「ピンチをチャンスにやればできる」ソングバード regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
ピンチをチャンスにやればできる
コロナ禍が深刻化していた2020年3月に構想され、7月に撮影開始して17日間で撮了、12月に配信公開というハイスピードで行われたという経緯がまずすごい。「やればできる」精神もここまで来たかという。
製作マイケル・ベイという宣伝コピーが目を引くが、彼お得意の爆発・破壊描写はナシ。でもやはりプロデュースに関わった『パージ』シリーズのディストピアな世界観は本作でも踏襲している。
主演の2人は正直知らなかったが、脇を固めるのがデミ・ムーア、ピーター・ストーメア、ポール・ウォルター・ハウザーなど結構豪華。特にストーメアの胡散臭さは安定していた。
ストーリーは、コロナ禍の今だからこそ成立できるし共感もしやすい内容。展開こそありきたり過ぎたけど、『アウトブレイク』や『コンテイジョン』といった過去のパンデミック物と比べても野暮というもの。
いろんな業界にダメージを与えたコロナだけど、エンタメほどその被害が甚大だった業界はないかも。そんな中でも本作は、ピンチをチャンスに変えてやるという気概があるし、そんな若手フィルムメーカーの気概を汲んで支援するベイの姿勢は大好きなので、あんまり貶したくはない。
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