ツユクサのレビュー・感想・評価
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日常のちょっとした不思議を受け入れられる人間になりたい
わたくし、いつもこんなことを考えて生きてます。
そしてこうした要素がある映画が好きなんです。今回は、ベテラン監督だし(良い悪いは別にして荻上監督だったらこの仕上がりはないでしょう)、キャストの力量も文句なしだし、わたしが大好きな地方舞台の作品だし、とても楽しめました。
ツボはいくつもあったんですが、一番笑ったのは泉谷さんの「隕石拾っていいことあった?」のところです。松重さんの役名は、やっぱりあの作品を引っ掛けてますかね。
いろいろある人生です。過去をどこまで引きずるか、どこで切り替えるか、全ては各自の判断です(江口さん、早すぎる)。社会のモラルの中で、死ぬまで自分の責任と言うことなんでしょう。
個人的に、主人公の女優さんをとても楽しみに映画を観ているんです。小林さんで文句はないんですが、もう周り若い女優さんで設定したらどうだったのだろうか、などとも考えてしまいました。
小林さん、松重さんがいなくなった後の独り寝のシーン、わたしも毎日妻がいて邪魔だなと思うこともありますが、あれは寂しいです。孤独は牢獄です。
僕がいなくても幸せになってね
1億分の1もあたってしまうの?皆んな何かありながらでもそこそこ楽しくやっている感じ。海の町っていいなぁと山の子は思いながら。こうへいもかわいくなさすぎるところが良い。凄く良かったかといえば少しん、ん、んなのだが小林聡美さんで⭐️一つ増しで、しかし最後のシーンは良くないなぁ
苦しみを乗り越えた先に
陳腐な言い方だけど、
長い長いトンネルがあって、このトンネルから抜け出せっこない・・・
そう思った瞬間、ふっと明かりが見えて来る・・・
そんな希望の物語りでした。
芙美さんも吾郎さんも経験した哀しみに必死で闘った日々があった。
芙美さんには「断酒会」に入るほど酒に溢れた日々があった。
(どこでもいい、
(東京から遠い、
(遮断機の音のしない町)
消すことの出来ない記憶は辛い。
(酒で誤魔化せる訳がない)
吾郎さんは奥さんの自殺を乗り越えるために、ツユクサを吹く。
(うつ病の奥さんをどうやっても救えなかった)
たった一枚の平凡は葉っぱから流れる力強いメロディ。
人が希望を託す何か!
人は希望を持たずには生きられない。
航平君には《隕石》そして《宇宙》
妙子さん(江口のりこ)には僧侶ジュンイチロー(桃月庵白酒)
直子さんには(平岩紙)には夫の貞夫さん(渋川清彦)と息子の航平君(斎藤汰鷹)
芙美さん(小林聡美)にはずうっと《航平君》だった。
人間はどの人も乗り越えて来たモノ
(不幸な出来事とか、
(心の行き違いとか、病気とか、)が
それぞれ必ずある。
芙美さんが素敵なのは、
日々の暮らしの豊かさ。
毎日洗濯物にはアイロンをかけ、
裏山の坂道をジョギングで駆け上がり、
一人分の食事にも手を抜かず、
住まいは清潔で居心地良い、
趣味のいい雑貨に囲まれた生活。
「かもめ食堂」2006年
「めがね」2007年
「プール」2009年
小林聡美は洗い立ての白いシャツ、
ショーカット、
ちょっとルーズなパンツ、
無印良品みたいな親しみやすさと上質感がある。
普通なのに普遍。
そんな立ち位置の役者だ。
この映画は珍しくラブシーン(キスシーン)なんかあって、
186.7センチの松重豊と、156センチの小林聡美。
30センチの身長差がとても好ましく映る。
お似合いのカップル。
“ようちゃん、終わりました“
“ちょっとだけ、女の子、しちゃった“
独り言の相手は亡くした息子のようちゃん。
預かったインコが“ようちゃん“と覚えるほど、
芙美ちゃんは毎日呼びかけてるんだね。
ようちゃんと航平君は、どうしても重なる。
“ふみちゃん、ボクがいなくても、
“ふみちゃん、幸せになれる?“
航平君がそう言う。
この映画は名台詞だらけ。
備忘録を兼ねて少し記してみよう。
“お経が私には口説き文句に聞こえた”
“女はどこにいたって、男で世界が広がる“
……………………………………by妙子(江口のりこ)
“女と車の運転は似ている。いずれ衝突する“
……………………………………byバート・レイノルズ
”別れる時はもう、次の恋が始まっている”
………………………………………………byアントニオ・猪木
隕石が人にぶつかる確率は一億分の一。
その確率の隕石が芙美ちゃんの車(軽)に当たった。
“わたし、50前で隕石にぶつかったんです。
“篠田さんにも会えて・・・それだけで、幸せ!!“
そんなことない。
そして芙美ちゃんは一歩踏み出した。
人生にはきっと御褒美がある・・・
一人には一人の苦労
二人には二人の苦労がある。
でも二人はお似合い!
