劇場公開日 2022年7月1日

  • 予告編を見る

「お父さんの面影」リコリス・ピザ TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5お父さんの面影

2022年7月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「さて、注目作品がようやく公開だ」と、ポール・トーマス・アンダーソンということもあり気合を入れて観始めましたが、、、むしろ「何を観させられているんだ」と軽く呆れつつも、ずっとクスクスしてしまう「緩くて優しい物語」でした。特に、若い二人がお互いを想い、一目散に走るシーンはとても象徴的で素敵です。
アラナを演じるアラナ・ハイムは、ポップ・ロックバンド「HAIM」でお馴染み。音楽だけじゃなくて俳優としても立派なもので、映画初出演とはとても思えません。表情豊かで(役としての)アラナが周りの男性に一目置かれる感じを、自然にそつなくこなして見えます。
そしてもう一人の主演ゲイリーを演じるクーパー・ホフマン。もう、笑った顔、したり顔、焦った顔、怯える顔、、、お父さんの面影がありすぎて。最後、シーンとは関係なくちょっとウルっとしてしまいました。堂々としていて、こちらも映画初出演には思えません。
ありきたりな言葉で恐縮ですが、若い二人の今後の活躍に期待が膨らみます。
さらに、この二人の恋愛模様に時に刺激を、或いは事件を生み出す「癖のある助演陣」。
特にショーン・ペンとブラッドリー・クーパーは、最早「状況を本気で楽しんでいる」ような振り切った(若干のやり過ぎ感のある)演技で笑えます。
また、一人、てっきりアネット・ベニングだと思ってたのにエンドクレジット彼女の名前なく?帰宅して調べたら別の女優(ハリエット・サンソム・ハリス)でした。道理で。

TWDera