すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
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絵、音楽:優 キャラ、シナリオ:可
絵は流石、新海作品クオリティ文句無しで優
音楽に関してもオリジナル曲のみでの評価として、普通に優
ただ、キャラクターに関してヒーローはまだいいんだけど、ヒロイン側の掘りが題材が題材だったので仕方ない部分なのですが、少なくキャラの重みが少々物足りなく感じました
ストーリーに関しても、題材が地震でフィクション世界とは言え現実世界にあった『3.11』も含めてしまっている為、加減が非常に難しく仕方ないと言えば仕方ない部分なのですが、こちらも少々物足りなさを感じてしまいました。
先入観を越えてきたなぁ
なんでやろうね
君の名は 以来久々に新海誠の作品を観ました。
作品の出来や面白さは満足。
ネタバレになりますが、最後に子供の鈴芽に現在の鈴芽が語ったことが全てだと思います。
震災に合われた方、貴方には好きな人も出来るし貴方を好きになってくれる人も必ずいる。今は真っ暗闇かも知れないけど必ず明るい日がやって来ると。だから前を向いて生きて欲しい。
そんな貴方を見れば周りの人も幸せになれる。
なかなか震災で家族を亡くされた方達には受け入れ難く辛いかも知れないし、未だに家族を捜されている人達も居ると思います。
この作品を観てそんなに割り切れるわけないと思う人もいるでしょうが。
鈴芽ちゃんが可愛いです。やっぱりエンタメはボーイミーツガールハッピーエンドでないとね。
追記
今週で終映と聞きましたので、急遽今日観に行きました。
凄く後悔しています。
もっと劇場に観に来れば良かったと。
鈴芽ちゃん、ソウタくんと幸せになって欲しいな。
すずめの戸締まり 続編は無いでしょうけど2人の幸せを祈ってます。
ぞわぞわした
・導入が急展開すぎるような気がしたけど、中盤くらいになるとあれぐらい早い展開じゃないときついかもな、とも思った。朝起きてすぐにイケメンに一目ぼれっていう、とても現実的とは思えずついていけるかなぁと思いつつ学校での日常かと思いきや早々にイケメンのために廃墟へと向かうすずめと必死なイケメンとかを観てたらやっぱりこの映画ついていけなさそうだなぁと負っていたら、地震を防ぐために陰ながら奮闘しているという使命の展開ですずめが彼氏と市民との命を天秤にかけられた辺りから、思ってたのと何か違うなと思い始め、ラストは東日本大震災への救済の願いへと展開していって、映画だけに収まらない現実との感情のリンクで驚きと感動でぞわぞわして泣けた。
・細かい所の疑問があったけど、すさまじい勢いで何か納得させられてそれも何だか気持ち良かった。映画は見始めたらとりあえずは最後まで観る前提だからこその展開という感じもして凄いなぁと思った。ラスト、幼年時代の自分と再会っていうのかしたのが、何で時間軸過去に?とすこし思ったけど、それまでの展開の説得力があってか泣けた。パッと終わったのも良かった。
・冒頭で出たコンクリートの建物の上に乗っかった漁船のシーンであぁ、これは夢なんだ、と思ったら、あれは現実にあった事だったんだと思い、なんともいえない気持ちになった。あとは沢山のいってらっしゃいが切なくなって泣けてきた。
・閉じ師の草太の父親とかどうしたのかなぁと思った。アパート暮らしで実家は由緒ある家系のような感じもあっただけに謎だった。隔世遺伝のみなのか、選択してやっているのか…細かいけど。
・ダイジンって名前はネットで誰かが決めたような気がしたけど、実際はどうだったのかがよくわからなかった。草太もダイジンって言ってたので偶然、合ってたのかなとも思った。後半になって左大臣?っていう巨大な猫も現れたけど、あれは東京にいたダイジンって事で良かったんだろうか、にしてはなぜあんなに大きさが違ったんだろうと思った。あとは中盤でダイジンはすずめの事が大好きみたいだったけど石から戻したのと煮干しをあげただけに見えたけど、それだけでそうなったのか?少しわからなかった。
・立ち入り禁止区域の塀が簡単すぎないかと思った。もっといかついバリケードとか貼ってそうだなぁと思った。
