「可もなく不可もないが、やや理系の知識があると有利かも。」ウェイ・ダウン yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
可もなく不可もないが、やや理系の知識があると有利かも。
今年165本目(合計441本目/今月(2022年6月度)12本目)。
まず、熟語表現としての way down には意味があります(単なる造語ではない)。これを知っていると、ストーリーの理解や後半の展開の理解に「ある程度」役に立ちます。
ストーリーとしてはとにかく今週(10日からの週)の中でもトップクラスにわかりやすいし(突然あっちこっち時間が入れ替わったりはしない)、理系の知識(特に化学(ばけがく)、工学の知識)があれば有利かな…と思える程度ですが「あれば有利」程度で、一般的な大衆映画の範囲を出ないと思います。
部隊がスペインという関係もありスペイン語交じりの展開ですが、字幕が丁寧なので混乱は招きません。映画のストーリー「それ自体」は架空のお話ですが、当時のスペインでのサッカーW杯での盛り上がり「それ自体」は事実なので、このことは理解しておくと話の進み方もわかりやすいです(サッカーのルールうんぬんについてはまったく問われない。W杯なので原則一発勝負であり、アウェイゴール方式だの何だのはそもそも採用されていない)。
理系卒の観点で見ると、「うーん、それやって大丈夫なのかなぁ」という点は一応いくつかはあるんですが、この手の映画(金庫破りの類の映画)は真似する人が「一応」いますので、「故意に」傷をつくって「この通りにやってもうまくいきませんよ」というのが普通であり(それは小説で、「ストーリーにはあえて傷があり、この通りに計画を立てても失敗します」などと警告があるのと同じ)、それも「あからさまにそれはダメでしょ(成立していないでしょ)」というのではなく「まぁ一般的な理解があれば気が付くかな」程度であり(参考:理系高校3年程度)、「誰でもわかりうるものでもない」点では「あからさまにしらける展開でもない」ですし、そこはそれほど気にしませんでした。
採点上も特に減点すべき要素はないので、満点にしています。