「異端にして正統、邪道にして王道」ガンパウダー・ミルクシェイク ハルクマールさんの映画レビュー(感想・評価)
異端にして正統、邪道にして王道
女性ばかりの殺し屋チームという異端にして、体力的ハンディを補うスペシャル設定なし、お色気なし、恋愛要素無しでチームの固い結束を描いたガチンコ正統派アクション。更に子供を殺しに引きずり込むという邪道を起こしながら、その子供の命をチームで命を賭して守るという王道、これは傑作。
殺し屋の母スカーレットが待ち合わせたダイナーで突然殺しを働いたまま姿を消し、母が仕事を引き受けていた会社に属して自らも殺し屋となったサムが、会社の命で出向いた仕事の現場で大暴れ、現場の全員を殺したところがその中に大きな組織のドン、マカリスターの薄子も含まれていたことで、命を狙われることになり、更に会社からは組織との衝突を避けるために居場所の情報を売られてしまう。
後ろ盾を失ったサムを助けるため、強力な助っ人が姿を現す。
序盤は少し色々な時系列が前後したり、組織のことを理解したりと忙しい展開にはなるものの、ある男の娘を救出しに行くあたりから物語の勢いが加速、アクションもジョン・ウィックばりのガンフー風アクションから、手ブラアクションとか二人羽織カーチェイスとか、ちょっと変わったアクションも盛りだくさんで、もう全力でアクション好きを楽しませにかかっていて嬉しくなる。
中盤以降出てくるお姉さま軍団もそれぞれ個性あふれるメンバーで、お歳の割には大変アクションも頑張っていらっしゃる。懐かしのミシェル・ヨーさんなんて還暦オーバーですからね、頭が下がります。
ついついレディースアクション映画というと、どこかしら魅せたいのねって感じのシーンがありがちなんだけど、この映画に関しては全く無しで皆さんただただカッコええ、しか出てこない。
間違いない、この映画エンタメとしては最高!