すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
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猫を追いかけて好きな人と日本旅行【考察あり】
震災がテーマ。
震災に遭った人達へ、未来は明るいことを伝える映画。
とにかく映像美。
ル〜ル〜ルルルルの音楽が良かった。
新海監督は、車での旅とか自転車一生懸命漕ぐとか好きだな。走ってるシーンも多かった。
懐メロはちょっと古い。オープンカーに乗るようなイケてる大学生がドライブで流すとは思えない。
事情を知らない人からすれば、猫を追いかけて家出して日本旅行しているちょっとやばい女子高生。(しかも好きな人と)
ダイジンが後ろ戸を開けて回る悪いやつなのかと思っていましたが、実は協力して案内してくれているだけでした。喋れるのだから言ってあげれば良かったのにと思います。言葉に制約があるのかもしれません。
見た目、大きさ、力からダイジンは神様になって年月がまだ浅いのではないかと思います。
ダイジン出現時の考察
要石から解放してくれた鈴芽を好きになる。→おそらく要石を抜いた人が次の要石になるので、鈴芽が要石の役割を引き継ぐ。→ダイジンは鈴芽を要石にしたくないので邪魔な草太に要石の役割を移す。という流れで草太が要石になったのではないかと思います。
ダイジンが草太を椅子にしたのはただのイタズラ的な感じでしょうか?
椅子ということに何か意味があるのか、新海監督がただ思いついただけなのかは分かりません。
椅子の脚が一本欠けていることに何か意味があるのだとは思いますが、最後まで観ても何なのか分かりませんでした。
サダイジン(黒猫)が叔母さんになぜ乗り移ったのかも分かりませんでした。鈴芽は言い過ぎだと思いました。
サダイジンがどうやって抜けたのか考えましたが、大きくて力の強い神様だと思われますので、自分で抜け出ることができたのではないかと思います。地震という力の波動が影響したのかもしれません。
サダイジン登場の考察
いつまで経ってもダイジンが要石に戻って来ないので怒る。→ダイジンを連れ戻すために地震の力を利用して抜け出る。→ダイジンと対面し対決して勝つ。ダイジン諦める。→要石として戻るためにダイジンを見張りながら鈴芽に付いてくる。
ダイジンとサダイジンには大きな力の差があると思いますので、前述の通りダイジンは若い神様、サダイジンは成熟した神様なのだと思います。
ラストはディズニー的な感じで愛のキスで草太を目覚めさせ、ダイジン達を要石としてミミズに刺して解決します。サダイジンはミミズに対抗していましたが、ダイジンは為す術もない感じでした。
全体を通してダイジンは鈴芽が大好きで一緒にいたかっただけなんだと思います。なのに鈴芽は酷いことばかり言い、地面に叩きつけようとした時もありました。
それでもダイジンは健気に鈴芽の側で協力し、最後には悲しんで困っている鈴芽のために草太と替わって要石に戻ります。(草太を抜くのを手伝って自分が要石の役割を引き継ぐ。)とても可哀想でした。
私は動物が大好きで猫も3匹飼っているのでちょっと許せなかったです。
ダイジンが要石に戻る際も鈴芽は「ありがとう」の一言だけ。もっと何かあってもいいんじゃないかと思いました。
子供の頃の鈴芽に椅子をあげたのはまさかの未来の自分でした。ここにくるまで草太だと予想していました。草太と会ったことがあるようでしたが、この時に未来の鈴芽の横にいるのを見かけた程度だったのですね。よく覚えてたな。
草太が戸締まりしながら戻ってきて鈴芽が「おかえり」と言って終了します。その後ハーピーエンドが予想されます。
恋愛ストーリー的にはいい感じでした。
新海監督の描く女性は強いですね。今回の鈴芽はちょっと言い過ぎる場面も多く、優しさをあまり持ち合わせてないようでした。叔母さんとダイジンに対して酷すぎました。恋愛一直線で周りが見えてない感じでした。
震災がテーマで地震速報が鳴りまくるので、観ていられない人も多いのではないかと思います。
