上げた若き女性の成長物語。】」マイ・ニューヨーク・ダイアリー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”夢を諦めない大切さ”且つての情熱を思い出していく過程を、軽やかに、品性良く謳い上げた若き女性の成長物語。】
ー 時代は、1995年、秋。
作家志望のジョアンナ(マーガレット・クアリー)は、老舗出版エージェンシー(著者の代理人として出版社へ企画を持ち込んだり、著作物の権利代行業務が主。今作で登場するサリンジャーのような有名作家と契約を交わすケースが多い。その業務は多岐に亘る。)に就職するも、怖くて、新しいモノが嫌いな、女上司マーガレット(シガニー・ウィーバー)から言いつけられたのは、彼女が担当するJ.D.サリンジャーに毎日、山の様に届くファンレターに決まった定型文章をタイプライターで打ち、送る事。
けれども、多くのファンレターを読むうちに、忘れかけていた作家になる夢が、頭をもたげて来て・・。-
◆感想
・サリンジャーの映画を観たのは、彼の生誕百周年を記念してニコラス・ホルトがサリンジャーの生涯を演じた「ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー」だった。
その映画でのサリンジャーは気難しく、戦時にPDSDを患い、複数の女性と結婚と離婚を繰り返していた”反逆児”だった。
- だが、今作のサリンジャーは素顔こそ表さないが、電話の声は明るくて、印象がガラリと変わったなあ。装丁に対する拘りなどは、そのまま描かれていたけれど・・。ー
・少し残念だったのは、マーガレットのパートナーが突然命を断ってしまったり(理由は描かれない。)、マーガレットの心の変遷や恋人との関係性の部分をもう少し丁寧に描いて欲しかったかな。尺の関係だろうが・・。
<憧れの働き口が見つかったは良いけれど、願っていた仕事とは違う役割を与えられたり、何となく恋を始めてしまったり・・。
今作は、忙しい日々の中、且つての夢を忘れかけていた若き女性が、偶然にJ.D.サリンジャーから掛かって来た電話を取り、遣り取りを重ねるうちに、且つての情熱を思い出していく過程を、品性良く謳い上げた若き女性の成長物語。>
■上記の「ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー」を鑑賞した直後、本屋に直行して、白水社版「ライ麦畑でつかまえて」(野崎孝訳:ここ、大切!(勝手な持論です。))を20数年振りに買い戻して読んだなあ・・。
(装丁が大学時代と変わっていなくて、嬉しかった。)
その割には、成長しないなあ、私。頭の中は学生時代と変わらないお花畑な私である・・。
NOBUさん こんばんは。
わたしの頭の中もいつもお花畑です。
変わらないことって嬉しいですよね。当時を思いながら懐かしむことができて…
わたしは本に関してのエピソードはないです。(本との関わりが余りないので)