「映画音楽の発明」モリコーネ 映画が恋した音楽家 SP_Hitoshiさんの映画レビュー(感想・評価)
映画音楽の発明
ドキュメンタリーはあまり観ないのだけど、「ニュー・シネマ・パラダイス」が大好きなので、興味をもって観ることにした。
エンニオ・モリコーネというのは全然知らなかったけど、すごい人なんだとこの映画を観て知った。
まさに「映画音楽」を発明した人って感じ。
エンニオが手がけた音楽が過去から順番に聴けるので、映画音楽の発展の歴史を概観できるようでもある。
正直、昔の映画の音楽はあまりピンとこなかったけど、「荒野の用心棒」では、はっきりと「これまでとは全く違う音楽がこの瞬間に発明された」ということがわかった。
これだけでなく、エンニオがいくつも映画音楽の改革をしたことが分かった。
映画は映像とストーリーと音楽と効果音が混然一体となって情動を喚起する総合芸術なんだということを非常に深いレベルで理解して、それを究極まで追求した職人って感じ。
エンニオが音楽の映画はあまり観てこなかったのだけど、何本か観てみたくなった。「ミッション」「アラビアンナイト」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」は観てみたい。
あと、エンニオがどうとかとは関係なく、昔に作られた聖書原作の映画(「天地創造」とか)って、なんかすごく魅力的だなあと思った。古っぽい映像、荘厳な音楽がなんかいい。たぶん今作ってもあの独特の雰囲気は再現できないんだろう。
共感ありがとうございます。
監督のリスペクト感が全編出てましたね、おかげで大分長かったですが。当初は低く見られてたというのが気の毒、今やクラシックとポップミュージックを同じカテゴリーで評価する事は無いでしょう。モリコーネみたいな映画音楽はむしろクラシック周辺に分類されそう、坂本龍一とか。