ツユクサのレビュー・感想・評価
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豪華な素材の寄せ集め
味のある粒揃いの役者たち、子を亡くし独り暮らす中年女性という主役の設定、海辺の街、隕石の欠片との遭遇、影のある初老の交通整備員との出会い、狂言回しとしての子役の存在などなど、気を引く素材がたっぷり。その維ぎ合わせで95分が終わった。監督/脚本家が言いたいことを子役の口を使って言わせている印象が強く残った。
オトナの止まり木
大きな事件が起きるわけでもなく、日常を紡いだオトナの止まり木のような映画。
オトナだって恋していいよ。
恋する気持ちを大人だからって抑えなくていいよ。
ふんわりとそんなエールが送られてることを感じる優しい映画。
松重豊さん、本当に大好き💓
普段見せない優しい笑顔も出てきて不覚にもキュンキュンしてしまった😊
そして子役の君、演技が自然体過ぎてビビったー。今後が楽しみ🍀
惜しい
2022年劇場鑑賞103本目。
実力派女優や俳優が大勢出ていて、観ていて退屈はしないのだけれど盛りあがりにも欠けるかなという印象。
自分の事をずっと責め続けている中年女性が主人公で、感情移入しづらいとは言わないけれどうーん小林聡美があんまりハマっていないのもあるのかも・・・。江口のりこが出てくるところは毎回面白かったです。
SFロマンティックコメディ
予告編をほぼ毎日観ていてずっと楽しみにしてた。
何しろ好きな役者さんばかり。松重さんと江口さんは最近忙しすぎやしないか心配ではありますが。
会話のテンポや間合いが素晴らしく、ベテランならではの安定感。
それぞれが傷ついた過去があって、どっか臆病なところがあったり、変なベクトルの頑張りを見せたり愛すべき滑稽さ。
その大人たちを繋ぐ航平くんが良い。一人称が僕だったり俺だったり、天真爛漫そうに見えて繊細な感じが良い。
どこかで観た子だなと思ったら、『梅切らぬバカ』の隣家の男の子だったか。
それにしても小林聡美さんと松重さんの身長差すごいな。
『余命10年』で坂口健太郎くんでさえ小さく見えたくらいだからなぁ。
上映時間も長くないし、気負わず楽しく観れる映画だった。
張り詰めた心を溶きほぐすような作品
出会いと別れ
人間に必ず付き纏うもの
肉親であったり大切な人であったり
出会いも千差万別ならば、別れも千差万別
痛みを伴うものあれば、そうでないものもある
だけど、やっぱり別れはもの悲しいし、ささやかでも、ちょっとした出会いは嬉しい。
そういう心の機微がゆっくり丁寧に描かれています。
蛇足ですが
松重豊さんが空芯菜を食べるシーン、あれはどう見ても自分には井之頭吾郎にしか見えなかった(笑)
俳優陣の自然な演技にほっこり。
みんな抱えている過去だったり、子どもが直面する現実だったりは、それなりに厳しい。その中で、日常生活は淡々と進んで行く。
出会う人たちのことを、大切に、尊重して、生きていけるといいなと思う映画でした。
小林聡美と松重豊のラブストーリーが、こんなにいじらしいなんて
アラフィフのフミちゃんは、気の合う同僚達やその息子コウヘイと楽しく過ごしながらも癒えることのない過去の傷を抱えている
そんな中フミちゃんが、車を運転中に隕石に激突するアクシデントにあった日から、毎日に小さな変化が起こり始める
海沿いの小さな町で暮らす登場人物達の日常を、ショートストーリーを切り貼りしたような構成の、なんでもない生活風景、会話で描かれていく、その一コマ一コマの中を流れていく役者達がみんな良い!
小林聡美、平岩紙、江口のりこが、それぞれの境遇の違いからくる悩みとその受け入れ方を、リアリティをもたせながらも、人生の一場面とばかりにさらりと演じているのがさすが
そして、なにより小林聡美演じるフミちゃんと、松重豊演じるゴロウのラブストーリーがこんなにいじらしいなんて!