新海作品で毒気が1番少なかった
新海作品はぼちぼち拝見している者です。
『君の名は。』と『天気の子』はハマらず、刺さらずでした。
今作は上記の作品よりも非常に見やすくなっていたかな…と思います。
恐らく、上記2作品が刺さらなかった人には今回の映画は刺さるかもしれません。
新海さんの持っている毒気というか、その独特なヘキというかが少なく、垣間見えても違和感がなくというかでした。
新海作品には、秒速5センチメートルや言の葉の庭など、様々な作品で毒気というかを感じます。これは良くも悪くもです。それが今回は少なかった…多目に見ると、なかったです。
声優で起用された方々はあまりアテレコに違和感はなくて、良かったと思います。
地震、震災という部分に焦点を当てて進んでいくロードムービー調の作品です。
【以下、ネタバレ込み】
旅に出る時は、宮崎県から東北地方へと上っていきますが、恐らく過去に被災した場所を巡っているように思いました。
また、スズメのいる場所である宮崎は神の地…なので、神が絡むストーリーであること(要石)の暗示であったり、宗像家(宗像氏)の存在から、神の降臨したその地を選んでいるのだろうとも思いました。
ミミズが倒れるシーンは完全にエヴァですし、キャラクターのモブキャラは細田作品で見た事あるような…。
ダイジン視点で見ると、胸が痛む作品です。
後半はもうほぼダイジンの気持ちになって見ていたので、悲しくて仕方ありませんでした。
以下、気になった点です。
・すずめが違和感なくダイジンが眠る要石を引き抜いた/引き抜けたこと
・性善説をベースにしたように優しい取り巻きの人々
・草太が閉じ師として活動する中、要石についてあまり詳しくなかったこと
・結局、恋愛映画なの?
・草太が椅子にされる必要性
・椅子の片足がない理由
・芹澤、方言使った?
すずめの存在そのものが特異すぎるのか、彼女の行動で疑問が多いのは事実でした。
特に、結局恋愛映画に落とし込んだのか、それとも仲間や同志としての意味での「好き」としてのすずめの感情表現なのかが分かりませんでした。椅子になった草太にキスをしたってことは、それだけ好きってこと?だとすれば、まだまだ語られ足りてないような気もします。あっさりというか。
大きなテーマは「傷への癒し」だったと思いますが、癒しにしてはすずめの過去を引き出すまでにかなりの時間を要し、また大災害・震災で日本全国を巻き込もうとする行動の数々。
ダイジン追いかけ、遠路遥々宮崎から来たけれど、ダイジンを要石に戻すことから目的が草太を要石の役割から解放する…にスイッチ。
そもそも要石がもつ役割、また要石の成り立ち(地震を止めるための楔以外に、要石は人柱由来なのかどうかなど)が薄い。
要石の役割をダイジンから草太へ移すことができるという点を恐らく草太は知ってても良いはずなのに、知らない…そんなはずはないのでは?と思いますが、劇中では「ダイジンを要石へ戻せ!」とそれ以上のことは語られません。
程よく広く浅くなので、もう少し深みが欲しかったです。
メッセージ性が低い。
すずめの最後の独白も、「はあ、そうか…」くらいです。ごめんなさい。
宮崎で常に無理矢理明るく振る舞っている感じもなく、転校してきました~感もなく、劇中後半になっていけばいくほど急に暗くなり出すすずめが逆に怖かったです。
その地に対するネガティブなイメージの印象を明確に出すためだと思いますが、だったらすずめが幼い頃に潜った後ろ戸をもう一度潜ることだ、と草太の祖父から言われた辺りから暗い顔をするなり何なりすればよかっただろうに、です。
すずめが被災して、宮崎へやって来たところ馴染めなかったとか、馴染むまでの苦労(表向き苦労はしてないけど、実は内心すごくしんどく感じていた、とか)そういうことはなかった分、その急激に暗くなっていく落差が薄く感じました。
「むっちゃくちゃ良い映画だった!!」というよりかは「あ~、映画終わったなぁ。それで何が言いたかったんだ?」で劇的な余韻はなかったです。