そう信じられる物語りだった。
舞台になった西伊豆の海、
海に沈む夕日、
航平君が貞夫さんを、お父さんとはじめて呼んだ防波堤、
山から望んだ集落と海、
西伊豆の海に、映画に、
心から癒されました。
山の彼方(あなた)
山の彼方(あなた)の空遠く/幸い住むと人のいう/ああ、われひとと尋(と)めゆきて/涙さしぐみ帰り来ぬ/山の彼方になお遠く/幸い住むと人の言う
それでも、本当の幸せは、実は身近なところにあるのかも知れませんね。
そのことに想いが至りました。評論子は。この作品を観て。
精いっぱい生きることの大切さにも、改めて気づかされたようにも思います。
(追記)
それにしても、松重豊さんという俳優は、こんなにも味のある演技をなさる方だったでしょうか。
そのことにも、改めて想いが至りました。評論子は。
隕石が当たったとしたって、いつもの日々が続くだけ……
突然、主人公の乗る車に小さい隕石がぶつかり転倒する。普通に生きていて、隕石に当たる確率は1300万分の1といわれており、宝くじに当たる確率よりも高い。
本作は別に、隕石が当たったからどうする~というような物語ではない。
では本作が隕石を使って何が言いたいかというと、隕石に当たるような奇想天外な出来事があっても、特別、日常が変化するわけではないし、またいつもの日々が続いていく……ということであって、人と人との出会いも隕石に当たるようなものだということ。
ほのぼのとした風景、どこかにありそうな物語を淡々と描いているテイストから、監督・平山秀幸や脚本家・安部照雄の作家性というより、小林聡美主演の『かもめ食堂』や『めがね』といった、荻上直子作品風にあえて寄せていっているような感じがする。
少年との友情や、大人になってからの甘い恋愛など、エピソードひとつひとつとしてはフワフワしたものをまとめて凝縮したような作品であって、「だから何だ」と言われると、何でもない。
そんな作品を目指しているのだから、それで良いのだろうが、日常とは違った物語を映画に求める人にとっては、退屈な作品に思えるだうろ。
中年の爽やかな恋
キス、ブレーカーが落ちる、カメラがはねあがるという演出が素晴らしい。
ただちょっと子供がわざとらしくて、鼻につく。そこは演出としてどうだろう。ずっとわざとらしいので周りの大人の責任かな。小林聡美の爽やかな雰囲気に合う松重が良い。他のおっさんだともっと脂ぎった感じになるような。同僚の女性陣かそれぞれで面白い。
落語家さん出るので拝見
鯉昇さんと白酒さんが、出ると聞いて。。。
実際と真逆の役どころで!ウケました。
つゆくさの題名の意味が、後半にいくにつれて
しみじみと、実像の人間模様が手に取るようにわかり、とても良い後味☆彡
特にエンディングの曲が良かった❣️
色々経験してきたからこそ出せる穏やかさ
熟年男女の恋愛モノってピンとこなくて昔は受け付けなかった。「マディソン郡の橋」とか。自分もそれなりの年齢を重ねた今は違和感なく受け入れてしまう。むしろ共感どころが多いくらい。
この映画も、草笛を吹いている男性に惹かれていくって展開なのだが、その魅力が全然わからない。松重豊の魅力があるからまだましなんだけど。でも、2人の会話や関係性の穏やかさや温かさはとてもいい。いろんなことを経験してきたがゆえの温かがあったり、逆に距離を縮めることに躊躇してしまうところは共感してしまった。
あの町並みで住んでる人も風景も含めてとてもよかった。3人の女性が下着や洋服をどこで買うかと会話するシーンと気になる男性はいないのか問いつめるシーンが好きだ。彼女たちを含めて、主要な登場人物たちの旅立ちみたいなものが描かれている脚本もいい。万人受けはしないがいい映画だった。
小林聡美主演作、監督は『学校の怪談』『愛を乞うひと』『しゃべれども...