互いに癒えない傷を持ち、自分が幸せになることに後ろめたさを感じてしまう2人が、ぎこちなく距離を縮める様に、やきもきしてしまう(しかし、松重さんがゴロウて、ワザトか笑)
ラスト近くのフミちゃんとコウヘイのシーンは、彼女がたくさんの変化を通じて自分のために生き直す決意をしたスタートに感じて、泣きそうになった
芸達者な役者さん達の、熱くない演技合戦も最後まで楽しかった
特に、ラジオ体操のベンガルはズルいし、それを受ける江口のりこに吹いた
明るさの裏にある痛みや悩みも描きながらも、それでも前向きに生きる人々の希望にスポットを当て、人は何度でも生き直せる、そう思わせてくれる映画でした
映画レビューではないんですが。
芙美と同年代なんだな。自分がそういう年代に達したせいか、最近好んでこういう映画を観るようになった。思うのは、意外に早く死は身近な存在になったなという感じ。人生をどう生きるかは誰でも考えると思うが、最近はそこに「残りの」人生という修飾語が付くようになってきた。この映画の登場人物の多くは、大きな喪失感を抱えて生きている。描かれていないが、断酒会の人達や工場長や航平のお父さんやマスターや、もしかしたら吾郎の奥さんだって。極論すれば、これを読んでくれている全ての人が容易くない人生を歩んできている(でしょう?)。人に歴史ありとはよく言ったもんだなと思う。そう言った思いを抱えながら、いや抱えているからこそその人にしかできない生き方とは何か。最近は老人を主役に据えた映画が、国内外を問わず随分増えた感がありますが、今後は映画界全体にとっても主要なテーマになっていくのではないかと映画を観ながら考えてました。
それぞれ
70本目。
えっ席が、そっか今日はファーストデイ。
すっかり忘れてたけど、前列は埋まってないから、ラッキーかと。
分かり易く撮っていると思うし、観やすい。
それぞれ過去に何かあったりだけど、きっかけは何だっていいんだよね。
行動するのは、自分だから。
ドラマチックな展開に慣れてしまったせいか、物足りなさを感じるのは、自分の若さかな。
小林聡美さん
かもめ食堂が大好きなので
ちょっと期待が高すぎたかもしれません。
もういい歳なんだからと
現状を変えることをためらったり諦めたりせず
ちょっとだけ自分を後押しして
一歩踏み出してみれば
また違った生き方があるということなのかなと思います。
それにしても
小林聡美さんは個性的な女優さんたちと
しっくり組み合わさって,
居心地の良い世界観が創り出せる女優さんだなあと感じました。
転校生やかもめ食堂の頃から変わらず
凜としてありのまま自然に歳を重ねていく小林聡美さんが
やっぱり好きだなと思いました。
名人劇場
伊豆の港町のタオル工場で働く50歳手前の独身女性と同僚やその家族達に訪れる変化の話。
ある日の断酒会の帰り道乗っていた車に隕石がぶつかり…と始まっていくけれど、これはまぁ気の持ち様ですね。
宇宙が大好きな同僚の息子との交流や彼と家族の問題やちょっと甘酸っぱい出来事、主人公本人の過去とこれからの話等、THE 邦画!な笑いを交えつつみせていく。
恋愛物語がメインでこれと言った掴みどころや熱い流れがあるわけではないけれど、優しく温かくホッコリさせられたし、3人の女優陣の上手さに感心させられた。
もう少し踏み込んでほしかった
予告編での期待が高すぎたか、鑑賞後はため息が出てしまった。
アルコールに走るきっかけはあったかもしれないが深みにはまる心情のひだが見えないし、なぜ禁を破り飲んだのか。
何故東京の歯科を訪ねるのか?