ダイジンのことが気になり過ぎて、主人公であるすずめがノイズに感じて仕方ありませんでした。
ダイジン視点で見ると、鬱です。
しばらく引きずります。
真摯に向き合った姿勢は凄い、だがしかし
正直、観る気はなかったのだが、友達か急用で譲ってくれたため視聴。新海誠作品は映画館では一度も見たことはない。初めて知ったのもニコニコ動画のMADが初めての出会いでその緻密な描写には衝撃を受けたものである。一応、そんな出会いもあり「秒速5センチメートル」から一応作品は全て視聴はしているのだが…
結果的に言うとここまで公開規模が大きい作品で地震というセンシティブな問題に向き合っているのは素晴らしいと思う。しかし、やっぱり内容が雑すぎる。西と東の要石あるのに西の要石(草太)を、東に打ち込む。最終的に西の要石(草太)を抜き西(ダイジン)と東(サダイジン)の要石を東に打ち込む。東、西設定意味ある?それも一つで足りるんじゃ…閉じ師の設定は付属の冊子を読んだところ素質が必要らしい。それなら一言ぐらい入れるなどあってもいいと思う。個人的には草太に特別感も感じなかったので(詠唱が必要なのかもしれないが鈴芽が戸締まり自体は行えていたし)西に要石あるならもうひとりぐらい守護者いてもおかしくないと思ってたし。そもそも同時に空いたら、一人なら処理しきれないだろうし。
まぁ、そんな設定に目をつぶってもご都合主義すぎるのだ。道中出会う人は全て鈴芽に理解を示す。鈴芽が地震を防ぐため、自分本位な行動をしても。それに鈴芽が草太に対して好意を持ちすぎている気がする。一目惚れだとして草太にのめり込んでいくエピソードが皆無。(すぐ椅子になってしまったのもあるが)風景の描写(季節感も含め)、地域ならではの食事も含めて緻密なのに人の心理描写に「生感」がないのである。「君の名は」ぐらいまで、いや天気の子でも少しあったはずのものが…人の嫌な部分、すれ違いなどしっかり描いてたはず。伯母さんはブチギレさしていたが仲直りもよくわからないまま、言語化もされず。
音楽も今回は挿入歌も含め浮いてた気がする。特にドライブの曲は安直な共感を狙いすぎであると思う。これなら「君の名は」「天気の子」のRADWIMPSだけのほうが統一性を感じるのでまだそちらのほうが良かったかな(あまりRADWIMPS好きではないのだけれど)
しかし、今回初めて新海誠作品で閉じた世界(二人中心の世界)でなくなったことは評価できるかもしれない。次回で新たに閉じた世界以外を描ければ今回の作品がステップアップのためのものだと納得できるかもしれない。
怪現象が出てくる扉を探しカギをかけて回る青年と一緒に、震災で母を亡くした少女が旅をするファンタジックなロードムービーです。お出かけは一声かけてカギ懸けて。
新海監督の作品は大体観ているつもりなので
新作が出たならば観てみなければ
というわけで、鑑賞しました。
始まりは九州。 宮崎。
叔母と二人暮らしの女子高生=鈴芽。
ある日、自転車で登校する途中
一人の青年とすれ違う。
「このあたりに、廃墟はありませんか?」
この出会いから始まる
青年と鈴芽のロードムービー (なのかな…?)
鈴芽が廃墟で見つけた石の置物。
何気なく手にとってしまうのだが
怪しい現象が発生。
そこに現れた青年の力で
怪現象は封じ込めることができた。
その石、災いを封じ込める 「要石」 だった。
要石は「猫」にその姿を変え
二人の前から逃げ去ってしまう。
怪異を封じる際にケガをした青年=草太を
治療のため鈴芽が自分の家に連れてくる。
と、窓の外に先程の「ネコ」が。
「鈴芽は好き。 お前は邪魔」
草太は子供用のイスにされてしまう。
二人の前から逃げ去るネコを追いかけて
鈴芽と草太(イス)の追跡劇が始まる。
◇
こうして、九州から東北へと
人びとと出会い、発生する怪異現象を抑えながら
二人の旅は続くのですが…
#鈴芽の過去 (震災で母を亡くしているのだが…)
#草太の正体 (怪異の発生する扉に鍵をかけて回る)
#椅子の草太(姿を変えられたのか 封じ込められたのか)
#ネコの真意 (どこかへ二人を誘導しようとしている?)
