すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
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映像美と音楽、そして椅子が良かった!
まず「君の名は」程の衝撃はなかったけど「天気の子」があまりピンとこなかった私には比較的楽しめました。
ただ「閉じ師」って昔は何人がでミミズを退治、というか封じたようなこと言ってたけど、現代ではあれだけ都心で大事になったのに他に閉じ師居ないのかなぁということの方が気になってしまった。
まぁその疑問を抱えたままでは映画を楽しめないので置いといて、映像美が素晴らしく、その映像美に合った音楽がとても良かった!
さらに主人公達を取り巻く他のキャラクター達も活き活きとしてて観ていて楽しかったです。
何より椅子に人が宿るとこんな感じかも、と思わせてくれるくらい椅子がまるで表情があるように見えるのが良かった!(笑)
これ、ネタバレになるのかな?よくわからないので一応ネタバレにしておきます。
何でこんなにもこの映画が好評なのかわからんし高評価つけてる人たちは...
何でこんなにもこの映画が好評なのかわからんし高評価つけてる人たちはいったいどういう感性をしてるわけ?
実際に震災にあった人のことをバカにしてるのかこの映画は。
作品としてもどこをとっても陳腐なところだらけだし
御茶ノ水のあの辺ね
開けたら…
開けたら閉めましょう。
っと、冒頭、心の中で思いました…
すずめの戸締まり
予告編で、かなり出し切ってる感がして本編が心配でしたが、そんな心配は不要で、始めから引き込まれました。
オーディションで選ばれたとはいえ、また声優さんではないキャスト…。これもまた心配でしたが、その心配もまたまた不要でした。
原菜乃華さん、松村北斗さん、とてもお上手で「声優さんです」と言われたら、そのままそうなんだと思うくらいでした。
個人的には、ダイジン役の「山根あんちゃん」の声がとても好きでした!女優さん、声優さんとしてこれからの活躍が楽しみです。
絵はとても綺麗なのですが「ごはん」があまり美味しそうに観えなかった点、車で移動している時に流れる曲が、宮崎駿監督を意識しているように思えた点が残念でした。
「君の名は」「天気の子」そして「すずめの戸締まり」新海誠監督の作品の内容は、ほぼほぼ似通っているなぁと感じますが、その中でも1番良かったと思います。
とってもよかったです!
久しぶりに映画館で映画を観ました。君の名は、天気の子の新海誠監督なので安心して観に行きました。予想以上にとってもよくて、君の名は、天気の子よりも数段よかったです。ただ、劇中、少し気持ちが落ち込む場面がありましたので、メンタル落ち込み目の方は注意が必要かもしれません。日本人の忘れてはいけない良い面を沢山観れました。
よかったけど、そういうの求めてないかも
全体的にはなしがよくわからんのよなー。
猫は何がしたかったん?
主人公は文句なしで可愛く、凛々しく主人公らしい主人公で、非常に好感が持てる。
ロードムービーとしては良かったんだけど、最後の妖怪大戦争はいらんかな。
前2作の少し不思議レベルを求めてたんだけど、むっちゃ不思議やん。
そこまでは求めてなかったかも。
後半のちょっと暗くなる場面での芹澤君は本当にいいやつだなー
新海さんの進化を見た
前2作は自己中心的な子どもが大暴れしているのを、ひたすら映像美で誤魔化している感じがしていました。
今回は伏線も沢山あり、
すずめ(子ども)がいかに責任のない行動をとっているのか、おばさん(大人)というキャラがいるからこそ分かりやすくなっています。
ダイジン=すずめ自身であり、
ダイジンの気まぐれさはすずめ自身の自由さとリンクしていました。
おばさんはすずめを「うちの子」にして責任をもって育ててくれましたが、すずめはダイジンを「うちの子」としてちゃんと扱いませんでした。
ダイジンはある意味、「捨てられたバージョンのすずめ」だと言えると思います。
私たちの記憶が封じられ、風化し、3.11のことが忘れられ始めた今、
扉を開いて記憶を呼び覚まし、ちゃんと要石(心に刻む)役割を果たしたこの映画は、新海監督の進化を表していると思います。
あと家族要素と恋愛要素のバランスが良かったです。どちらかに寄せすぎてよく分からなくなる作品もあるので。