どれもが消化不良で、内容の薄さを演者さんの良いイメージに救われているような気がしてならなかった。
ほんわかして良かった
田舎の港町で暮らす五十嵐芙美は、友人たちと時間を過ごしたり、天体観測が好きな小さな親友・航平と遊びに行ったりしてた。また、運転中に車に隕石がぶつかるという珍しい事故に遭ったり、草笛の上手い篠田吾郎と出会い惹かれて・・・てな話。
たわいもない日常生活を描いたような話なんだけど、なんかほんわかして良かった。
小林聡美、江口のりこ、平岩紙、徳重豊、など出演者が良かった。子役の斎藤汰鷹も良かった。
ボンネットを貫通したのは本物の隕石だったのかな?
ツユクサで草笛吹いてみたくなった。
命みじかし恋せよ乙女‼️❓
人生は短いから、不倫でなければ、死ぬまで、いつでも、誰とでも、恋すれば良いと思う。
酒も、迷惑をかけなければ、自己責任で、いくらでも飲めば良いと思う。
しみじみ、コクのある、自然体の、いい映画でした、是非。
キャストが素晴らしい
脇の脇までいい俳優揃いで、とても味わい深い素敵な作品になっています。
日常の中にある小さな奇跡に気付いてちょっとでも前に進めたら、きっと今日よりもいい明日に出会える。そんな夢を抱きながら優しい気持ちで劇場を後にすることができました。
ほとんど見かけなくなったツユクサ
…ツユクサ
今ではほとんど見かけなくなりました
久しぶりにみました
ツユクサの葉で音が出るなんて
…知らなかった
全体にほのぼのとした人間関係
楽しい人たち(職場仲良し三人組)
小学生の息子を亡くした女性芙美(小林聡美)
ある男性吾郎(松重豊)と出会う
男性も妻を亡くしている
優しい語り口でツユクサの話をする
お互い好印象の二人
若い人たちとは違って歯がゆいところが
ありますが落ち着いた雰囲気が
心穏やかに見られます
ところ所でクスッと笑ったり驚いたりで
楽しめました
いろいろ抱えるものもあるけれど
前向きに生きる芙美の笑顔が素敵です
長い人生…どこで恋がはじまるか
どこに縁があるのかわかりませんね
なんだかホッとするものがあった
小林聡美の演じた五十嵐芙美さんが、大林宣彦監督の映画「転校生」の斉藤一美とタブって見えた。三つ子の魂百まで。女は歳を重ねても乙女のままなのだ。
芙美さんは古臭い価値観から抜け出せないでいる。子供は親の言うことを聞かなければならない。義理の親でも親は親。尊敬して大切にしなければならない。昭和と呼ばれそうな価値観だ。
そんな価値観が息子を死に追いやったことを、芙美さんは未だに理解していない。だから友達の息子の航平の話すことを理解しようとせず、一方的に偉そうに説教をする。映画だから航平は芙美さんのことを嫌いにならないが、現実なら愛想を尽かしていたはずだ。
主題歌は昭和に大ヒットした中山千夏の「あなたの心に」である。中山千夏は歌手活動の後に国会議員になったり、たくさん本を書いたりしている。何冊か読んだ記憶がある。内容は殆ど忘れてしまったが、その中のひとつに、恋とは性欲のことだと看破している文章があった。誰もが明言を避けている真実を堂々とストレートに書いているところに感心した。改めて歌を聞いて感動した。やっぱり昭和の歌手の歌は、聞いていて心地がいい。
本作品で芙美さんが成長するわけではない。さすがに50歳のおばさんに成長はあり得ない。しかし松重豊の吾郎さんに逢って、芙美さんは乙女に戻る。キスをして男の舌で口の中を舐め回されれば、心も溶けてしまう。
芙美さんといい、吾郎さんといい、子供の心のままの大人である。東京で居場所をなくして流れ着いた伊豆の町で出逢い、そして忘れていた恋心に目覚める。そう、本作品は恋愛映画なのだ。優しい大人同士の優しい恋愛である。なんだかホッとするものがあった。
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