このあたりの設定が分かりづらく
話の展開に 「?」 を感じる事が多かった気も…。
お話に要素を盛り込みすぎて
纏まり切らなかった …のかなぁ
そんな気もしました。
(自分の理解力不足は棚の上 えへ)
◇
新海監督という人
作品を徹底的に「作り込む」タイプではないかと
「ほしのこえ」を観て以来思っているのですが
この作品に関しては、いまひとつ
こだわりを感じる箇所が少なかったかなぁ
と感じたのでした。
(※個人の勝手な感想です ( _`_;)
◇ あれこれ
震災からの避難
東日本大震災で被災し、母を亡くした鈴芽。
彼女を引き取った叔母と暮らすのが宮崎
そして、叔母の話言葉が バリバリの「九州弁」
…というのが
何故か素直には納得できませんでした…
余程のツテがなければ 「東北 ⇒ 九州」 って
避難や疎開の対象にならないと思うのです。
叔母は震災前から九州で暮らしていたのだとしても
10年そこらの生活で、ああまで
ネイティブに「九州弁」を話すようになるものか … と。
以上
東北人としての素朴な疑問でした。
廃墟から出ます
「災い」とは廃墟の扉から出現し
もっぱら「地震」を引き起こす のだとして
震源が海底の地震は 「普通の地震」 なのでしょうか…。 はて
※東日本大震災の震源は海底なので…。
それとも
沈没船の扉から怪異が出た… とかになったら
「閉じ師」は海の底でも行くのかな。
◇最後に
描かれた世界観(閉じ師、とか) は好きです。
次の作品にも期待してます。
◇だそく
鈴芽の「父」のコトって、作中に出てきませんよね?
新海監督って、父親の扱い方が雑な気が…
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
動物に感情移入するタイプは注意
ダイジンに感情移入してしまって、
「解放してくれた大好きな人間に」
「扉が開いていることを教えたら憎まれて」
(最後は誤解は解けたものの)
「また冷たくて1人の空間に戻される」
というしんどい話だなぁと。
ただ間違いなく今まで見た新海誠作品の中では1番ストレスなく見れた。
動物(の見た目をしてるもの)が舞台装置として扱われていて悲しいタイプの人にはハッピーエンドではないと思う。
【新海監督あるある】愛ゆえに世界壊しがち
思ったこと① 後半のストーリーについて
大震災が起こるかもしれないけど、何の対策も考えず、草太石をぶち抜きにいくの流石に草だった。めっちゃ短い時間でどこで草太にそこまで惚れたのか謎すぎた。やっぱ顔?
思ったこと② ダイジンについて
ダイジンは最初めちゃくちゃ悪かと思ってたけど、後半しれっと良いやつ感出てきて草だった。草太要石にしたの忘れてねぇからな!目的がすずめと一緒にいたかっただけってのもあまり伝わらなかったよ監督、ただ最後また要石に戻されてちょっとかわいそうじゃねぇか
思ったこと③ 震災関連の描写について
マジであんまり事前情報仕入れてなかったから、あそこまでしっかりとした東日本大地震の描写をぶっこんんでくるとは思わなかった。日記の"3.11"黒塗りの絵のシーン、少し体調が悪くなるレベルで怖くなった。そんじょそこらのホラーより怖い。
話としては、最初のタイトルが出るまでのところでワクワク、ドキドキ感はピーク。
ただ震災の描写をストレートに描いていたのは驚いた。少しトラウマ。
個人的には何回も見て楽しむという作品じゃないかも。心が少し重くなった。
新しいジャンルの映画
今までの新海監督映画とは、また違った映画でした。(新海さんの何を知ってるんだ)
映画の内容が、見た瞬間に嫌な記憶を思い出してしまう人が多くいる内容かも知れません。ですが、記憶が薄れてしまわないように、これだけ恐ろしい事があったんだと深く深く胸に刻まれる内容を映画にしてくれました。
恐ろしいと、言いましたが、ただそれだけではなく形が違っても親子の愛、人と人との触れ合いの愛、愛は目に見えないけど必ずその場にある物を映像にしてくれました。ありがとうございます。
何度観ても同じ場面で泣いてしまいます。
感じ方は人それぞれなので、色んな意見があって色んな見解があると思いますが、私は好きな作品でした。
円盤買います。
良作だが…消化不良
どうしても気持ちを消化できないのでつらつらと書いてみる。
良かった点
・物語
・映像
・モチーフ
・キャラクター
悪かった点
・なにも尖ってない
・最後の戸締まりのシーン
物語の流れはよくできていると思った。