・廃墟に思いを馳せないとミミズを抑えられないっていうのが凄く良かった。場所や物にも人の感情は乗っている宿っているかもしれないってて事を考えさせられる。そして、とても切ないのも良かった。
・後半に出てくる芹澤とのドライブが面白かった。草太が椅子にされててることで終始、悲壮感などを感じていたのであの辺が唯一気楽に見られた。芹澤も闇深いなぁとか見てる側の感想を言ってて一歩引けて良かった。
・サービスエリアでおばさんがすずめに本音を語ってぶっ倒れたけど、あれが左大臣のせいなのか急に感情が昂ったのかが謎だった。あれだと左大臣のせいっぽくて悪い奴っぽかったけど逆だったので余計に謎だった。あと左大臣でかすぎるのに二人とも普通で驚いた。
・宮崎から福島まで、どういったルートでどうやって行ったのかを細かく描いててとても良かった。フェリーが出てるんだ、とか勉強になった。道中の出会いの感じも。冒頭の学校の同級生二人が長く何とかするのかと思っただけに。お金はどうしたのかと思ってたら後はから電子マネーって言ってたけど、もうちょっと早くそういった処理をしてるとこを観たかったかもと思った。
・結果的に皆が幸せな感じになれたようで良かった。
焼きうどんにポテサラ
正直、観る前は不安があった。
キャラデザ田中将賀、音楽RADWIMPS、主演が新進女優、声優神木くん花澤さんなど継続要素が増えてきたから。
妙な縛りで変な作品にならないだろうか、と。
確かにまた早送り演出があったりと既視感のある部分もあった。
でも、挿入歌演出は控えめだったし、蛇口も今までと違う印象で使われてたり、正当な進化と変化を感じました。
物語としては、出会う人がことごとく善人だったりご都合主義の面は否定できないが、不思議とあまり気にならない。
キャラを絞ったロードムービー的なストーリーは理解しやすく、また出会う人たちのことをもっと知りたくなってしまう。
帰りながらお礼して回るエンディングでほっこり。
また、新海さんはキャスティングが非常に上手い。
最低限以上の演技力と、キャラや作風に合った声や、替え難い味がちゃんとあるから、俳優起用でも台無しになることがない。
今回はすずめの叫びがワンパターンだったくらいで、過去イチ素晴らしかった。
神木くん、あんな声もやれるんだなぁ。
オリジナルの用語も多様されるが、漢字が浮かびやすく、役割やイメージを瞬時に理解できてしまうネーミングセンスも、地味に凄い。
毎回ですが、今までの新海作品の要素も残しつつ、これからも期待させる素晴らしい作品でした。
それ故に、どうしても満点がつけられません。笑
「天気の子」以上「君の名は。」未満、だけど
大切な人、大切な場所への人間の普遍的な想いをテーマに、盛り盛りの設定とみんな大好き要素でふわっと包み込んで上手いこと仕上げた、という印象です。
ある程度の年齢の日本人なら誰でもわかるあの出来事を、どうしても描きたかったのであろう新海監督のお気持ちはしっかり伝わりました。
ただ、作品のテーマ、恋愛、ロードムービー、人間ドラマ、と盛り盛りだった設定をお恥ずかしながらこちらの理解不足のせいで自己消化できず、作品に没頭できなかったのは残念でした。
具体的には、何で椅子?はまあいいとして、神様っぽい能力があの時だけだったり、そもそも名前がダイジンってうーんだし、謎が多すぎる宗像家の仕事(1人であんなに頻発する事象の対応とか無理ゲーすぎるでしょ)とか心理描写の掘り下げ少なくいきなり寝起きに◯◯しようとし出したり、後半唐突に登場したあのキャラの片割れとかetc…
色々気になることを書いてしまいましたが、昨今では希薄になってきた「映画館で映画を観る」という価値を十分に味合わせてくれ、鑑賞後は多くの人に満足感を与えてくれると思います。
新海監督作品らしさ全開の圧倒的映像美はいわずもがな、誰しも推しが見つかる魅力的なキャラクター達、重いテーマを尖らせすぎない演出の匙加減、声優さん達の演技、迫力の音、感情をゆさぶるBGM、胸にささる歌、全て素晴らしいエンターテイメント体験でした。
心が純粋なお年頃に見たかったです(涙)
感動と爽やかさと明日を生きる元気を
結局、何ですか?
