「女性版のジョンウィック」ガンパウダー・ミルクシェイク じきょうさんの映画レビュー(感想・評価)
女性版のジョンウィック
これは、女性版のジョンウィックだね!
弾丸は雨あられとぶちまけられ、血糊はしぶきのレベルで飛びまくる。アクションは非現実的でめっちゃ楽しい!
カレン・ギラン主演のアクションスリラー、PG12指定だけど間違いなく地上波では流せないレベルの血生臭さだ。
しかし、「f*ckYou!」なんて言おうものなら「子供の前よ」とたしなめるくだりが面白い。
さて、ノーマークで公開されたので事前の情報は全くなく、出演者も監督もはて?しかしなにか臭う。
冒頭から不穏な空気が漂う。どこともしれない街、ホテルではなくダイナー。利用する時は銃を預ける約束。武器の補充は図書館。ビジネスとしての殺し。まんまジョンウィックだね。
しかし、毎週のように映画館に足を運ぶが、予告編すら見た事がなかった。カレン・ギラン、アンジェラ・バセット、レナ・ヘディ、ミシェル・ヨー、カーラ・グギーノいずれも印象的な役者で素晴らしいが、客を呼べるのか疑問。355は未見だけど割と早く終わってしまって入らなかったんだなと思う。ウケるためには印象的な悪役が必要と思うが、この映画では「自分以外全部敵」か「男はみんな敵」みたいな感じだから、ポイントが分かりづらい。その他大勢がたくさん死んでもマトリックスの兵隊みたいなもので、なんということも無い。息子を殺されたボスも家族が女ばっかりだから孤独だ。だから息子を殺した主人公が許せない!地獄の苦しみを味あわせてやるっていうけど、具体的には分からない。悪役になりきれてない。だからあっという間に殺される。せめて、キングスマンくらいの悪役であって欲しい。あ、キングスマンにも似てるなあ。
カレン・ギランは童顔の割に背も高く足が長くてアクションが素晴らしい。しかし、特筆すべきはアンジェラ・バセットだ。貫禄の御歳64歳のアクション。( ´ཫ`)尊い..............。カーラ・グギーノは盲撃ちに当たってしまって命を落とすが、重火器担当なのに呆気ない。ミシェル・ヨーは、スタートレックディスカバリーのジョウジャウ船長だ!
エンドシーンは死んだ図書館員を引き継ぐような様式美があっても良かった。ただの逃亡劇になってしまって、ひねりが足りない。
もうひとつ、中盤にファームのネイサンの背景に下弦の月が東に傾いて(丸い方を下に)見える。真夜中に下弦の月は出ない。時間的には明け方でなくてはならない。その後時間が経っても同じ場所に見える。(笑)細かいようですが、そんなところにリアルを失うんですよ。
全体的にはアクション好きには満足できる楽しい映画でした!
こんにちは。
詳細且つ適切なレビュー、拝読しました。下弦の月は気付きませんでしたね。あ、ソロソロ映画が始まるので、この辺で。
これからも宜しくお願いいたします。