今回ジブリっぽいなと思いましたが、悪くない寄せ方だったので今後も同じようにして欲しいです。
サスペンス特有のスロースタート
【イマイチなところ】
・前半の没入感が微妙
→次から次へと新しい伏線や設定が出てくる
・主人公をあまり好きになれない
→特に前半は、良くも悪くも子ども
(過去が判明した後はかなり好きになれる)
・万人受けはしない
→設定が複雑で子ども向けじゃない。地震の描写がリアルでかなりキツい
【良かったところ】
・設定がめちゃくちゃ凝ってる
→考察の余地が沢山あり、何度も見返したい
(名作ホラーゲームの「Cat in the Box」を思い出す)
・圧倒的な背景と音楽
→これだけで見る価値あり
・サスペンスとしての面白さ
→ジャンルが”サスペンス”となっている通り、「君の名は」「天気の子」と比べ、あっと驚く展開が多い。途中で何度も伏線回収がある。緊張感のある展開も多い
・心情描写が良い
→主人公の過去の心情描写がとてもいい。
前半では好きになれない主人公も、過去が明らかになった後はかなり好きになれる
・メッセージ性の強さ
→作品の芯の部分がしっかりしている。泣ける
【まとめ】
サスペンスに主軸を移した。少し年齢層が高くなった
ただそれだけに前半は準備段階で、あまり楽しめない。
しかし駆け上がるような後半は圧巻!!見て損はない。オススメ!
声優も併せて宗教映画みたいな児童文学映画感
アニメとしては無難によくできてると思います。
ただ内容と配色のせいで凄まじく某宗教アニメ映画のような印象を受けて仕方ない。
そしてそこにさらに松村北斗さんが露骨に「有名人(アイドル)がアニメの声やってやってるんだぞ」みたいな声の当て方をするせいで、さらに某宗教アニメ映画感が加速する(笑)
とりあえずエルなんたらだの、降霊術だの、宇宙人だの仏陀やイエスが降臨などと言い出さなくて良かった(笑)
正直映像としては近年のアニメらしく凹凸の合わないような背景や、背景と合わないキャラの動きと移動。そしてアニメでありがちなその場ステップな歩行など、ちょっといつもより粗は目立っていた印象。
キャラの動き、特に猫や椅子の動きに関しては今までの作品と比べてもかなりアクションやスピード感がしっかりしていてファンタジー的な動きがよくできていたかと。人の動きも天気の子と比べるとかなりよくなっていた感じがします。
反面、キャラの動きと背景の合わなさ、凹凸や地形との動きの違和感、わざとらしすぎるキャラの仕草の数々など、どうしても天気の子と同様に「君の名は」でウケのいいキャラクターの動かし方を学んだのでディズニーやジブリみたいな無理にアニメアニメしてますというような動きがどうしても気になります。
今のアニメにどっぷりで、アニメキャラはアニメっぽい動きをして当たり前、現実は見たくないみたいなタイプのアニメファンにはこういうののほうがいいんでしょうが…。
とにもかくにも作品としては新海誠らしいキャラの静かな動きや心情の機微みたいなものがあまり無く、どちらかというと良くも悪くも夏休みにありがちな児童文学の映画化と言う印象。
笑わせポイントや感動ポイント、泣き所も無駄にアピールが激しく、些細なところで何かを感じさせるような新海作品の良さはなかったかなと。
悪い言い方をすればバカでも泣けて笑えて、にわかでも知ったかができるエンタメ作品。と言う点ではよくできていたかと。
内容に関しては地震が主題にはなっていますが、まぁ内容としては「地震は実は未知の大いなる存在が引き起こしているんだ!真実を知るのは僕たちだけなんだ!」「なっ、なんだってー!!」
みたいな、まぁよくある長編アニメ映画的なノリ。
内容も実際問題、関東大震災、東日本大震災や阪神淡路大震災は多くの方がなくなり日本人にはとても辛い記憶であり、地震の恐怖を感じさせますが。
そもそも阪神淡路大震災、関東大震災は火災が原因ですし、東日本大地震は津波の被害がメインなので、日本ではかなり大規模な地震があっても建物の倒壊や単純な揺れでの被害は言うほどではないので、正直なんだか少しズレてはいるなーという印象。
その場で生きている人や、被災にあった人の表面的というか絵に描いたような恐怖感ばかりで、リアルな人達が感じた日常や温かみの喪失というような何かそういう等身大の喪失感があるわけでもない…。