宮崎→四国→神戸→東京→東北と各地を渡りながらに戸を閉めていくのは、RPGのようなゲーム性があって面白かった。
映像に関しても、新海誠節が出た綺麗な映像だし、最初の30分で戸締まりをした後にタイトル画面に繋がるシーンは鳥肌モノであった。
モチーフも面白く、宮崎から日本列島を縦断する様は天孫降臨の古事記を意識しているし、訪れる各地域は地震と関係が強い場所というのを後から知ってなるほどと納得でき、物語に深みを持たせてくれた。
キャラクターの部分では、心情の深掘りはあまりされていないものの、主人公に関しては、過去の災害で身近な人が死ぬ経験をしているからこそ人はいつ死んでも仕方ないと言える頭のネジが外れた感じや、戸の向こう側の常世で自分を救ってくれた人の近くにいた人を一瞬見ていたために何年振りかに再開したときに気になって仕方ない(※イケメンに限る)といった動機づけなどが物語が進むにつれて明らかになるのは見てて楽しかった。
ただし、全体的に平凡な感じで尖った面白さは感じなかった。まるで川村元気の様な平凡でお涙頂戴な物語の締め方は、新海誠らしさがなく残念に感じた。
そして、最後の戸締まりのシーンだが、見てて吐きそうだった。
東日本大震災の津波を絵本で表現するときに黒色で塗りつぶす表現や防波堤の近くにあった主人公の家が跡形もない様などリアルな震災を浮き彫りにしており新海誠がまじめに震災と向き合った結果だなぁと思うのであまり気にしなかったのだが、戸を閉めるために当時住んでいた住民の記憶を思い起こすシーンは吐き気がした。
その土地の記憶を呼び起こすことで戸を締める仕様のため仕方ないのだが、最後のシーンで出てきた人たちはつい11年前に本当に亡くなってしまったんだよなぁと気分が落ち込んだ。
「いってきまーす」「おはよう」など何気なく過ごしてた平穏な日常の何時間後に津波で亡くなられた当時の人たちの無念さ、これから未来を担う人たちが死を覚悟する時間すらなく亡くなられた境遇、あらゆる思いを想像してしまい胸が痛くなった。
自分はまだ東日本大震災が歴史ではなく、最近の出来事として認識しているからこそ、不意に出てきた最後のシーンにリアルな共感をしてしまい、吐き気がしたのだと思う。後10〜20年先に見たらまた違った見方ができたのかもしれないが、自分にはどうしても許容できなかった。
新海誠もコメントで10代の人は震災の記憶がなく教科書の内容だからこそ今見て欲しいといっていたが、まだ歴史として認識していない人は見ない方がいいと思う。逆にいうと、東日本大震災を歴史として認識する人にとっては良い作品なのだと思う。
これに関しては東日本大震災の描写があるので注意してくださいと記載して欲しかった。恋愛伝記ファンタジーを見てたのに唐突にどうしょうもないリアルを叩きつけられた感覚は、丁度キャベツ畑やコウノトリを信じてる女の子が無修正のポルノを突きつけられたときに感じる気持ち悪さのようなもので、アニメーションというコンテンツに求めているものではなかった。(この感情になったという点においてはこの作品は尖ってたなと改めて思う)
「すずめの戸締まり」は後20年は再視聴することはないが、今後の新海誠作品にも期待していきたい。
SFファンタジーかな?
「すずめの戸締り」
公式予告編だけの前情報だけで鑑賞。
また素晴らしいエンタメ作品に
出会えて幸せです。
新海さん作品の中で
いちばんシリアスでリアリティがあると
感じました。
地震大国、日本。もしもミミズのせいで
地震が起こされていた。
それを防ぐ、「閉じ師」の存在。
こういう設定が好みです。
「来る」の松たか子さんみたいな。
中盤から
「東日本大震災」へ
物語が繋がっていく事に
気付いた時に、何とも言えない感情が湧いた。
あの世界では
閉じ師が大地震を防げなかったと言う事になる。
もちろん、そのことを恨む事も出来る鈴芽。
でも今の鈴芽には、
お母さんへの悲しみを乗り越えて
そしてまた大好きな人を失いたくない思いで
最後のクライマックスへ向かう。
ラストはタイムパラドックスでもある。
こういう伏線回収も素敵。
君の名は。
天気の子
世界的にも高評価、リアクション動画が
人気なくらいだ。
ただこの作品は「東日本大震災」という
決して忘れられない事が
海外でどのくらい胸に響くだろうか。
にしても
素晴らしい作品でした。
練りに練った構成と脚本、それと音楽
まず、当事者では無いので軽はずみな事は言えないが、それでも地震と言う題材と被災地を通して進む物語は嫌味のないギリギリの所で挑戦出来てると思った。
それでも一定の批判は覚悟の上かな?
