すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
全1260件中、821~840件目を表示
進化する新海誠
東日本大地震を扱う重いテーマでしたが、適度に挟まる、椅子になってしまった草太など、コミカルな描写と圧倒的なファンタジー描写ですんなりと観れる前向きな作品だった。
何度もクライマックスのような圧倒される展開が訪れ、その度に心が震えた。
表向きは日本全国を駆け巡るロードムービー、裏のテーマは忘れられた土地にあった生活、感情などに想いを馳せ、悼む所にあると感じた。
廃墟とされた土地の最後はきっと悲しいものも多いが、そこでは確かに様々なドラマを多くの人々が紡いでいたはず 美しく、活気あった景色が無かった事にはならない そんな当たり前の事をこの作品に触れるまで私は忘れていた気がする。
新海誠は君の名は。から進化し続けている。
ラストシーンも予想通り納得の結びだった。
こんな世の中で生きていく元気をもらった気がする。
新海誠監督が描いてくれてよかった
すずめの自分探しの旅
時間を短く感じたので良い映画だったのは間違いない。
公開後すぐではなく、数日ほど空けてから見に行ってきました。
楽しみにしてたというわけでは無かったのであまり期待はしませんでしたが、チラホラと「震災関連?」みたいなキーワードがあり、後で話題にもなるだろうし見とかないといけないかなと言う感覚で見に行ってきました。
結論から言えばかなり高評価です。頭では粗探しするんだけど感覚では高評価なんですよね。不思議な感覚です。
【高評価な点】
上映時間を短く感じた、あっという間だった、ダレを感じることが無かった、という自分の中での事実もあり、この部分だけで相当な高評価になります。歳を取ったのが原因かどうかわからないが2時間ほどを集中して見るってことがだんだん出来なくなってくる。テンポが悪かったり、面白く無かったりすると途端に集中力が切れて時間が気になったり、有り体に言えば「しんどくなる」ってことですね。この「すずめの戸締り」という作品ではそれが一切無かった。これはもう作品に屈服させられたと言っていいと思う。その点では「良かった」点ではある。
映画の論評をするなら客観的に他の人でも感じることが出来るであろう「良かった点」などを論じることが適切だとは思うけど、こればっかりは他の人がそうなるかはわからない。自分は非常に集中して見れたという点が「理解してもらうことができないが自分には相当良かった点」である。
【なんかこう腑に落ちない点】
作品の脚本がどうとか演出がどうという話ではなく、上記の「良かった点」が「面白かった点」でない所に集約されているのかなと。自分はエンタメ重視の「楽しんでナンボ」という派閥ですのでそこに重きを置いて評価する傾向なのですが、「たのしかったぞーーー!」って素直に言えない自分がおります。やっぱテーマが心をエグってくるのでね。。。楽しい!と言う感覚ではないのに見逃せない・画面に釘付けられたというのはあまり無い感覚でちょっと戸惑っております。
【その他】
このテーマ、「この素材出されたら絶対泣くやん」って奴なので、心は動かされるよね、エモーショナルだよねって薄っぺらい感想になる。にしても安易にこのテーマを扱うと批判も出ちゃうと思うんだけど非常に上手く消化・表現されていて、ちゃんと素材の味を生かして完璧に調理してくれているなという印象。御多分に漏れず自分もボロ泣きしてましたけど、「そんなんズルいやん」という感想と共に2時間の映像作品としてほぼ完璧な出来栄えだったなと言う感じです。
映画鑑賞が平日の遅い時間だったので同時に数組しかいませんでしたが、終了後照明がついて明るくなってからも10秒ほどは皆席を動きませんでしたね。自分も動けませんでした。みんな「ふぅー」と一息ついてから動き始めるといった感じでした。東日本から10年、阪神淡路から四半世紀、その他の地震や火山噴火洪水被害など自然災害の多い日本ですが日本に住んでいる以上、心のどこかに忘れない悲しみみたいなものが残っているんだなぁと気づかされた作品でした。
【作品内ポイント】
作品の中では「チャラ男芹澤」が良いヤツでしたね。
主人公友人・脇役ポジで人気出る奴なんですがドはまりしてましたね。これも安易なんだけど自分もお気に入りのキャラになりました。
【最後に】
「面白いから見てほしい」というより「感想が聞きたいから見に行ってほしい」という作品です。映画代金の価値が有るかは保証はできませんが、自分は2時間バッチリ映画の世界にハマれたのでそれだけは間違いないです。スクリーン数も多いのでシネコンならフラッといつ寄っても1時間以内に上映開始がある感じなので沢山の人に見に行ってほしいですね。
分からないことが多すぎた映画
すずめの戸締まり2回目行ってきました。もう2、3回観たいのですが財布の中身が行ってらっしゃいしすぎてある意味涙が出る映画です。