声優に関しては全体的に悪くなかったのですが、松村北斗さんの演技が正直酷い。
ハウルの動く城のキムタクとよく似た感じですが、がキムタクと比べると声の質は画面映えしますし、比較的喋り方も下手ではない。
のですが、とにかく口パクとセリフが合わない、一人だけマイクの距離感間違ってないか?といいたくなるレベルで声が浮いている。加えて「僕はアイドルだけどアニメ声優もできまーす」みたいな感じの喋り方や演技ががとにかく目立って、アニメや声優を馬鹿にしてんのか?という印象を受けてしまう。
開始からそうそうにキャラを椅子にしたのは本当に英断です。そして要石になった瞬間は正直「よくやった!」と思ってしまった(ファンの方すみません)
そして彼の存在と演技のおかげで神木隆之介さんの声にも違和感から入る形になってしまいさらに地獄に…。
この手のアニメ映画にアイドルや芸人、芸能人を使うのはよくあることですし、個人的にはジブリや長編アニメの棒読み芸能人もそれはそれで味だなとは思いますが…。
風立ちぬの庵野監督があれだけ序盤違和感があっても、だんだんと聴き慣れるように、本来は演出やキャラの描き方、音の調整が行われるのでしょうが。
松村北斗さんの場合は声質や喋りがそこそこできてしまったが故に、余計に半端感や「アイドルの自分」を捨てきれないような演技になってしまっている印象を受け、それが製作者の顔や意図を意識挫折しまい、映画全体の所謂メタ的な要素にも監督や客寄せ用芸能人たちの「お前らこう言うの好きなんだろ?」という部分に視聴側の意識も「見せられてる」という意識に拍車をかけてしまった感じに…。
ようは製作者の顔がちらついてしまい作品のキャラクターのリアルに没頭できないんですよね…。こうなってしまうとこの作品の根幹である被災者達の失われたリアルも、余計にただの絵ぞらごとになってしまって、ただの御涙頂戴の戯言にしかならない。
色々言いましたが、アニメ映画としてはとにもかくにも可もなく不可もなく。露骨につまらないと言う感じもありませんでしたが、別に面白くも得るものもなく、それなりに綺麗にそれなりによく動いて、笑わせどころも泣き所も用意された、ベタなアニメ映画だったなと言う印象。
天気の子ほど酷くはないですが、まぁ…新海作品である必要もないかな?と言う感じでしたね。
この内容ならある意味では星追う子供のほうがマシだった気もします。
ダイジンの気持ちが何とも切ない
ヒロインの鈴芽が草太と出会う所から始まる壮大な物語です。
終盤の絵日記の黒塗りから、また元の絵日記が描かれているため、震災で苦しんだ人々を勇気づけるメッセージ性が伝わってきます。
もう1つ注目してほしいのが、ダイジンと呼ばれるネコです。
最初は、災いを招くネコとして描かれていますが、実は鈴芽の震災でのトラウマの元である鈴芽の実家を導いていることに気づきます。
ダイジンは最初「すずめ好き」と言います。鈴芽が草太を引き抜く時、ダイジンは一緒に手伝ってくれます。終盤は「すずめの子になれなかった」と力なく言い、石像のような姿に変わってしまいます。ダイジンは鈴芽の味方だったのです。このダイジンの気持ちが何とも切ないですね。
中盤に懐メロの緩い曲が流れ、そこから終盤に一気にボルテージが上がっていく緩急のつけ方は見事ですね。
新海誠作品の中で、最高傑作の部類と感じました。
スズメのオーバーリアクションがちょっと無理
賛否両論あるかもですね
君の名は、天気の子、は映画館で10回以上は観ました。
今回も楽しみにしていて、警報が鳴る事も分かってはいたのですが、3.11の事を扱っているという事は正直知らなかったです。
震災があった地域に住んでいるのですが、友人を誘い観に行きました。
映画を見終わって、友人からは、3.11の事を扱ってるなら来なかった、途中から見るに耐えなかったと言われてしまいました。
個人的には火垂るの墓の現代バージョンのような描写だなと思った箇所もあったので、そういうところが苦手な人はもしかしたら多いかも知れません。
もう少しお知らせが必要だったかも、です。
実際震災を思い出してしまいますし、個人的にあの震災を経験した身で思う部分として、エンターテイメントにする事についての可否や必要性を考えてしまう部分もありますが、ただ他の方のコメントも見て、だからと言って腫れ物に触るように封印する事がいい事なのか、と問われると違う気もしますし難しい問題だと思いました。
