オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体のレビュー・感想・評価
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「事実は小説より奇なり」のはずが・・・
退屈なラブ・ロマンスが、歴史秘話としての面白さにブレーキをかける。余計な脚色のせいで、せっかくの「嘘のような本当の話」が、かえって嘘っぽくなってしまっている。どうせなら、イアン・フレミングを、もっと活躍させてもよかったのでは?
こんな作戦が実話とは…。
こんな作戦が実話であって、本当に成功したとは信じ難い。
よほど、巧妙に仕掛けられたのだろうが、失敗する確率の方が確実に高かったのではないだろうか。
ひとつのカット、ひとつのセリフも見逃すことができない。ある意味で、この映画は会話劇でもある。
しかも、知的な会話劇だ。居眠りをしていたら、完全に置いていかれるだろう。
戦争とは、常に犠牲をともない、ひとつの作戦の失敗によって、何千、何万という命が奪われる。
ナチスドイツの侵攻を食い止め、多くの兵士の命を救ったとしたら、この作戦は偉大な業績をあげたといえるだろう。
ぜひ、劇場で確かめてみてほしい。
予習しといて正解、、かな
難しい、分からなかったというレビューが散見されるのでWikipediaとYouTubeを駆使してプチ知識を入れてから見ました。
なのでWikipediaに書いてた通り〜!と謎の楽しみ方をしてしまいました。
地味だとよく書かれてますが、私は地味とは感じず楽しめました。
ひとつ気になったのが恋愛事情。
うーん、これ要る?
無かったらつまんなくなるのかな?
私には蛇足に感じましたが、、
YouTube予習で見た限り、写真を提供した女性はミンスミート作戦は知らずに写真が使われた。という風なことをインタビューで答えていました。
その部分は事実ではなくファンタジー?
ということは、写真の女性の家に来た反ナチスの男性の流れも事実ではない??
ドキュメント映画ではなく、事実に基づいた脚色あり映画とするならばもう少し派手でもいいのかなーなんて思いました。笑
言ってることがちょっと矛盾しちゃうけどね。
忍耐
コリン・ファースが好きなので見た。ああ、彼は確実に中年を越えたね。初老だね。その枯れた感じがまたよい。
ストーリーはわからないところもあったが、皮肉っぽいひねくれた感じの笑いが、イギリスらしいと思った。あと、好意があっても、グイグイ行かないところも。つい自制しちゃうのねー。
スパイは下半身も駆使するんだね。上半身と全く違うことをできるなんて、器用だなぁ。情報さえ引き出せれば、なんでもあり。
ダウントン・アビーのイザベル発見。でも、もう少し若い方が、役柄としては良かったのでは。
おもしろくないわけではないが、アクションもないし、ネタが地味。会議が長くても耐えられる、忍耐強い人向き。
つまらぬ
朝一番の上映で早起きし過ぎたせいでの眠気と、前夜飲み過ぎた影響の二日酔いと尿意と、薄着で出掛けた事による館内の寒気と、昼飯前の空腹で内容が全然頭の中に入って来ず、1,900円も出してコンディションを整えて来なかった自分を大いに責めたけど、他のレビューを見ていると、どうやら頭の中に入って来なかったのは何も自分だけのせいではなさそうということが分かって少し安心した。
007を生んだ精神風土
ノルマンディー上陸作戦に遡ること9ヶ月前 チュニジアでのドイツ軍が降伏後、反転攻撃で欧州への侵攻を計画した連合軍にとって、最良の上陸地はシチリアだった。
しかし、そこにはドイツ軍が控えていて、10万以上の海兵隊の死が予想された。
それを回避するために、仕組まれた調略(インテリジェンス)作戦が、このミンスミート計画
イアン・フレミングがMI5に在籍していた時の史実に基づいているので、フィクションの膨らみは最小限だが
チャーチルという人物が以下に、常識を排して、決断した宰相だったか?
U2 V2 が飛んで来るなか、ロンドン市民は絶えず楽しみが明日への活力だと知っていたか?
女性を登用して戦力と活用していたか?