さて正直1回目観た感想としては「鈴芽面食いやん!!これイケメンじゃなかったらストーリー進まへんやん?!」って思いました。正直今でもそう思う要素はあります。ただ2回目見に行った時に気づいたのですが鈴芽が「あのーあなたとどこか会った気がー」というセリフがあります。これは4歳の頃に常世で宗像宗太を見ていたってことを強く示唆しており、それを不思議に思っていたから鈴芽がストーカーみたいに追いかけて行ったということなんですね。また鈴芽が被災者だからこそ、閉じまりの旅について行き、同じ想いをさせまいと東京での地震を防ぎたい一心で要石宗太さんを刺すシーンはジーンっとしました。
それと問題児のダイジン。鈴芽が「アイツ何がしたいのよー」って言っていますが本当それな。ただ2回目を観てからダイジンの立場が180度反転しました。
まずは要石にされた宗像宗太さんの気持ちをお考え下さい。彼は呪いで要石にされました。そして最後の方は生きていたいと願っていました。さて、ダイジンはどうやって要石にされたのでしょうか?もし好きで要石になったのでは無いとすれば、それこそ「宗像宗太のように誰かを愛し生きたいと願っていたのに閉じ師に要石にされた。またダイジンを要石にしたであろう閉じ師を呪おうする」という辻褄が合うと思いました。だから鈴芽の「うちの子になる?」という声かけに愛されていると実感(勘違い)したダイジン、また「私が要石になるよ!」と言った時のダイジンのハッとする表情。好きで要石された訳では無いとしたら本当にダイジンの孤独さに涙が出ます。ダイジン…要石として守ってくれてありがとう。ダイジンが主人公だよ。
そしてサダイジンのデカい黒猫。逆に好きで要石になったような雰囲気でしたね。鈴芽のおばさんのたまきさんに憑いていました。喧嘩するシーンですが鈴芽を九州に無理やり連れて帰られると、要石として刺すことが出来る人が居なくなるので、鈴芽とたまきさんを引き離そうとして喧嘩別れをさせようとしたんだと思います。
すずめの戸締まりのキャラの行動に疑問が残るシーンは多いものの、紐解けば意味のある行動です。ただ自分的にキャラクターの背景の紐解き方が難しいので星4つとしています。
#ダイジンと一緒
ネタバレ含んでるので嫌な人は見ないで下さい
最初の方は、展開などを期待して楽しんでいたのですが、最後の方に東日本大地震の事が出てきた時、気持ち悪くなり見てられませんでしたし、終わった後も気分が悪かったです。東日本大地震の事を思い出したくない人は見ない方が良いです。僕は知らずに見たのですが、東日本大地震の所が出てきて気分が悪くなってしまいました。
自分と向き合う一歩になった
新海誠3年ぶりの新作。
IMAX抽選にて鑑賞
映像美、設定、ストーリーどれをとっても新海誠の最高傑作だと言える凄まじい作品だった。
新海誠と言えばの忠実すぎる街並み、爽やかで鮮やかな映像は今回も炸裂していて観ていてうっとりするほど綺麗だった。扉の奥の世界は観た人全てが忘れることが出来ないと思う。
そして今作では日本と切っても切ることができない災害である地震を視覚的に怪物で表すというありそうでなかった表現をし、観る人に物語のテーマを伝え、地震自体を神話と絡めることで自然の絶対性を表現していて純粋に感心した。
ただ地震が大暴れするだけでなく、その地震を鎮める閉じ師を存在させることで一気にエンタメ性を高めていてワクワクした。
この設定だけでも十分面白いのに今作はストーリーも最高すぎた。主人公すずめが日本各地で起こる地震、草太達との交流で日本を揺るがすほどの決断を迫られる緊張感や自分の過去、自分自身と向き合うことで観る人の多くを救い、勇気づけるテーマも含んでいてラストタイトルが出るまでで涙が止まらなかった。
東日本大震災を避けることなく、真正面からぶつかった勇気も凄いし、経験した全ての人が向き合う一歩となる作品だったと思う。
もう一度観に行きたい。
地震速報が……
終始集中しすぎて見るのに疲れたかも……
もっと序盤は日常風景があると思ってたが最初からドンドンと話しの展開が早すぎる
閉じ師?みたいな伝承されてるような話、好きでしたし所々も刺さる台詞があって印象に残りました
環さん(左大臣登場のところ)との本音をぶつけ合うシーンはホラーみたいで怖かった
推しの神木くん(芹澤さん)の出演も嬉しかったなぁ😁
タイトルバックのところは鳥肌👍
あと個人的にはラストは草太の姿は見せずにすずめの表情のみでしめて欲しかったなぁ
ただ全体的に物語を見てるだけ感はあったかなぁと少し思いました(悪くはないんだけど物足りなさもあった)
後世まで残る素晴らしい作品
宮城県であの日を経験した者として、1回目の鑑賞時は緊張で物語を追うのがやっとでしたが、小説を読み新たに2回目鑑賞したときにとても満足感が得られました。
風化させてはいけない気持ち、若い人に伝える手段として新海誠監督がアニメーションといった手段で熱意を込めて311を織り交ぜ映像化されたことに感動しました。