死はいつも隣り合わせで、生死は運のようなもの、だから今を大切に生きる、それを伝える為に監督は賛否両論があるのは分かっていながらも、反対意見が出るのを十二分に知っていながらも身を粉にしながら創り上げたんだろうと思います。
と、見た目での感想はこんな感じでした。
そして目に映るものだけではなく、気持ち的な感想なのですが、個人的に、前に進む為の心の扉=扉を閉める、という作業にも思えました。
いや、必ずしも思い出に蓋をする必要はないのですが、生きる為にはその気持ちにお礼をして自分なりのさよならをする事も時には重要な気がします。
震災だけではなく、皆んなそれぞれ生きていると目を閉じたくなる事、思い出したくない事、何かしらあるはずです。
ちょうど私にも5年ほど目を逸らし続けてきた事があり、毎日自暴自棄になっていました。
いつまでもそれにしがみついていても、それを恨みつづけて人生が終わるだけというのも分かってはいるのですがその気持ちに鍵をかける事が出来ずにいました。
今回この映画を観て、そろそろこの思いにもきちんと戸締まりをして、前に進んでもいいんじゃないか、と思えました。
それだけでも自分には観た価値があったのかも知れません。
明日も生きるから、今を生きているからこそ見て欲しい映画だと思いました。
個人的にはもう少しradwimpsの歌が欲しかったです。
2曲では物足りない…笑
「君の名は」の完成度がいかに高かったかを感じさせる作品
「新海誠」という高すぎるハードルのせいで、前作2作と比較すると少々ガッカリ感のある作品。
通常基準のファンタジーアニメであれば、映像、迫力、音楽、どれをとっても文句なし星5の良作である。
しかし、「君の名は」、「天気の子」に比べると、ファンタジー要素を全面に押し出しすぎたような気がする。
さらに、「君の名は」では、美しい田舎×美しい都会の綺麗な映像のコントラスト、「天気の子」では東京メインの綺麗なビル街の再現度×綺麗な空、と言った「映像美」の面が評価されたこともあり、今作も同様に、日本の中の都会と田舎のコントラストを意識した映像美に力を入れた模様。
映像は前作以上にハイレベルなものが見れたと評価する。
しかし、ストーリー面を見ると、今作の浅はかさが露呈する。
まず第一に、前2作で感じられたキャラクターの絶妙なバランスに欠けていた。
ソータが終始イスの状態ですずめと同行することには少し驚いたが、叔母であるタマキさん、セリザワ、ルミさん、チカあたりのキャラクターが、主人公とその場凌ぎの関係であり、気薄に感じられた。
前作、前々作のように、仲間で協力して問題解決に取り組む、それぞれができること、自分の役割を明確に持った上で本作に登場するなどのことが本作ではできていなかった。
終始ヒッチハイクでの冒険旅のような雰囲気が漂い、感じ的にはクレヨンしんちゃんの宇宙人シリリやラグがキングダムの冒険旅と同レベルと評されても過言ではない。
また、本作は前2作に比べ、感動シーンが決定的に欠如していて、メッセージ性に欠けていた点が指摘できる。
また、前2作では、RADWIMPSの劇中歌と共に描かれていた主人公と周りのキャラクターの関わりの日々が今作にはなく、すずめがソータを想う気持ちに違和感を感じざるを得なかった。
歌の点でも原点要素が垣間見え、前2作であった、劇中のRADWIMPSの曲と共に流れるスキップシーンによる流れ造りがなく、ただ次々に扉に鍵を閉めていくという、単調なストーリー展開に感じられた。
後半部では少しシリアスなシーン(叔母の駐車場、突然の左大臣など)や、セリザワによる、ドライブの曲選、車の崩壊シーンなどのコメディ要素が加わり、前半の単調な展開を少しは払拭できたよう。
だが、全体的に見るとやはり構成のバランス、感情移入、キャラ設定と役割といった面で減点が見られた。
改めて言うが、普通にファンタジーアニメとして評するならかなりレベルの高いものだが、涙腺崩壊シーンはなく、「君の名は」や「天気の子」のレベルの高さが垣間見える作品だと感じた。
前作よりは良かった
前作天気の子よりは面白かったけど、君の名は。が、個人的には一番良かったです。
エンディングテーマも透き通った歌声で何度も聞きたくなりました。