日本の参謀本部の硬直化した状況と比較すれば、敗戦の要因が見て取れる。
(※そして、その硬直化した意識は今でも続いているのに気付かされる。)
007の物語は、こんな精神風土から生まれて来たのだ。
グリンドゥール・マイケル
1943年ナチスドイツが堅守するシチリアに侵攻する為に、死体に偽の情報を持たせて地中海に流す流陽動作戦を仕掛けたイギリス軍関係者の話。
実際にあったミンスミート作戦が描かれているけれど、この作戦の知識は皆無で観賞。
序盤で何の為に何をするのかの説明があり、その準備に取りかかって行くのでそれ自体はどういうことか理解出来るけれど…というか、その作戦に至る部分とか紆余曲折をみせていくのかと思っていたら、先にどんどん説明しちゃうんですね。
じゃあ何をみる?そこに纏わる人の人間模様やまさかの恋愛がメイン!?一応シチリア上陸のパートもちゃんとあるけれど…。
死体の人物設定づくりとか、チャラく時間割いてみせてる場合じゃないでしょ。
スパイ合戦の駆け引き自体は悪くなかったけど。
フリだけで拾われないものも多々あるし、その割にこれ要りますか?が多く感じたし、作戦に纏わるヒリヒリしたやり取りや、重々しさとか痛快感とか、そういうものを期待してみたらダメなヤツという感じかな。
期待を大きく裏切られました
鑑賞後、他の方のレヴューを読んで安心しました。 これ、面白くないですよね。
作戦遂行の為に紆余曲折していくハラハラストーリーを期待しましたが、ほとんどそんな感じではありませんでした。そして登場人物が誰が誰やら分かりにくい為、没入しにくかったのが大いなる欠点です。まあ、ノロノロのストーリー展開なので、途中ウトウトしたからかもしれません。
かなりガッカリです
地味ですが面白いですよ
描かれる事実はすごく荒唐無稽でワクワクします・・・事実は小説より奇なりとはよく言ったものです。しかし・・・地味なんですぅぅぅぅ。
作戦内容が地味。
準備も仕掛けが地味。
作戦遂行時も地味。
これ、大丈夫なのかぁ〜?感が漂う序盤ですが、頑張って乗り切りましょう。組織内の思惑やら、人間関係のあれやこれや、作戦の練り練りなどなど中盤以降で大事になること(人名、役割含め)がたっくさん散りばめられているので、序盤はまったりとしつつ、しっかり情報を頭に叩き込みながら乗り切ってください。そーすると中盤以降のアップテンポになりきれないスパイ大作戦を楽しめます。おー、こういう作戦だったのか?と。確実な作戦遂行のための対処を楽しめます。しかし・・・・・・地味です、地味なんですーーーー(笑)。例えるなら、事務作業です。事務作業作戦なんです・・・地味なのです。致し方ないのです、そういう作戦なのですから!
ですが、ラストのテレックスを心待ちにしていた自分がいました。ちょっとだけですけど・・。
勘違いしていただきたくないのですが、地味ですが面白いですよ。もっとヒリヒリ・ハラハラできたんじゃぁないかなぁ?とか、人間ドラマやスパイ(二重、三重の)のドラマを厚くしたらもっと面白くなったかなぁ・・・?とは思いますが、派手にしちゃうと嘘臭さ全開になっちゃうんだろうなぁ、きっと。
真面目に史実に従った作品ってとこなんでしょうかねぇ?
