「アオハルネタだけどあまり好みではなかった」夏へのトンネル、さよならの出口 Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)
アオハルネタだけどあまり好みではなかった
本当は公開封切り直後に見に行く予定でしたが、急病に見舞われて昨日ようやく鑑賞できました。ところが封切り2週目にして昼間1回きりの上映と随分な冷遇、邪険な扱いで結構久しぶりに定価(1,900円)での鑑賞となりました。
率直に申しましてこの作品、個人的にあまり面白くありませんでした。
先ず第一には、もうコレまで口酸っぱく言い続けて(書き続けて)来た事で、キャラの性格設定が幸いし『丸太』ではないにしろぎこちなくて、冒頭ナカナカ内容に入り込めません。
カオルの性格的にはアレで良いのかもですが、掛合いの不自然さは声優の技量不足に原因の一端があると考えます。それにクズ親や、ブラコンシスコンが古臭いテンプレでいささか見飽きた感。ところでこの親子描写、何かチョッとおかしいデス。。。
ガラケーのシーンが多用されてますが、コレは後々の伏線でしょうから、冒頭にやるべき大事な事がスッポ抜けてる気も‥‥
浦島トンネルなる『穴』についての環境設定がイロイロと良く解りません。穴を見つけるまでの行動が無理やりで、わざわざ穴に自らザブザブ入っていく行動原理も不明。穴もキレイに整ってて、わざわざ誂えたかの様相ですし‥‥
てか水たまりは必要? そのせいでラストの絵面がイロイロヘンテコで足を引っ張った様な。。。
他にも、取り戻すとか特別を手に入れる等の話がフワッと曖昧で、その辺は勢いでゴリ押し。そう云う事なのでご理解ください的ではなく、もっとキチンと建てつける必要があり、これは『現世界ファンタジー』の難しさです。
その他、カオルがあんずの漫画を褒めるのがイヤによく解ってるプロ目線だったり、あんずの一人暮らしは完全なるご都合だったり。
そんな訳で、何だか釈然としないうちに物語は閉幕し、微妙な後味となりました。
声優ウンヌンは云うだけ無駄として、主人公二人のディテールをもっと丁寧に描写しないと、上っ面だけで動き回ってる風であまり良くありません。冒頭であんずが女子を殴るのも、ナゼあれ程こっ酷くブン殴るのか、カオルの親子関係の不自然さなど、ストーリーの中でそう云うモンなんだと観覧客に行間を読ませるのに依存した感じの話の織り方です。
結局、劇場用のキレイなビジュアル・動画以外の色んなアレコレが今一つパッとしない風味が残ります。そのオチは面影残してスッカリ変わった感じが良いのでは?と思いましたが、JKからあまり変わってなくて、あの年数では変わり様がないとすれば‥‥