映画の感想は他の方々に譲り、ストーリーとは関係のないことですが、
すずめのおばさんの岩戸環の方言について。
宮崎の方言、イントネーションではないですね。博多弁メインで北九州と熊本の方言も混ざった感じの話し方や言葉遣いでした。出身はかかれていないけど、そこが気になってしまいました。
きっと聖地巡礼で宗像大社に行く人いるんだろうな。
むなかたと呼ぶのはあそこだけだし、三本足は宗像三女神をモチーフにしているだろうから。
一言では表せない作品でした。
泣いてしまった…
新海ファンではないけれど、子供の頃はアニメオタクだったのでそれなりに話題作はチェックしないとね、くらいの心構えで。
ただ、日本の古い伝説や、それとは相反するかもしれない自然科学も大好きなので、前2作品がヒットした事実から、日本人の多くがそういうテーマに惹かれるのかなと思えてきた今日この頃。
そしてそれを狙って今回もその種の題材で作品を作った監督…お主も策士よのぉ〜
映像も生活背景のリアルさも相変わらず素晴らしく「あ、うちのと同じアイリス◯ーヤマのハンディクリーナーだ!」等と萌えてました。
後半クライマックスで「やっぱりコレに繋がるんだ…」と思ったら、もう両眼からポロポロと…
先日テレビでイタリア人観光客が『君の名は』の聖地だとして都内の神社を感激しきりにお参り(観光?)してましたが、この映画でも聖地巡礼者が増えそうです。
頑張れ!日本の観光業!!
(あれ、何の話?)
すずめが面食い尻軽女(予備軍)にしか見えんのよ笑
(作画は確かに)新海誠監督の最高傑作だった。しかし、
何 故 微 妙 だ っ た の か ? ? ? ? ?
公開初日の初回上映で行って参りました。流石に平日という事もあって満席ではありませんでしたが、上映回数もエグいのでこれからでしょうね。
はてさて、圧倒的な大ヒットで今日まで続く邦画アニメ時代の走りとなった『君の名は。』、それには及ばずだったが十分にヒットした『天気の子』。そして今作『すずめの戸締まり』はと言いますと・・・・・・・
・・・・・・ぶっちゃけ ? (クエスチョン)だった。。。。。
そもそも予告編からして僕はイマイチピンと来なくて、トゥ~ル~ルルルル~♪ のイントロしか覚えてなかった。『君の名は。』では男女が入れ替わってワチャワチャする~!?っていう分かりやすさが有ったし、天気の子もなんか天気を操作する女の子が居るんだね~という感じだった。
そして本編。これは天気の子でもそうだったのだが、まず ”驚きが無い” 。本当に予告編で見たまんま。『君の名は。』では入れ替わりにトリックが有って更に彗星から街を救う話へと変貌するが、この『すずめの戸締まり』は扉ガチャガチャするだけ。その扉が増えたり変形したり「そんな手段も有るのぉ!?」というような驚きも無く、最後まで鍵でガチャガチャ。両側から閉めたりみたいな斜め上のやり方であっと驚かされるような演出も無かった。
まず序盤から草太なる男が椅子に変えられてしまうのだが、これが非常に滑っている。鑑賞者がかなり置いてけぼりの状態で追いかけっこが始まるので「い、椅子?w」というテンションにならざる得ない。ここは予告編でも分かっていたが、予告編まんまでそれ以上の隠し要素も無かった。
それでも作画は流石の一言で、日本アニメ史上最高クラスの息を呑む迫力だったことは報告しておきたい。エヴァンゲリオンやジブリを嫌でも意識させられる感じなのだが、景色が綺麗~という新海誠監督のイメージからの脱却にもなっていて良かったと思う。
でも本作、本当に作画とすずめちゃんの可愛さぐらいしか響かなかったというのが正直な所。
そもそもストーリーラインの分かりづらさが致命的で、序盤から匂わせているすずめの過去も弱く、すずめ自身に何か秘密が有るのか?草太との関係性は?ミミズの正体とこれはいつまで続くのか?という要素が全部薄まって作画の凄さに黙らされているような感覚なのだ。
そして最後、殆どの鑑賞者は「いやなんで過去のすずめに干渉出来たねん?」とツッコミを入れる事になるだろう。これはクエスチョン付くわ。
で、最悪なのが一番分かりやすいストーリーラインでもある草太への求愛。あのさ、、、登校中に一瞥しただけで別に近所に住んでる訳でも無い ”ガチの赤の他人” にメチャクチャ惹かれて県外まですっ飛んで行って、殆ど椅子だったのにいつの間にか惚れてました!って無理有りすぎるやろおおおお!!!!!!(笑)(笑)