TVSP
祝日+サービスデーも合わさってほぼ満席の混雑っぷり。誰も隣には来ないだろうという端っこの席を選びましたが、まぁ案の定人は来ました。そんなもんです。
映画の方なんですが、まぁ難しかったです。どうしてもナチス絡みになるとどこかぶっ飛んだものを求めてしまう体なので、全体的に会話劇+余計な余興のせいか頭が追いついていかずに終わってしまいました。体感時間もかなり長かったのにです。
偽造文書を持たせた死体を流してヒトラーを欺くという実話でもありそのアイデア自体は良かったのですが、どうにもこうにも単語が多かったり、登場人物の多さで頭がこんがらがってしまいます。前日はいつもよりよく寝たのに眠気に襲われてしまいました。
本題である作戦という項目を軸に物語を進めれば良いのに、一人一人の人間ドラマを丁寧に描いてしまったが故に、掻い潜っても掻い潜っても本筋が一向に見えてこない現象が起きます。最初に死体を囮にしようと考えついてから実行までの時間もかなり長く感じてしまい、あっさりと実行してしまい、そのまま後書きへ突入してしまうほどあっさりしていました。最後の2人のツーショットと街並みはとても綺麗でした。
見終わった後に記憶が既にうっすらとしていて、レビューもうっすらしたものになってしまいました。作戦系の映画を作るのは難しいと思いますが、どうせならもっと短くまとめられたのでは…と。
鑑賞日 2/23
鑑賞時間 12:20〜14:40
座席 E-15
世界の命運はあの死体にかかっている
敵国ナチスの能力を高く買っているからこその作戦。極上の罠だ。しれっと気付いていないふりして誘い込み、二重スパイ三重スパイを駆使して裏の裏をかく。イギリスらしいスタイリッシュさが、会話や風景や服装やらからにじみ出てて、戦争もののわりにスマート。精神論横行の日本軍ならこんなゆとりなんか感じないだろうなあと思う。ただ、やはりこれは映画であり、その素材となり得るエピソード。狙いが外れたらどうしようとかとハラハラするのはするのだが、主役がコリン・ファースなせいもあって、なんだかんだと上手くいくんだろうと安心感が駄々洩れしてた。
1943年、この時代の通信技術の最高水準がここあたり、という確認ができる楽しさはある。それに各国のナショナルカラーがよく出てる。ドイツの忠実なほどのスキルの高さの信用度、ソ連の抜け目なさへの警戒感、そしてスペイン独特の緩さ。そんな隣人との付き合い方を熟知してる英国のしたたかさ、だな。
ちなみに、この作戦の発案者として出てくるイアン・フレミング少佐は、なんと「007」シリーズの作者という。ジェームズ・ボンドの生みの親は、その筋が本職だったっていうわけだ。唸るしかない。
荒唐無稽な作戦がクソ真面目に実行されるところが愉快
とても面白かった。登場人物が多くて複雑な物語の印象はあるが、少し整理すれば簡単な筋書きだということが解る。簡単すぎてつまらなくなるのを防ぐために、コリン・ファース演じる主人公ユーエン・モンタギューの家族のストーリーや同僚のチャールズ・チャムリーとの友情の浮き沈み、それにケリー・マクドナルドが演じたジーン・レスリーとの淡いラブストーリーを加えて、ストーリーに厚みを出したのだろう。
架空の少佐であるビル・マーティンと彼の架空の恋人パム。パムの写真として自分の古い写真を提供したジーンが、パムに感情移入して乙女のような恋心を募らせていくところがとても微笑ましい。女性はいくつになっても乙女なのだ。
それにしてもコリン・ファース61歳、ケリー・マクドナルド45歳である。大人同士もいいところだ。一般的なラブストーリーをかなり超えた年齢の恋愛を描くということは、イギリスもフランスみたいに恋愛におおらかになりつつあるのかもしれない。ただ、ユーエンに妻子がいてもフランス女性なら少しも気にしないところだが、ジーンはかなり気にする。この辺はイギリスも日本と同じく性の自由の後進国だということを表現しているのだろう。それにユーエンとジーンの関係が深くなるとチャムリーとの信頼関係が壊れてしまうから、ストーリーに支障をきたす。そこでこのラブストーリーを物語の味付け程度にとどめたのだ。
