「とにかく評価には困るけど、音楽好きならぜひぜひ。」クリエイション・ストーリーズ 世界の音楽シーンを塗り替えた男 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0とにかく評価には困るけど、音楽好きならぜひぜひ。

2022年10月22日
PCから投稿

今年312本目(合計587本目/今月(2022年10月度)26本目)。

どうしても見たかったので3時間コースのRRRから40分の移動で視聴。というかこの映画、大阪市では2つの映画館でしかやっていないのですよね…。
なお、私自身は今は音楽はやっていないものの、15までエレクトーンをやっていた(6級)程度の知識ですので、さすがに演奏はもう無理ですが楽譜は読めるし音楽は好き、というくらいの知識量です(そういう知識を授けた親には感謝しかない)。

さてこちらの映画。
特定のアーティストにスポットを(極端に)あてたわけではなく、タイトル通り、クリエイション・レコーズ(→レコード・レーベル)を扱ったというかなり変わった映画です。そのような事情もあるし、最初に「本映画は史実にほぼ基づくが、個人の名誉にかかわる点は人名などを変更してある」などと出ますので、結構後からおいかけて調べるのは難しいです(パンフレットなども存在しない)。

音楽映画といえば、実際のアーティストやバンドや演奏技術などにスポットをあてた映画が多いところ、このような「影役」を扱った映画というのは斬新に感じました。この点は明確によかったですね。

一方で、やはりこういう「地味な」活動であること、さらに、(上記の事情から)多少は変えてあるとしてもほぼ史実にそっているという関係上、かなり淡々と話が進むうえに、突然時間軸が動いたり(ただ、時間軸はたくさんない模様。おそらく2つで、最大3つ?)、そうかと思えば音楽映画なのに薬物シーンがあったり大人の営みがあったり(なお、この映画はPG12に過ぎない)、やや趣旨がわからず混乱する部分は確かにあります。

なお、他の方も書かれていますが、ところどころ「マニアックな音楽ネタ」が入っているのは確認しました(が、それを一部ないし全部追えるのは、ある程度の音楽ファンだけな気が…。もっともこの映画、音楽の「お」の字も嫌いという人はいかないと思うけど)。こうした「サービス的な要素」はよかったですね。

私はこの映画は(広い意味での)音楽映画だと認識していたので、大阪市では2つしかない映画館の中で小さいほう、それも前列という一番「音が感じられる場所」を選びましたがそれもよかったです(こういう映画は、映像ももちろんだけど、音の聞こえ具合もやはり(一般の映画よりは明確に)ポイントになるからですね)。

特に減点対象とすべき点はないので(まぁ、大人のシーンだの薬物のシーンだのは、史実通りに描かれているなら仕方がない)、フルスコア扱いにしています。

yukispica