生きる LIVINGのレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
原作との違い。
・黒澤版ではあれほど露骨だった、たらい回しが今作ではソフトに
・あだ名がオシャレに変化
・一緒に遊ぶ後輩、黒沢の方は後輩が初めはっきり拒絶、その後もっとしつこく回りくどく会話がなされるが、今作は互いにスマートな会話運び。流れであっさりカミングアウトした後は涙流して優しく寄り添ってもらっている。ソフトにコーティングされてる。
・黒澤の方は葬式後の酒酌み交わしながら故人を偲ぶ時間がねちねち長かった、今作は息子も葬儀の場で後悔しながら涙、同僚たちも汽車の中で寄り添うようにあっさりと振り返り、やっぱり優しくコーティングされてる。黒澤の方はもっと辛辣な印象
・ゴンドラの歌がスコットランド民謡に変化
お役所批判も黒澤よりだいぶマイルドに薄れ、周囲の眼差しも黒澤版より温かめ。
全体的に上品でカラッとした仕上がりに。
カズオ・イシグロの原作愛✕ビル・ナイの経験(人生の道程)あふれる名演に、魂が宿っている
正直、期待値を高くしすぎていた分、想像を超えることはなかったけど、ただただ普通にいい映画だった…。"お役所仕事"的たらい回し。行き着く先は、魔法の呪文"預かっておこう、支障はない"。過度の線引きで互いの領分を侵さないように、いかに"仕事してます!"感を出すかも仕事のうち。そんな心洗われ、目が覚めた思いで、自分の今あるものに感謝するような作品。自分のできることから一生懸命やってみよう!この世界はたくさんの -- 時に無駄に思えるような -- 日々の仕事の積み重ねで回っている、たくさんの頑張りによる小さな変化からすべて始まる。(歴史に残ることのない)できては消えていった場所や想いは時に形を変えながら受け継がれていって、そんな上に成り立っている今だ。
陰影の際立つ撮影に窓から射す光。英国的な空気をまとって、ブランコで揺られるあの名シーンへと向かう本編尺も短くなりながら、オリジナルへのリスペクトや根幹・核の部分は忘れていない。本作を見る前の唯一の気がかりな点、それは"ビル・ナイじゃ紳士すぎるのじゃないか?"、ということ。語弊を恐れずに言ってしまえばオリジナルの志村喬さんはもっとこう目を見開いていて"ヤバかった"印象があったから。けど、実際に本作を見てみて、どちらとも現実に蝕まれてきた(成れの果て)のだなと感じた。紳士然とした寡黙なビル・ナイの体現する"ゾンビ"もまたその形・現れに他ならないのだと見ているうちに気づく。故人について皆が語るシーンが通夜の席でなく、通勤列車の中になっているのは、なんとも英国らしい改変だなと思った。
But we will keep it. There is no harm.
生きる、について1つの答え
東京国際映画祭で1度鑑賞したが
どうしても劇場で再鑑賞したかった為足を運んだ
初見時、敗戦国まもない日本と戦勝国イギリス
舞台が全く違う為それを観に行ったのは本当
しかしテーマは生きるという事なのでほぼ変わらなかった
お役所仕事は世界共通なのか?
とか歯嚙みしていたが
それも「正解」の生き方だろう
*あくまでも映画の話です
たらいまわし縦割り知らんふり
時間はそれに消費されるのが見てとれる
知人が「なぜ公園を?」と言うから
「生きた証」が欲しかったのではないか?よく人は2度死ぬという言葉を思い出した
イギリス版では比較的静かな故人の見送りも
日本だと下種な風景になる
そこに製作者の冷たい視線が見える
どちらも良いので日本版も観てください
お勧めです
*後で編集しなおすと思います
東京国際映画祭クロージングにて
東京国際映画祭クロージングで鑑賞してきました。映画好きだと言ってても黒澤明監督作品デビューしました。噂通りの巨匠作る作品は誰もが誓う価値観で捉えられるようにストーリーが出来てました。生きるとは恋愛、食する、仕事に邁進し達成を遂げる生きている欲求だと思いました。あなたなりの生きる欲求を見つけだせとは黒澤監督に問いかけてられているようで本当に楽しかった出ます。来年春もう一度劇場鑑賞します!また黒澤監督作品に会えるの楽しみです!
黒澤版では冴えない小役人が、本作ではイギリス紳士然としたキャラクター造詣という違いはあるものの、オリジナルにほぼ忠実なリメイク。
ストーリー回しとして新人役人を配し、キーパーソンとなるミスハリスを中心に進行し、舞台がロンドンということで美術もかなり凝っており、色彩豊かなカメラワーク。
官僚主義への批判はトーンダウンしているものの、オリジナルを踏襲した脚本は、イシグロが黒澤作品に敬意を表し尊敬しているものと感じる。
明るいラストも好意的に受け止められた。
2022年11月2日。東京国際映画祭、クロージング作品。
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