小林聡美主演作、監督は『学校の怪談』『愛を乞うひと』『しゃべれども しゃべれども』などの平山秀幸。もうベテランの領域ですね。
ひとり息子を喪い、海辺の田舎町でひとり人暮らしをしている芙美(小林聡美)。
50歳目前。
地元のタオル製造工場に勤め、職場の仲間たちと「フツー」に過ごすのが日課。
ちょっと変わっているのは、親友が同僚(平岩紙)の10歳になる男児・航平(斎藤汰鷹)だったり、息子喪失後になった依存症を克服するための断酒会に通っていることぐらい。
が、ある日、とても珍しいことに遭遇。
帰宅途中の自動車に隕石が衝突したのだった・・・
といったところからはじまる物語で、その後、事態は急展開!とならない。
日常はそれほど変わらない。
芙美自身での展開といえば、都会から逃避してきて工事現場警備員をしている五十過ぎの吾郎(松重豊)と知り合ったぐらい。
とはいえ、この出会い、息子の遺影に「かあさん、すこし乙女しました」と言わしめるぐらいの大きな心境を変化をもたらしている。
芙美と吾郎の淡色の恋のまわりで描かれる日常描写も、ちいさなドラマはあるものの劇的でない。
継父(渋川清彦)に馴染めなかった航平が、少し継父に心を開くようになったり、同僚の中でオンナを出していた未亡人の妙子(江口のりこ)が坊主(桃月庵白酒)と不倫をしていたり、とか。
断酒会会長(瀧川鯉昇)が憂さ晴らしに泥酔したり、とか。
ドラマドラマしていない演出で、さらりと魅せるのは平山秀幸監督の演出手腕でしょうね。
また、安倍照雄の控えめな脚本(オリジナル)も良い味でしょう。
それ以上に、こんな淡色なちいさな物語を映画化した製作陣の手柄でしょうね。
小品佳作というに相応しい映画でした。
「大人のラブストーリー」
エキセントリックな展開もなく安心して観られる「大人のラブストーリー」です。
序盤に隕石は落ちてきますが「大人のおとぎ話」といった要素はありません。
中年(初老?)になっても人は恋をするんですね。
悪い映画ではありませんが、私の場合お金を払ってまで観る価値は感じませんでした。お金と時間に余裕がある人はどうぞ。
後味はいい映画だが?
日本映画ツユクサを観たが後味がいい映画。主人公の小林聡美と松重豊のやりとりが面白かったし演技がうまい。小林聡美は久々に演技を観たがさすがにうまい!昔室井滋、もたいまさことのドラマを観たことがありそのやりとりが面白かった印象が強かったが健在。松重豊はどうしても孤独のグルメのイメージが強い中、NHK朝ドラマでの演技に驚いたが今回の演技でもいい味を出していた。また、脇役の泉谷しげる、瀧川鯉昇、桃月庵白酒の演技がよかった。これだけでも合格点を上げたたい。ただ、惜しむらくは子役。航平君はよかったが、航平君のクラスメイトの男の子と航平君のガールフレンドだった女の子のキスはなぜデイープキスの演技をさせたのか?せめてホッペタにキスまでだと個人的に思う。いくら何でも子役の男女のデイープキスはモラル的にありえない。平山監督に聞いてみたいぐらい。せっかく後味がいい映画だったのにここだけは残念だった。
こういう話はあるんだろうな…
ただ一つ、隕石に当たるという以外は…。
登場人物の子供が宇宙好きという流れから隕石が出てきたけど、別に隕石が無くても成り立ったのでは?
まあ、それがなければ、本当に、どこにでもある話なのかも知れないけどね…。
どこにでもある話ゆえに、特段感動することもなく、物語は淡々と進みましたとさ。
あまりツボにはまりませんでした。
自分から動かないと、幸せはやってこない
ひまつぶしに見に行った映画ですが、思いのほか引き込まれました。
退屈な時間はなかったです。
日常のありふれた出来事から展開していく・・・というほどの展開ではないですが、無理のない自然な展開が心地よいです。
でも確かなことは「自分から動かないと、幸せはやってこない。」ということですね。
・フミに真剣に怒られたコウヘイが自分から義父が釣りをしていくところに行った。そして義父の人生の話を聞いたところから打ち解けていく・・・
・フミが虫歯の治療をしてもらおうと東京まで出かける。そして・・・
そうならなかったかもしれないけれど、自分から動かなかったら、絶対にそういう展開はなかったでしょう。
作者の言いたかったことはココかな?