安定の映像美と実力ある声優陣はさすが新海作品。
だが、ストーリー自体は震災をテーマに土地や人との繋がりにアプローチしてるのは分かるが、結局のところ何を伝えたかったのかが不明。
もっと各キャラが震災を通して負ってしまった心の傷(トラウマ)を、すずめと草太の戸締まりを通して癒していく(復興していく)物語を期待したが、単なるミミズ(災害)抑制作業になってしまっていたのが残念。
自分も福島に住んでる身だが、例えば本作を観て将来に希望を持ったとか、生きる勇気を貰えたとか、震災のトラウマを払拭できたとか、そういう感情は一切湧かなかった。
むしろ無理やり感満載の恋愛描写を見せられて少し萎えた。
普通の良作なんだろうけど期待は超えなかったのが残念。
災いの戸を締めて、明日の戸を開く
おそらく多くの観客が新海誠監督作品に期待しているのは、美しい映像とRADWIMPSの音楽に彩られた、不思議だけど感涙のボーイ・ミーツ・ガール・ラブストーリー。
勿論本作もその醍醐味はたっぷり。
不思議な扉の先の、夜空に星々輝く異空間。日本各地の絶景。それらもさることながら、冒頭、ヒロイン・すずめの登校シーン。自転車で坂を下り、目の前に広がる九州の海辺の町の美しさ! 私は一瞬で心を奪われた。
予告編でも印象的に使われている今回の主題曲。観終わった後、ずっと頭の中でリフレイン。
すずめと謎めいた長髪の美青年・草太。これまでのような同年代の両想いではなく、すずめの淡い片想い風だが、切なさや甘酸っぱさもそつなく。
映画監督なのだから、期待に応えるのは当然。
それでいて今回は、描きたいテーマやメッセージが強く出ていたと感じた。
いや、何も今回だけではない。一躍ヒットメイカーとして名を上げた『君の名は。』『天気の子』の時もそれは描いていた。
災害。
『君の名は。』では隕石落下。『天気の子』では異常気象や東京水没。
将来絶対無いとは言い切れないが、あくまで絵空事。しかし今回は、真っ正面から描く。
頻発する地震、忌まわしきあの大震災…。
我々のすぐ身近の災厄、この身で経験した災害…。
これについては、作品評価もとより、早くも賛否両論。
あの震災を思い出させる描写、場所のみならず、実際のものとは少し違うが、緊急地震速報アラームが鳴り響く。
劇場の大音量であのアラーム音を聞いて不快を示す方は少なくないだろう。震災を食いぶちにし、思い起こさせる映画を観るのは勘弁と思う方もいるだろう。
終盤、母親を探しさ迷い、大粒の涙をこぼしながら泣く“幼い少女”の姿には、大切な人を亡くした人たちに重ね、痛々しくもある。
人それぞれの感じ方だ。一理ある。
しかし私はあの震災を体験した東北人の一人として、この二つの事を言いたい。
批判や苦言も出るであろう中、真っ正面から向き合ってくれた事に、心意気と感謝を述べたい。
劇中、震災跡地の描写もある。津波に流されたであろうヒロインの実家。そして我が福島のシーンでは、原発が…。
今尚心に傷を負う人を気遣って、敢えてそれを避ける気持ちも分かる。が、そんな描写を通じて、新海監督が私たち東北人の胸の内を代弁してくれたようだ。
あの日を、あの場所を、あの記憶を、あの事を、決して忘れるな。
日本各地に点在する災いの元となる扉を閉める少女の旅。
それは、日本中に残る廃墟や災害跡地を悼む祈りの旅でもあった。
シリアスなテーマを取り上げつつ、爽快なエンタメ作にも昇華している。
観るこちらもすずめと一体になって、最初は何が何だか分からない。
後ろ戸? ミミズ? 閉じ師? 要石? 常世? 喋る猫…!?