「観ない方がいい人もいる」という言葉は優しさに聞こえるかもしれないけれど、災害国に住まう日本人なら感じ取ってほしいことがこの映画に沢山詰められていました。
すずめが思っていた「いつ死んでもいい」と言う気持ちは「運で生き死にが変わる」、どうにもならないといった嘆きです。
だから諦めないで怒ったり泣いたりそれでも前に進んでいった彼女が誇らしく思えます。きごちなかった叔母との関係性の変化も好きなシーンとなりました。
そして映像美や音楽の新規多様性に素敵な主題歌で彩りも添えられおり大好きな作品となりました。
明日のために🚪🗝
娯楽として楽しむが吉
LOCK
画像の緻密さ、写真のような背景は健在、新海節全開といったところである。特に"虹色な夜空"なんて一体どこでどの時間に観れるのかと信じられない程の自然の芸術を多用している点も然り。
只、所謂"死者の漂う場所"という架空での空だから当然と言えば当然なのだろう。
主人公の女子高生のロードムービーであり、里帰りでのクライマックスになるのだが、オープニングの伏線回収は、そこまでは注目できなかった。勿論感動的カタルシスはあるのだが・・・
それよりも、訪れる土地でのそれぞれのホストキャラ(旅館の娘、スナックのママ、閉じ師?の祖父)等が単に親切心だけではなく、キチンと労働という対価を主人公に払わせ、同時に素直にそれに預かる主人公の繋がりに、今迄の監督作品の進化を感じ取れた。
必要以上のカットの多さである、鍵を掛ける映像も、まるでサブリミナル効果のように、"鍵を掛ける、解く"という日常性を印象づけることで、ファンタジーのシーンを高く浮き上がらせる効果も感じられた。 約束されたヒットメーカー作品ということで、今後の解釈は多数のメディアによって明かされていくだろうから、その読み解きに注視したい。初見の感想とすれば、総じてサンプリング的な印象だったなぁと・・・
めちゃくちゃ良かったけど、東日本大震災を思い出す方は見ない方がいいかなと思う
まずは初めに僕は新海誠監督の作品が好きで今回も映画館で観させて頂きました。
感想としては、まず、めちゃくちゃ良かったです。
新海誠監督の次回作も絶対に映画館で観ます。
ただし、ファンタジーではありますが、今までよりも明らかにメッセージ性も強かったと思います。
予備知識として、東日本大震災に触れるとということをもう少し宣伝してもよいかと思います。
恐らくですが、まだまだ東日本大震災で起こった事に対して強い拒否反応がある方も多いと思います。
もちろん東日本大震災についてを映画化する事が悪いんじゃなくて、テーマのひとつとして扱ってる事を予告の時点で入れてもいいのかなと。
批判をしたい訳ではないです。
映画としては素晴らしいし、原さんはじめ深津絵里さんなども声優としてとても良かったです。
前作の天気の子もメッセージ性があるものの、君の名はのあとで、エンタメ色もやや強かったように思います。
ここにきて、メッセージ性を強くする事に新海誠監督の次回作はどうなるんだろうと楽しみでなりません。
とても素晴らしい作品でした。
個人的には新幹線乗ってるシーンが好きです。
天気の子以上君の名は以下。
日本の危機という大きな問題がある中、各地の人々と交流して旅するロードムービー。
背景も緻密で、温かみのある良い作品。
それでいて、あの災害から経過した年月を描き、家族の問題も取り上げてバランスが取れている。
反面、恋愛要素の部分で、ヒロインの感情が急激に傾くなど少し突発的な印象を見受けられる。
それでも、明日へ未来へと歩んでいく綺麗なストーリーであった。
今年一番の最高傑作!
「君の名は」「天気の子」に続いての劇場での
鑑賞。テーマが「地震」なので、かなりハードな
描写もありますが、普段の何気ない生活がこんなにも幸せなのかを考えさせられました。
ダイジン、いいヤツで良かった。
希望を持っていいと伝えてくれる素晴らしい作品
上映中ずっと心が震えます。
一言言うなら一度は見てほしい作品です。「君の名は」、「天気の子」を見直してから今回見ましたが、前作を超えてくる作品ではないかと思います。
新海監督の作品は日常の場面を映しているだけでも、なぜか涙が出てきます。絵がとてもリアルだからこそですかね。今回はタイトルの通り、鍵を閉めるという日常にあるシーンに焦点を当てているため、何気ない家の鍵を閉めるところや自転車の鍵を閉めるところが深く感じました。
猫を追いかけて全国を旅して、すずめの過去にも迫っていきます。旅の途中で出てくる地域や人たちが本当に素敵でほっこりします。
エンドロールでは、旅で出会った人たちと再会するシーンが出てきますが、自分自身が旅行に行ったような不思議な気持ちになりました。
新海監督の作品は歌にもこだわりがあり、RADWIMPSさんの歌は相変わらず最高です。今回は、十明さんの「すずめ」という歌もすごく素敵ですね。最後にもう一回聞きたい!と思ったところで流れたので、とても幸せな気持ちで映画を見終わりました。
今年の映画一番では?
全1260件中、821~840件目を表示