「予習してから観ましょう」オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体 越後屋さんの映画レビュー(感想・評価)
予習してから観ましょう
それぞれ重厚な作品でオスカーを取った監督と俳優が組んだ、アメリカ映画と異なるいかにも英国といった格調高い作品です。諜報戦を丁寧描き、戦争映画ですがドンパチはありません。
よくわからなかったという感想が多いですが、欧米人には有名な作戦なので、知ってる前提です。関ヶ原映画で家康や秀吉のこと説明しないのと同じこと。
「何が起きるか?どうなるか?」ではなくて顛末を知っている人が「進め方と欺き方のディテール」を観る映画です。故にWikipedia「ミンスミート作戦」の精読必須。予備知識ナシだとチンプンカンプンです。
簡単にいえば、連合軍の上陸はシチリアが常識であろうと思われていた当時の状況下で、英将校の遺体にギリシア上陸の偽文書をつけてスペイン海岸に流し、それを読んだナチスをまんまと騙す、という作戦です。ポイントは偽文書を偽と見破られないため遺体に数々の細工を施す部分と、スペインに漂着した遺体の偽文書をいかにしてナチスに読ませるかスパイ同士の駆け引きの部分です。
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