独特の用語や設定が展開と共にすんなり分かってきて、 重要な意味を持ち、巻き込まれではあるが、その使命を果たそうとする。
すずめらとこの不思議な旅に同行。
九州から始まり、愛媛、神戸、東京、東北と日本を北上。島国とか小国とか言われているが、改めて、日本って広く、美しいと思わせる。
旅はスリルと苦難であるが、ユーモアもたっぷり。素直に楽しく、面白かった。
前半は少女と椅子と時々猫。まあそりゃあ、そんな面子で旅してたら、誰だってまじまじと見るわな。
後半は面子を変えて。こちらも訳ありだが、なかなかユニーク。
カーラジオから流れる懐メロの中には、少女の旅と成長と猫にぴったりの、某アニメスタジオの名曲。まさか新海作品で聞けるとは…! その名作へのオマージュだとか。
他アニメを彷彿と言えば、見た目は可愛いのに辛辣な言動の猫“ダイジン”が、キ○ウべぇにしか見えなくて…。
毎度美味しそうな新海飯も勿論。にしても、鍋焼うどんにポテサラって…!?
当代きっての美少女の描き手である新海監督。今作のヒロイン、すずめも魅力的。意外とリアクション豊かなのもキュートで、随所随所魅せる行動力と芯の強さ。ボロボロの服から少女の正装である制服に着替え、ポニーテールに紐を結ぶシーンは、過酷な運命に挑む意思の表れを感じた。
原菜乃華の瑞々しい声も良かった。前作『天気の子』はボイスキャストに一部不評あったようだが、今回は総じて良かったと思う。伊藤沙莉なんて地声丸出しなのに、妙に役に合っていた。
現代的センスを彩りながら、日本古来の文化や伝承を基にしているのが、個人的に食指をそそる。
神や精霊の世界に通じる扉である“後ろ戸”。民俗学的なアイデアから。
日本神話からも。ヒロインの名前や“戸”は、天照大神の天岩戸隠れや天鈿女命(アメノウズメノミコト)。
ミミズは地震を起こすナマズや、日本最古の神の一つで土着神とされるミシャグジが浮かぶ。
これら色々と考察出来、もっともっと知りたいと思う。
日本的な考えや教え、伝えである場所やものに魂や思いが宿る。
これは今回の重要ポイントの一つでもあるだろう。
すずめにとっては、亡き母手作りの椅子。
多くの人にとっては、廃墟や災害跡地。
人だから、時々それを無くす事もある。過ぎ去る事もある。忘れる事もある。
しかしそれに気付いた時、改めて思い出す。
それに、そこに、思い宿られた“心”。
誰かの事を思い、作ってくれた。
誰かの事を思い、そこに息づいた。
その思いはずっと、私たちを見守り、包み込んでくれている。
それは一期一会でもある。
たくさんの人々が生き死に、関わり合う、それぞれの出会いと別れ。
すずめの旅でも印象的に。
旅の中で出会った人々。触れ合い、別れる時、ハグする。日本ではハグする交流は浸透してないが、ここに直球で表現されていた気がした。
ありがとう。会えて良かった。元気で。また会おう。
人間関係が希薄と言われる今の時代。殊にソーシャル・ディスタンスと言われる昨今に於いて。
ボーイ・ミーツ・ガールのラブストーリーが苦手な方も多いが、それが新海作品の原動力でもある。椅子になり、要石となって常世に閉ざされてしまった草太を助け、元の姿に戻す。すずめの決して諦めぬ強さと成長を担う。