実はすずめの過去繋がりでこの草太に何か有るんだと思ってた時期が僕にもありました。まさかまさか本当にあの坂での出会いが初見とは。。。現代のパパ活女子を皮肉ってるのかな?(「綺麗~」というセリフもまあまあ違和感だったのでここに何か秘密が有るのかと思ったが)
船に乗ったくらいの時点で完全に惚れてるし、もう意味分からん。
『君の名は。』では入れ替わりやその歳月と組紐が結びつける運命、『天気の子』なら同年代で似た境遇同士の絆というのが有ったけれども、境遇も環境も何も共通点が無い普通に赤の他人に惚れる要素どこよ。
ここが弱すぎてすずめがただの面食い尻軽女予備軍にしか見えんのよね(笑)。何に感動するのよこれ?作画が日本アニメ史上トップクラスに良いから余計に凄いモヤモヤさせられる。
絵面は凄まじいのに感情をどこに乗っけたら良いのか分からなくて、最終的にはすずめの境遇や遠回しに描かれる東北震災の苦い記憶に甘えているような気がする。
終盤では暗にすずめが東北出身だと明かされここで少しハッとさせられるような演出になっているのだが、ぶっちゃけまだ10年余りでまだまだ地続きで生活していらっしゃる方は大勢居るだろうし、もうミミズに絡めてエンタメ化して良いものか?とも思えてくる。
それにすずめは草太と同じミミズが見える者ならそれは昔からなのかそれとも最近開花したのかどっちなのかも明らかにされていないし、結局どっちが特別なのかどっちも特別なのか、草太はそういう家業が有るから分かるとしてもすずめはただの一般人のハズだがどういう理屈なのか。全くハッキリしない。最近は一周回ってこれくらいの大雑把なのが増えてる気がする。
話を戻して、本作とにかく作画は良いのだが、新海誠作品的なノリに甘えているのだ。少女が各地を飛び回って成長していくのは分かる。けどそれの終着点が登校中に一瞥しただけのよく分からんしかも年上の男への求愛ってのがキモすぎるし、『君の名は。』的に実は会ってました展開が有る訳でも無い。更に過去のすずめに介入していたのはすずめ自身で、その原理もよく分からず急にタイムリープ要素が絡んでくる。
前情報ですずめが日本各地を飛び回るのは知っていたので、この辺でもっと色んな人々との絆が深まって最後「オラに元気を分けてくれー!」的な展開かとも予想していたのだが、実際は道中でお世話になるだけ。結局仲間に加わったと言えるのはオラつき瀧君くらいで、それも半分はファンサービス。
すずめの性格がある部分ですげえ拗れているだとか、そういうギャップが有れば面白かっただろうに、 ”普通に聖人” なので各地で出会う人々とも問題無く触れ合い良好な関係を築いていく。なので、ある意味本当の成長がそこには無い。すずめは結構面倒くさい方が面白かったかもしれない。
何より圧倒的に致命的なのが、終盤にて無理矢理に感動的な雰囲気を演出してくるところ!!!『君の名は。』であんなに感動的な再会シーンを作れた新海監督はどこに行ったのよおおおお~~~!!!と言いたくなるほど、スカして置いてけぼりな状態だった。
えっと、、、そんなよく分からんアンバランスな男女が再会したところで感動の要素なんて無いし、むしろ育ての親関連とかそっちの方がよっぽど泣けるわ!と言いたい。草太も草太で実は病気ですとかすずめを昔救った人ですとかそんな関係性も一切無いので、「え、、この草太との再会に感動すればええん?」という空虚な感覚を抱かされる。
いっその事すずめに元彼が居てその苦い記憶が有るだとか、そういう構図ならまだ新しい恋として映えていたかも。純真無垢だからこそなのか?う~んむしろ初めての恋がそれで良いのかすずめ!?(って作中でも誰か言ってなかったっけ)
日本人にとって身近な地震とあの震災の記憶。それを絡めて日本各地を救い、元気にするすずめというバランス感覚なのだろうが、流石に欲張り過ぎだ。『君の名は。』では男女の高校生。『天気の子』ではやや男性向け寄りで不思議系ヒロインだったので、今回はやや女性向けにシフトさせているのだろうが、結果は失敗だったと言えるだろう。
単純に作品の面白さでいうとやはり今回も『君の名は。』を超えられなかったという印象。やっぱり大きくなるとシガラミも増えるということなのか・・・・・。
次は似た立場の男女でシナジー込み込みで行きましょう!新海監督!!
