「美しいボーイミーツガールもの。SFとしては残念ながらB級。」夏へのトンネル、さよならの出口 やまちょうさんの映画レビュー(感想・評価)
美しいボーイミーツガールもの。SFとしては残念ながらB級。
双方家庭環境に問題があるなど境遇の似通った少年、少女・・・どちらも限りなく美形(笑)が偶然出会い、ウラシマトンネルというSFギミックに翻弄される中で複雑な過程を経て愛を育むストーリーです。
何せ絵や背景が本当に綺麗、盛り上げる音楽も情熱的で、彼らの恋愛風景は清々しく、かつちょぴり切なくもあり、鑑賞者は疑似恋愛を存分に楽しむことができます。ああ私も学生時代、こんな理想的な恋愛したかったですよ(泣)。
ただ・・・ウラシマトンネルの設定が2人を「時間的、空間的分断」する為に都合よく使われるだけで、そのギミックを逆手に取った、鑑賞者を最後にあっと言わせる様なシナリオが用意出来なかったのは、純粋なSFファンとしては残念でした。
ヒロインの行動も、クライマックスに向け「相対的に十分過ぎるほど時間があったし、トンネルの秘密を知っていて常時使える状態にあったにも関わらず何となく受け身」なのは解せませんでした。アニメ版、時をかける少女なら間違いなく本能的にかけていったでしょう(笑)。
清く美しく、ボーイミーツガールを反芻する映画。SFは残念ながらおまけ要素。それ以上でもそれ以下でもなし。
では。
オタク様、コメントありがとうございます。
同感です!
私はさんざん確認したトンネル内のルールの盲点をつくような「掟破りな行動」をヒロインに期待してたんですが、全く肩透かしでした。
私も同じ感想です。
途中で「失ったものを取り戻すトンネル」だと判明したところで
ヒロインが失った恋人=主人公を取り戻しに行くのか!
それとももしかして他に何かトリックが??と期待してしまいました。
そしたら普通に主人公は自力で出てきました。残念…。
さんざんルールを確認したのだから、それを活かしたサプライズが欲しかったですね。