あの震災で母を亡くし、叔母に引き取られ、育てられたすずめ。悲しみからの二人三脚。時には重荷になる。過保護や口うるさく、心配過ぎにもなる。不満も募る。でもそれは、何より誰よりあなたを思うからこそ。気持ちをぶつけ合って、旅をして、また絆を深め合って、唯一の“家族”の良き思い出。
本当に今、生きづらいこの世界。
人それぞれの問題、苦悩。
震災の傷を今も抱える人々。
繰り返し続けるコロナ…。
見上げても、まるで暗雲(ミミズ)が立ち込めているかのよう。
でも決して、暗い世界ばかりじゃない。
そんな世界であなたが泣き、さ迷っても、きっと誰かが道を示してくれる。手を差し伸べてくれる。私たちが今居ていい意味と場所を与えてくれる。
そこから私たちは、また一歩踏み出す。
私たちは悲しみや過去の扉を締め、新しい扉を開け、歩き旅立って行く。
行ってきます、と。
帰って来る時も扉を開け、迎え待ってくれる人の元へ。
お帰りなさい、と。
私たちには自分たちの、進み帰ってくる明日の扉がある。
メガヒット一本で、本人の意思とは裏腹に、期待される存在となった新海誠。
宮崎駿や細田守よろしく、新作発表すれば賛否両論になるのは、これはもう人気アニメーション監督の宿命。
本作でも、その旅に挑み続ける。
本作でも、一貫するクオリティー、作風、テーマ…。
まだ知る人ぞ知る初期の頃からも、メガヒットを放ち当代屈指のアニメーションの担い手となった今も、そしてこれからも、
私は新海誠作品に魅了され続ける。
フィクションに徹して欲しかった青春冒険ロードムービー
題名から想像した作品ではなかった。新海監督お得意の美意識の高い映像美に加え、ダイナミックでスピード感溢れる作品だった。少女と青年が日本各地を巡って災い封じの戸締りをする迫力満点の青春冒険ロードムービーだった。
本作の主人公は九州で暮らす高校生の岩戸鈴芽(原菜乃華)。彼女は登校途中に廃墟を探している大学生・宗像草太(村松北斗)と出会う。彼と運命的なものを感じた鈴芽は草太の後を追い廃墟に辿り着く。そして廃墟に佇む災いをもたらす扉を開けたことにより、日本各地の廃墟にある災いをもたらす扉が開き始める。鈴芽と扉の閉じ師である草太は日本各地の災いの扉の戸締りの旅に出る・・・。
扉から出現する災いをもたらす化け物の災いの権化のような悍ましい姿に度肝を抜かれる。また、ダイジンと呼ばれる猫に扮した神に振り回されて、日本各地を巡る道中の描き方はジブリ作品を彷彿とさせる日本を強く意識したものである。鈴芽と草太は、日本各地を巡り、扉から出現した災いの権化を見つけ満身創痍になりながらも扉のなかに封じ込めてカギを掛けていく。冒険活劇風のロードムービーとして観れば、鈴芽の勇気に元気をもらえる感動作である。
しかし、本作が取り上げる災いは地震である。東北地方という実際に現実社会で大震災のあった地域を巡っていく。3.11という数字、あの朝の家庭の風景も描かれる。11年前という台詞も出てくる。誰もが東日本大震災を強く思い出すだろう。
本作は、フィクションである。フィクションに厳しい現実を加えれば、あの時の悲しみ、怒りを加えれば、観客の心の揺れは激しくなる。強く感動する。しかし、11年前は、歴史にはなっていない。今なお、東北地方の人達は11年前の厳しい現実、生々しい過去と戦っている。
本作が良作であることに異論はないが、フィクションに徹して欲しかった。
現実社会の厳しい過去に触れないパーフェクトフィクションとして描いて欲しかった。
宇宙が生んだ奇跡の物語!
