「文学者の戦争協力と女性の暴力への抵抗」天上の花 てつさんの映画レビュー(感想・評価)
文学者の戦争協力と女性の暴力への抵抗
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三好達治氏の詩は、学校の国語教科書でみたくらいで、作者本人の生き様は全く知らなかった。いくつか知っている詩が出てきて親しみ易かった。萩原朔太郎氏や佐藤春夫氏との交友関係が出てきて、女性との愛憎関係に進んでいく。文学者の戦争協力問題にも踏み込んでいた。三好氏の慶子氏へのモラハラや経済的、身体的暴力がエスカレートしていき、恃みにした友人夫婦からも窘められるのは心痛かったが、それでも慶子氏はめげず、三好氏にとって不利な条件を勝ち取っていた。
終了後のプロデューサーの寺脇研氏による舞台挨拶で、ロケ地の説明と、暴力場面が実際には当たっていないこと、戦争責任の問題を描きたかったことを述べられ、質疑応答の時間があったので、盲人役の杖の突き方と"SUNTORY WHISKY"のラベルの時代考証と玉音放送の中身の省略について尋ね、概ね納得できる回答を得ることができて満足した。
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