「いかにも英国らしい、上質な実録ドラマ。」オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体 岡崎仁さんの映画レビュー(感想・評価)
いかにも英国らしい、上質な実録ドラマ。
第二次世界大戦で、英国軍が行ったミンスミート作戦を描いた実話ドラマ。英国が、シチリア侵攻を成功させるため、ドイツに対して「ギリシャに侵攻する」と思わせた謀略作戦を描く。
サブプロットのロマンスは架空の話だが、物語を膨らまそうという意図は感じられる。全体的に、長くじっくり描いた映画だ。
主演のコリン・ファースと、数々のキャスト陣が、見事なアンサンブル演技を、そつなく見せてくれる。個人的には、海軍情報部の寡婦の事務職員ジーン・レスリー役、ケリー・マクドナルドに注目した。
英国らしい皮肉めいたユーモアと、驚くべきサスペンスで、非常に奇妙な陰謀を、興味深く見せてくれる。ジョン・マッデン監督の巧みな語り口で、とても突飛な作戦を、魅力的で上質な実録ドラマとして見せてくれる。
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