物語の出会いや行動にツッコミする人はリアリティ映画でも見とけばよい。そのあり得ない様な行動が恋愛や物語全体の伏線回収に役立ってる。ラブストーリーなんて昔からあり得ない事から物語が始まるんだから。
沢山の人に見て欲しい。泣ける。懐メロ使ってくる事にどんな意味があったのか今も良く分からないけど、きっとお母さんと娘さん2人で見に行ってもどちらの年代も泣けるんだと思う。娘を思う気持ちと母を思う気持ち。生きる・生きたいと願う事を丁寧に丁寧に描いた作品。敢えて言うなら車の修理代は誰か払ってやれと笑
あっと言うに終わった
冒頭の5分から話しの展開があって、引き込まれたって感じで、あっと言う間に終わった。途中は感動する場面も多かった。映像と音楽が美しい。
個人的には、君の名はよりも好きです。
ダイジンが本当に本当にかわいい。
すずめの子には、なれなかった。と消えていった
儚いダイジンに涙でした。
もう一度観たいと思っているので、自宅で観れるようになったら観ます。
本当に、戸締りしてくれて日本中周ってる人が世の中には居てるのかなぁ?笑
環境破壊せず、自然は大切だと思います。
当時傍観者だった自分には素晴らしく思えたが・・
まず、劇場にきて目についたのが、
「地震の描写についての注意喚起」
ふーん、と思いながら映画を観たが、
鑑賞後理由はすぐに分かった。
多くの方が触れられているように、
前作、前々作も災害をテーマにしている。
ただ今回の映画で違うことは、
まだ歴史というには浅い
実際に起こった3.11東日本大震災を
扱っているところだ。
地震という災害をオカルト的な描写で見せ、
宮崎映画のオマージュを匂わせつつ、
きれいに風呂敷を畳んだストーリーは
素晴らしかった。
さらに洗練された映像美、音楽音響に至るまで
鑑賞後は感動して余韻に浸れた。
ただ、これは自分が当時傍観者だったからだ。
3.11を実際に経験した方、または、それに類する
災害で大切な人を失った方などにとっては
かなりヘビーな内容であると思う。
場合によってはPTSDを
発症してしまうかもしれないレベル。
冒頭に書いたように、
確かに地震描写について注意喚起はしてあった。
だが、プロモーションの時点で3.11について
触れておいても良かったのではないだろうかと思う。
ただし、映画の内容については
決して3.11を揶揄しているわけではなく
当然批判があることも折り込み済みだろう。
私は新海監督を語るには
「君の名は」や「天気の子」で知った程度だが、
それでも上記の2作品よりさらに良かったし、
感動できた作品だった。
評価は迷わず5つ星。
絶対映画館で観るべき作品と評した上で、
せめて3.11について事前に触れられていれば、
観たくないという方の選択肢になったであろう
と思い4つ星にさせていただいた。
この映画を作った新海監督の本気と勇気に
賛辞を送りたい。
〜オマケ
私が涙したシーンは叔母さんの環が
鈴芽に本音をぶちまけたシーン。
鈴芽の事を愛しているのは当然だが、
環が言った本音もまた事実。
もしその立場だったら・・と共感してしまった。
今回は天気の子のようにCMがうるさくなく、
RADWIMPSのプロモでもなく、
(あれはあれで嫌いじゃないが)
また、エンドロールへの繋ぎ方、歌も良かった。
あと、一見チャラそうな芹澤くんが
めちゃくちゃいい人なのは間違いない。
音楽の趣味も合うぞ(笑)
タイトルなし(ネタバレ)
初めは、前2作に比べてキャラの引きが弱いかな…すずめがそうたが気になって追いかけるほどの出会いだったかな…という印象で割と淡々と進んでいく気持ちだったけど、
だんだん物語が進むにつれて引き込まれた
椅子になっちゃうのとダイジンはコミカルでかわいい
扉を閉める時の人々の日常の声や思い出のシーンが毎回ぐっときてしまう
当たり前にあった毎日のあたたかい記憶
いってきます、ただいま、おかえりって言葉達の尊さ
それを一瞬で失くしてしまうことの恐ろしさ、それを失った悲しみすらも風化していく哀しさ
これまですずめが「死ぬのは怖くない」と言いきってしまえたのは、母を失ってしまった突然の出来事でずっと自分の人生に密かに絶望してたから
自分の身を投げ売ってもいいとなりふり構わずに飛び込めるのは、守りたいものを失くしたから
だけどちゃんと叔母にも大切にされてることに改めて気づいて、大切な人ができて、死ぬのがこわい、生きたいと泥臭くなっていくのには胸打たれる
叔母との関係も、綺麗事だけじゃないのがよかったな…
いろんな想いを抱えてもなお、大切にしてるからこそ本当に大事ってことなんだよ
