「祖国へ帰らないのではなく帰れない人たち」牛久 りあのさんの映画レビュー(感想・評価)
祖国へ帰らないのではなく帰れない人たち
茨城県牛久市にある東日本入国管理センターに収容された人々の証言を通し、日本の入管収容所の実態を捉えたドキュメンタリー。
紛争などにより祖国へ帰ることができず難民申請をしている人も多いが、その声が施設の外に伝わる機会はほとんどなかった。トーマス監督が、施設の規制をくぐり抜け、当事者たちの了解を得て、面会室で9人の証言を隠し撮で記録したものがメイン。長期の強制収容や非人間的な扱いで精神や肉体を蝕まれ、日本という国への信頼や希望を失っていく人々の姿を映している。
入管の理不尽さは、東京クルド、マイスモールランド、いろいろ観てきたが、これも酷い不都合な真実だと思った。
隠し撮りの手法については是非が問われるかも知れないが、ではなぜ撮影がいけないのか、罪人でも無いのに刑務所並みの施設に収容されなくてはいけないのか、自分が逆の立場になって考える努力をするべきで、上から目線の入管は要らないとさえ思った。
石川大我参議院議員が予算委員会で質問したのは一歩前進かも。
とにかく「おもてなし国」にしてもらいたいし、なって欲しい。
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