この脆く儚くもあまりに美しい世界
地震
地球表面を構成している岩盤の内部で
固く密着している岩石同士が断層を
境目にして急激にずれ動くこと
これによって起こる大きな地面の振動
(地震動)
日本は地震大国で100年に一度は
歴史的大地震が必ず起こっており
太古より地中深くの巨大ナマズが
暴れることで起こるとされ
要石でナマズを抑えることで
地震を防ぐという信仰がなされている
神社もある
これまでも美麗な日本の風景を
舞台に隕石や洪水などの自然現象を
テーマにしてきた新海誠作品
今回はついにこのテーマ
感想としては
一言今作も素晴らしかったと思う
伏線を少しずつ回収していきつつ
ずっと抱えていたモヤモヤがラストで
スッキリ晴れる作りは見事でした
あの人(子)を救うためなら
世界がどうなってもかまわない
という選択が結局正解になるという
監督ならではの展開も上手にはまって
いたと思います
新海作品では珍しく
ダイジンやイスなどのキャラクター
が登場したり目新しさもありますが
何より手がかりのないダイジン
探しにハッシュタグ付きのSNSが
役にたったり交通系ICが足取りの
手掛かりになったり現代のツールを
しっかり理解して作られてる感じが
親近感と没入感生んでると思います
田舎の女子高生がスマホ一個で
宮崎から東京まで行けるか?
行けちゃうんですね
(残高さえあれば)
しょっちゅう故障で屋根が閉まらない
某社のオープンカーなど
これを出すからにはこうなるといった
仕掛けがちゃんとあって細かい
そんな近代の日本がこれまで
経験してきた未曽有の大震災の中心地を
主人公たちが意図せず立ち寄っていく
展開には日本人ならではのそこ行くんだ
みたいな複雑な心境になりますね
そしてかつて訪れた人の思いがたくさん
あったはずの夢果てた廃墟から
ミミズが這い出して来る・・
いくつもの大災害があっても
いつしか忘れて気が緩んだところで
また突然どうしようもない災害が
起こるというジレンマを
表現していたように思いました
そして
主人公たちが最後にたどり着く
「あの地」
テレビを介して目の当たりにした
あの地獄のような光景と
新海作品の書き込まれた災害前の
美麗な風景でやられるとこうも
刺さるのかと思ってしまいました
そうした災害にあたっても
人々はどうにか割り切って生きようと
するけどどうしても納得しきれず
漏らしたくなる本音があります
母を失ったすずめを引き取った環が
思わず吐露するシーンなどにも
よく表れていました
でもそのシーンで出てきた
「そういう思いもあるが
それだけではない」
この一言は全てですよね
こうした作品を3年に1度の
サイクルで作るたびに
人材が集まってきて進化する
新海作品
かつては・・某スタジオが
これをやっていたわけですが
あちらはもう公園作るくらいしか
やる事がなくなってしまいましたが
(新作製作中ですが)
それを観ていた世代の人たちが
こういう作品作るわけですから
受け継がれていると言えます
今作も前作以上に大ヒット
するんじゃないかなぁと思います
元気が出る。やりたいことができる。
•絵が好き
•焼きうどんにポテトサラダ入れるのめっちゃ美味しそう→美味しかった
•オープンカー乗りたい
•旅したくなる
•猫飼いたくなる
最近辛いことがあって元気がなかったけど明日から頑張ろうと思えました。
2023年10月1日おかえり上映(2回目)視聴!
•一回目よりめっちゃ感情移入した。
•死ぬのは怖いし、死はいつも隣り合わせだということもすごく分かるし大切な人と離れ離れになるのはとても怖い、、だけど、これから自分のことを好きになってくれる人もたくさん現れると思うと勇気が湧いてくる。
•これから自分の未来がどうなるかは分からないけど精一杯生きようと思った!
未来なんか怖くない!
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