ラストの過去のすずめと出会うシーンは泣いてしまった
絶望を味わってもこれまでちゃんと生きてきた人達への祝福の言葉を、幼いすずめにかけているように思えた
生きて今いるだけで、それだけで希望になる
どんな辛いことがあっても大切な人には出会えて、生きたいって思えるよって言ってくれている
過去の自分を救えるのはこれまでがんばってきた自分自身だ
いろんなことがあった自分達が、ここまで生きてきて、この映画を観れていること、それだけですごい偉いんだよ、希望なんだよって言ってもらえた気持ちになった
ただすずめとそうたが惹かれ合う説得力がもう少し欲しかったかな…
でもとてもよかった…
新海監督のって、二人だけしか知らない世界がよく描かれるけど毎回好きだなって思う
他の人には理解されない、知られないなかで大きなものとたった二人で戦っているエモさ…
主題歌の歌詞が最高すぎてまた泣いた…
なんで泣いてるのと聞かれて答えれる涙なんかじゃ
僕ら出逢えたことの意味にはまるで追いつかない
3回目いつみよう…
君の名は。でそれまでとは違う新海さんの作品を見て衝撃を受けた。
天気の子は、決して褒められた事じゃない、いい子ではいられないからこそって言う新海の性癖(?)を見た。
そして今回、10年以上が経ってしまった今だからこその作品だった。
時間が経つのは早くて、何も出来ないのに日々は進むから時間だけが過ぎて、見ないフリや現実逃避の毎日でも、それでも生きてるだけが救いになる話で。
今、公開したことに意味があり救われたのだと感じた。
いつからか、情勢や病気や戦争や、いろんな事が積み重なって疲れて忘れて無かったことにされたことや気持ちや場所が増えてることにも気付かされて、悲しくもなって、だからこそ鎮魂していく2人の姿に救われた。
と、まぁ…色々書いたけど、
とにかくすずめと草太さんのコメディちっくな旅や出会える人たちが楽しくて可愛くて、
中でもダイジンとサダイジンがかわいい…
ずっとかわいい…
ここから下は音楽の話。
回を増すごとにRADWIMPSというイメージが無くなって、その映画にのめり込むようになってる。
君の名は。から天気の子の時も感じてたけど、さらに映画に音楽が溶け込んでて劇伴なるほどってなったし、RADこんなメロディ作るんやっていう驚きもあったし陣内さんのゲーム音楽からきた神秘性の説得力みたいなものも感じて、なるほどーー!ってなった。
先日見た関ジャムで2人の制作風景を見たが、新海さんと野田洋次郎は作品の作り方が似ているのかもしれない。
最初に絵コンテで音楽・セリフの入ったアニメを作ってしまう新海さんと歌詞よりも最初にメロディや響きを重視する洋次郎。2人の掛け合いを見て、出会えるべくして出会った2人なんだな。ってすごく感じて相棒で兄弟のようで恋人のようなやり取りだった。
ドルビーシネマしてくれたら、もっかい見る。
最高傑作
深刻な自然現象とその原因を本筋としていますが、主人公とその周りのキャラクター達は皆優しさに溢れており、懐かしくて温かい気持ちになれます。
特に主人公である鈴芽は楽観的で明るく他者への思いやりに溢れており、思春期の未熟さを孕みながらも舞い込んだ使命を果たすべく決然と前へ進む勇敢な少女です。
災害で母と故郷を失った過去から時折歳に見合わないほど達観した心情を覗かせますが、この鈴芽の過去が物語において非常に重要なファクターとなります。
そして、本作のメインテーマは「地震」。
前作、前々作に引き続き自然災害を軸としてストーリーは進行しますが、こと日本でこのテーマを扱うのは正直けっこう攻めてるな、と思いました。
事前情報にはなかった3.11の描写がかなりしっかりありますし、ほとんどの日本人にとって新海誠作品史上最も"重い"作品であると言えます。
賛否分かれそうな部分として、どちらかというと恋愛要素よりも老若男女を問わない人と人との情がフォーカスされているため、新海誠作品特有の爽やかなボーイミーツガールを期待すると少々物足りないかもしれません(ちゃんと相思相愛ではあります)。
過去作と比べてファンタジー色が強いし、また前述した通り心にずっしりと圧が掛かる丁寧で残酷な描写も多いです。
テーマ的に万人におすすめできるかは微妙なところですし「面白かった」という感想は少し違うかなと思います。
ただ、深く心に留まって忘れられない作品であるのは間違いありません。
どんどんダイジンが可愛く見えていく
猫のダイジン。はじめは目がデカくて怖い。。という印象だったけど、ダイジンの感情を知っていくほどに可愛さと愛おしさが増していく!!