壮大なストーリーに、膝が震えました。隕石、洪水、そして地震と続く新海監督の面目躍如と言える作品です。ただし、宇宙に対する真摯な畏敬の念を抱いていない人には、理解し難いところもあるかもしれません。この作品は地震という災害をベースにしながらも、すずめの不幸人生への考え方を、決定的に変える草太との出会いによって、清々しく成長していく姿に、涙が禁じ得ません。母を3.11で失った悲しみを乗り越えた瞬間、すずめは希望の「明日」になります。素敵なセリフは続きます。「人生が幸せになるシナリオは決まっている」。そして母を失った時からすでに「幸せをもらっていた」と気づくのです。彼女のその健気な気づきは、実は私たちに対しても、大事な人生に対する視点を教えてくれているものでした。感激です。この宇宙に生きる幸せを、見事に描いているとしか思えません。この作品では、すずめはいつも幸せを呼ぶ招き猫です。移動する先の旅館やスナックを繁盛させます。それから、好き嫌いはあるにせよ、巧みな例えがすごいです。地震はみみずです。愛する草太は椅子になります。地震を封じるのは2匹の猫です。また、移動距離は宮崎から宮城まで。そして、懐かしい懐メロ満載に、作り手の深い愛情を感じました。いずれにしても、新海監督の背後にある宇宙の力が生んだ傑作だと私は確信します。
戸締まり
画がきれい
「新海誠本領発揮」
勇気と希望に満ち溢れた作品の金字塔!
一言で言えば、勇気や希望に満ち溢れた作品として紹介したい。
確かに震災の傷をエグる、過去作品の踏襲という批判も数多くあり、賛否両論ではありつつではあるが、やはり「賛」が多いものに傾くのではないかと思う。
どんな闇にも必ず、光があり、希望の未来があるのだという強力なメッセージが込められていた。
過去に震災の恐怖や傷がある方も勇気を持って、観に行っていただきたいと思う。
すずめもまた、その苦しみや恐怖に立ち向かい、勇敢にも命をかけて戦うのだから、一緒に戦ってほしい。
観終えた後には、確かに一つの傷を乗り越えたという安堵、希望が胸に込み上げてくる感じは否めないのではないだろうか。
また、持論ではあるが、文学とは一人ひとりが受け取り方に差異はあれども、どれだけ多くの方にとって人生の指針となり、生きる勇気や希望を与えたかが「良い文学」か「悪い文学」に分かれるのだと思うし、それこそ文学作品の素晴らしいところかと思う。
批判される方もいらっしゃるが、批判の全くない作品など所詮、個人の心の中だけに眠る妄想や、戯言に過ぎないのだ。
新海誠監督は、あえて批判上等でそれでも、より多くの方にとってプラスになると信じて本作品を手がけられたのだと思う。
私は、すずめの生き方に感動した!
恐怖は希望によってのみ塗り替えられるのだ。
どんな闇にも希望はある。
このメッセージ、確かに受け取りもした!
そして、この感動、皆様にお返し申す!!
かしこみかしこみ…
今度は地震か…。少々心配したものの、天災がもたらす非日常を、日常に変えていく人の強さを描いた、良い物語だった。
新海監督の一連の作品に共通した、八百万の神様への信仰に根差した物語に人々が共感するのは、日本人としての連帯感があって嬉しいものがある。原始的、アミニズムでありながら、未だ受け継がれる日本の伝統的感覚が、エンタメとして受け継がれていくわけだ。
地震、火山、台風、津波などなど、災害のオンパレードである日本列島と、こうした自然を畏れながらも、それを受け入れて日常に取り込んでいく人間たちの逞しさが、物語の底流にあるところが、観ていて安心感がある所以ではなかろうか。
鍵を閉めるときの呪文として、「かしこみかしこみ…」と唱えられる。「畏れながらも」といった意味だが、八百万の神に表象された自然に対して、感謝と畏敬の念を持ちながら「勝てないことは分かってるが…」それでもなんとかお願いしたい、という人間の情念か詰まった、素晴らしい言葉だと思う。
自然災害で、多くの犠牲を払いながらも築いて来た日本の社会で、作品中随所で描かれる平穏な日常。その象徴としての「挨拶」が、クローズアップされ、随所で差し込まれていて、これがとても印象深い。「おはよう」「おやすみ」「こんにちは」などなど。
その中でも、今回のキーフレーズは「いってきます」「おかえり」だろう。冒頭、すずめが家を出る時の何気ない「いってきます」が、その後の怒涛の展開に対比されていた。ちよっとしたシーンだったのだけど、日常の終わりの始まりとして、印象的だ。
物語にあまり触れないレビューで申し訳ないですが、日常に感謝して生活することを、改めて気付かされる良い作品でした。
新海誠監督の初期作品を彷彿とさせ、前2作を内包した完成に近い作品
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