映画を見る人への押しつけがましくない教訓だと思いました。
静かな日常
傷を抱えた女性たちの物語。
静かな港町の静かな日常の喜びと安らぎが、女性たちに新たな一歩を歩み始めさせる。
どこにでもありそうな田舎の港町の風景の中で、背中を優しく押してくれる力を観てる方も得られる気分にさせてくれた。
大きな揺らぎはないけれど日常をユーモアを交えつつ描いた作品で疲れた日々には一服の清涼剤の様に沁み渡ります。
江口のりこのTバックショーツの破壊力は隕石以上
あれ?みた顔だなぁと思ったら、断酒会の会長が瀧川鯉昇だった。この人は高座に上がってしばらくなんにも言わないのに顔だけで拍手が戴ける稀有な落語家である。ちょっと眉毛を動かそうものなら、どっと笑いがおこる。性格俳優みたいなものともちょっと違うが、小さい声で愚痴るようにつぶやくマクラがすこぶる面白い。毎度似たようなマクラなのに、笑わせられてしまう。ストーリーやキャストを詳しくチェックしてから観るような用意周到な性格ではないので、しょっぱなから嬉しくてしょうがない。実は師匠がまだ瀧川を名乗る前の春風亭鯉昇の頃の手拭いを額に入れて飾っている。変わってるでしょう。もちろん、鯉のぼり🎏の柄である。5月初旬の封切りにふさわしい映画でした。
今夜もシラフで!
明日もシラフで!
私は~ ツヨイ!
それが、
一升瓶片手に神社の狛犬に抱きついて夜をあかして、登校途中の小学生に笑われてしまう。
のまなきゃやってられないんだよ❗
隕石のペンダント。材料費はいただくけど、工賃はサービス。甘味屋の隣の子供に内緒だぞと釘を刺す。下心丸出しです。
それはさておき、このほのぼのとしたあったかい邦画のキャスト。子役もとてもよい。芙美ちゃん(小林聡美)が散髪してあげる場面が好き。
クリームシチューと焼きたてパン。
さすがです。余計なものは入れない。でしたっけあのCM。小林聡美はいつまでも若くていいですね。
印象とは異なり酒も煙草もやらない健康な泉谷しげるがBAR羅針盤のマスター。捕鯨船の船乗りだったなんてかなり嘘くさい。そこで出逢う独身の二人。カウンターに置かれたツユクサ3枚。分けあう野菜。ズッキーニと空芯菜。
いい出会いがあった時には楽しかったですとちゃんと相手に伝えましょう。あとに繋がります。
口臭が気になるお年頃の二人のぎこちなさに対して、小学生のマセマセなキスシーン。
ショックだったね。
吾郞さんの自転車の後ろだから我慢できなかったんだね。
芙美ちゃんの自転車だったら我慢できたかもね。
仲良しパート3人組。工場長のベンガル。可笑しい。ファブリーズのCMが印象的な、なんでも気が付いてしまう平岩紙さん。再婚の旦那が渋川清彦。広い防波堤の釣りの場面も癒されますが、なついてくれないのは寂しい。孤独には慣れていると言った男のつぶやきはとても悲しかった。
江口のりこが買ったTバックショーツ。隕石以上の破壊力でした。
観ているほうが恥ずかしい。
布地が少ない分、案外、安いのかも知れませんけどね。
お寺の和尚役も落語家の桃月庵白酒。
もろお酒ですね。
お経を唱えながら、チラ見する江口のりこのうなじの後れ毛。
アントニオ猪木の名言。
あれ、倍賞美津子とのこと?
草笛のあの曲はダ・カーポが歌っているのかと最初は思いましたが、次第にザ・ピーナッツ?
エンドロールみて、え~中山千夏?わかんなかったな~
いい歌だったから、帰り道に口ずさんじゃった。
松重豊、草笛どのくらい練習したのかな?
邦画のダメな部分を盛り込んだ映画
完全に予定調和な演出で、キャラクターの問題やそれによる変化が見えてこない。
小学生の友人に対して、父親を否定したことを叱責する部分も、父親と主人公の関係性がいまいち描かれていないから、いいセリフを言おうとしか見られない。
製作委員会の横槍が色々入ったのかなんなのか、邦画のダメな部分がふんだんに入り込んでししまっていた。
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