そしてダイジンとすずめの関係は、すずめと叔母さんの関係に類似する点が多いことがわかった。(映画を見終わってから。)
冒頭、「うちの子になる?」とすずめが猫に言った瞬間、猫はソウタを排除しすずめのことが大好きになってしまった。
一方、中盤で明かされる東日本大震災直後のシーン、叔母さんはすずめに、「遅くなってごめんね、うちの子になりなさい」と言い引き取ることを決意する。
また、スマホの情報を駆使してダイジンを探すすずめ、そのすずめを探す叔母さん。
そして、「あなたなんかいなければ。。。」とダイジンに言ってしまったすずめとすずめに言ってしまった叔母さん。
あなたがいなければ、もっと平穏な普通の幸せを手に入れられたかもしれない。
でもあなたがいたから、新しい大切なものを見つけられたんだ。
というようなサブメッセージ的なものも受け取れた。
面白いトリックだなと思い、映画鑑賞後に高揚感はさらにアップしました。
テイストは少し違いますが、「君の名は」を超えるポテンシャルを持つ映画だと感じました。
バランスのとれた満足感
笑い、感動、バランスのとれた作品だったと思います。久しぶりに1人映画だったのですが、世界観に入り込めて楽しかったです。やっぱり絵が綺麗ですね。最初のシーンで水に入った最初の後ろ戸を閉める際に靴と靴下が濡れたのですがその後その足のまま家に上がっていて少し気になりました。2時間という丁度良い時間。満足できる内容でした。
配慮に欠ける作品
音楽、映像は素晴らしいです。テレビで予告編を見て、見に行きたくなりました。冒頭付近はその期待通りに進みました。
雰囲気は前作までと同じような感じで、好きなら良いと感じるでしょうし、マンネリと感じてもおかしくないです。
ストーリーは、特にフェリーのあたりから、普通これはないでしょ、という展開が多いです。
完全なるファンタジーならそれでも良いですが、現実を多く絡めているので共感しづらいです。
架空の設定に関して必要な説明が足りてないと思いました。
そういう雑なストーリーのなかで過去の大震災を題材に扱うので、見る人が見たら怒り出したり悲しくなったりすると思いました。
ここからは感想として抱いた中での想像ですが、これだけのものを制作するメンバーが誰も、この辺の予測が全く立たなかったとは到底思えないです。だとすれば、このくらいの表現の方がウケそうだからということで、一部の人は意図的に無視されたのでしょうか、と感じました。悲しいです。
満足!
やっぱり画が綺麗。廃墟がいいし、アクションもいい。SLAM DUNKと続けて観て、どちらも美しかったけど、こちらのほうが、動きにより違和感が少なかった(バスケはリアルの人間がするところを見慣れてしまっているから、その難しさもある)。
扉を閉じるとき、そこにいた人々の暮らしを思う必要があるのがよかった。『天気の子』の「僕と僕の好きな女の子」しか人間じゃない世界感が私はかなり嫌で。本作では、東日本大震災に遭う彼の地の人々の「おはよう」が聞こえるシーンに、ちょっと泣きそうになった。
叔母さんの感情も、出来過ぎてなくて自然でいいし、各地で主人公少女を女性キャラクターが助けるのも好きな展開だった。ダイジンがすずめに愛されていないと理解していきなり落ち込んで老け込むのがかわいそうでかわいかった。
神様と要石の設定が私にはよく理解できなかったので、ものすごくマッチポンプ感があるけど、そこを別にすると、個々のシーンやそのシチュエーションでのキャラクターの感情の動き方は説得力があった。ここの精度が、作品全体への印象とか鑑賞体験の質を押し上げている。あと、染谷将太の声。
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