イギリス側は連合軍も合わせて一枚岩だが、ドイツ軍は必ずしもそうではない。ナチス諜報部のボスがヒトラーの失脚を狙っているのだ。確からしい偽の情報が彼に届いたらどうなるのか、マトリックスで考えれば結論が出る。ボスが偽の情報を信じるか、信じないか。情報をヒトラーに伝えるか、伝えないかである。
イギリス側は、ヒトラーがそのボスに絶大な信頼を置いていると考えているが、その見方は少し安易すぎる。ヒトラーはたとえ側近であろうと躊躇せずに粛清する。そして諜報部のボスはナチスの高官だ。日本で言えば高級官僚であり、つまり役人である。役人の本質は既得権益の拡大と保身だ。ボスはヒトラーが自分を切り捨てる可能性があることを常に意識している。
ボスが死体の情報を信じた場合、ヒトラーに伝えるとドイツ軍はギリシアで連合軍を迎え撃つことになる。ヒトラーの失脚を狙うためには伝えないほうがいいが、情報を握りつぶしたことはいずれバレるから、自分の立場が危うくなる。ボスはヒトラーに伝えるだろう。するとシチリアが手薄になって、連合軍の上陸が成功する。
ボスが情報を信じなかった場合、ヒトラーに伝えると、ヒトラーは偽の情報に騙されてシチリアが手薄になり、連合軍の上陸が成功する。情報の中身が嘘でも、情報そのものは本物だから、自分の立場が危うくなることはない。ヒトラーに伝えなければドイツ軍はシチリアで連合軍を迎え撃つから、連合軍の上陸は失敗するが、この場合、ヒトラーの失脚が遠ざかる。やはりボスはヒトラーに伝えるだろう。
つまり、どう転んでも、ドイツ諜報部のボスは死体の情報をヒトラーに伝えるのだ。そしてヒトラーは諜報部の見解よりも自分の判断を常に優先する。客観的事実に基づいて判断する限り、死体の情報は真実だと思える。ユーエンたちの作戦はそれほど緻密だったのだ。
ユーエンは作戦は成功すると上官に報告する。その理由を聞かれて「私の直感だ」と答える。上官は、連合軍の上陸作戦をお前の直感に委ねるのかと激怒する。史実はわからないが、本作品においては、ユーエンの直感は正しかった。死体の情報がドイツ側に渡った時点で、作戦の成功は100パーセント約束されていたのだ。そしてチャーチルはどうやら、上官の見解よりもユーエンたちの報告書を信じたようである。
複雑に見えて実は一本道の物語だが、こういう荒唐無稽な作戦が大人たちによってクソ真面目に実行されるところが非常に愉快である。アメリカ人だったら会話の中で「fuck」や「fucking」や「goddamn」を多用するところだが、本作品の登場人物はそんな汚い言葉はまったく使わない。そこもイギリス人らしくていい。
む、難しい印象
実話に基づく偽情報を利用した
諜報員たちの話。
面白そうだと思い足を運んだが、
簡単に内容が入ってこなかった。
途中引き込まれる瞬間はあったが、
内容の理解に苦しんでしまい、
最後に作戦が成功した事だけ理解できた。
アクション物ではない作品でも
大変面白い物はあるが、
自分には難しいかった。
作戦についてよりも人間関係について
描いている作品の印象だった。
予習してから観ましょう
それぞれ重厚な作品でオスカーを取った監督と俳優が組んだ、アメリカ映画と異なるいかにも英国といった格調高い作品です。諜報戦を丁寧描き、戦争映画ですがドンパチはありません。
よくわからなかったという感想が多いですが、欧米人には有名な作戦なので、知ってる前提です。関ヶ原映画で家康や秀吉のこと説明しないのと同じこと。
「何が起きるか?どうなるか?」ではなくて顛末を知っている人が「進め方と欺き方のディテール」を観る映画です。故にWikipedia「ミンスミート作戦」の精読必須。予備知識ナシだとチンプンカンプンです。
簡単にいえば、連合軍の上陸はシチリアが常識であろうと思われていた当時の状況下で、英将校の遺体にギリシア上陸の偽文書をつけてスペイン海岸に流し、それを読んだナチスをまんまと騙す、という作戦です。ポイントは偽文書を偽と見破られないため遺体に数々の細工を施す部分と、スペインに漂着した遺体の偽文書をいかにしてナチスに読ませるかスパイ同士の駆け引きの部分です。
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