すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
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一番好きだった
君の名は。
天気の子
と、美麗すぎる映像に高評価をつけてきたけれど、共通してシナリオが惜しいなあ、という感想でした。
少女の描き方に対するうっすら感じる独特の気持ち悪さ(すみません……)がきつかったというのもあります。
そんなわけで今回もちょっと構えていたのですが、なるほどなるほどとてもストレートで見やすく、よかった。問題解決の方法のもやもや感はそれはそれで議論の余地があるのでよし。
後半のこのくだり必要かな?
緊迫していたいのにこの局面でこのゆるいBGMの連打は必要?前半でやっとくべきトーンでは?
未成年ってわかってて働かせてたらやばくない?
などひっかかるところはありましたが、3作品の中ではいちばんノイズなくみられました。
震災表現についてはかなり緊張していた。
注意喚起があったので準備していけました。
他の方のレビューで、それに触れ、ネガティブな感想を持ったという旨のコメントがあり、フィクションなのだからとそのコメントを否定するものがあった。
それは違う、と思う。
抱いた感情、感想を否定することは誰にもできない。
世に作品を放つ、しかも実際にあった出来事をとりあげて放つということはそういうレスポンスもあるということでもある。
安易に口を塞ごうとすることは、よくないと思う。
もちろん、そんなことを言わない方がいい、と思うことも自由。
誹謗中傷でない限り自由に意見を述べることができるのが映画のいいところだと思うからです。
好奇心と想像力と冒険心の壮大な物語
好奇心と想像力と冒険心の壮大な物語、アニメという事を忘れて惹き込まれた。岩戸鈴芽(すずめ・17歳の女子高校生:原菜乃華)は宗像草太(閉じ師:松村北斗)と出逢い、扉(災いが噴き出す)を閉じる事にのめり込む。ダイジン(すずめの前に突如現れた、謎の白い猫。人の言葉を話すことができ、扉が開く場所に度々出没してはすずめたちを翻弄する。)の後を追い、 “すずめの椅子”に姿を変えられた宗像草太と共に「宮崎~愛媛~神戸~東京~東北」と「扉を閉じる」旅。意味深なエンディング❣
死にたくない。生きたい。
「死にたくない。生きたい。」というすずめのセリフが、死者から今を生きる私達へのメッセージの様に聞こえました。
普段私達が当たり前に見ている日本の風景、家族や友人、同僚、食べること、学ぶこと、走ること、誰かを好きになること。これらは私達が生きているからできることであり、生きているから感じられることです。この当たり前が当たり前じゃなくなる時は、その日が来るまでは気が付きませんよね。だから、「今」を生きるのです。
本作は、震災により自分の意思に反して亡くなった方々の魂が込められた作品だと思いましたが、自分の意思に反して亡くなった方々は世界中に沢山います。昨今では、ウクライナとロシアの戦争ではないでしょうか。震災だけではなく、もっと広い意味であらゆる死者の魂に耳を傾け思いを馳せることができる作品でした。
(^^)v量子の揺らぎの中の話ですかね。
クリストファーノーラン監督の『インターステラー』に通じる映画なのかなぁ。量子学的な話に日本の伝統的なオカルトを重ねたのか?重ねたというよりもそれが正解というかなんというか、、、、。猫が出てきたのもなんとなく想像がつきますし災いに封印する時その土地に住んでいた人たちの記憶を感じる必要があるのも量子力学的なものを感じます。トコヨってところがゼロポイントフィールドってことか?すごく練られていると感じました。
なんとなく元気になる映画です。多分行き着く先は一つでそれは決まっているから、そしてそれは必ずうまくいく世界だから。
面白かった!
君の名はと同じく、大げさな舞台と個人的エピソードがつながった、典...
君の名はと同じく、大げさな舞台と個人的エピソードがつながった、典型的セカイ系。という意味で、チッチの印象はやはり拭えない。でも、映像は美しく、今回は、母の喪を抱え、死の世界に足を踏み入れた女の子の話で、君の名はより、リアリティがあった。
久し振りにアニメーションで泣きました。
公開されてから、日が経ちましたが、4月に初鑑賞。ストーリー構成がとても良かったです。始まりはすずめの幼少期…中盤まではコミカルな所に上手く笑いがあり、やがてシリアス、最後は…幼少期のすずめと17歳のすずめのシーンに自然と涙が出てしまいました。
この瞬間何が起こるか分からない世界の中での願い
実際に地震災害などで辛く悲しい思いをした方々には非常に重い作品だと思います。その可能性は誰にだって有る、でもだからこそ、この作品の意義があるとそう思いました。明日何があるか分からないからこそ、大切な人たちと共に一日一年を生き永らえるように願う。いってきますがあって、ただいまが無いのはやはり悲しいですから。すずめや小すずめが迷い込んだ世界の中から、明日への希望を知る。家族や仲間たちがいて一人じゃない。その事を草太、ダイジン、サダイジン、環さん、そして旅の途中で出会った人たちが教えてくれました。すずめの原菜乃華ちゃんぴったりでした。環さんの深津絵里さんも印象に残りました。見る人それぞれで思いは違うと思いますが、映像・音楽・声優陣など含め僕は素晴らしい作品だと思いました。
BEST ONE
ここ迄の新海作品の中では、一番しっくりくる作品だった。
舞台も災害が有った所を辿ってるし、テーマや人物描写も良かった。
記憶の場面での登場人物や、そこまでの展開もすんなり入ってきた。
PS
BGMについて。
自分みたいなOnTimeで曲を聴いてた者からすると、当時の振り返りが有ってその分状況説明にもなるのだが… 知らない世代が何処まで感覚共有できるのか?
それがなくても良いストーリーテリングではある…
感想
世界観の前提が説明されないので、なぜ?なんで?と疑問に感じながら観る時間が長かったです。以下消化不良だった点を記載します。
●地震の原因である、扉から出てくるミミズ
…何に由来するものか不明。
…過去その土地に暮らした人々の残留思念のようなものだとしたら、人の思いが地震を起こすというのは荒唐無稽かつ地震の被害者を冒涜するような設定。
…人々に見捨てられ廃墟と化した土地や自然の怨念だとしたら、東京のど真ん中で出てきた理由が不明。
…ミミズが見える人と見えない人がいるのはなぜか不明。
●ミミズが出てくる扉の向こうの世界
…向こうの世界の設定が語られないので、現世との違い、なぜ行き来することができるのかが分からない。幼いすずめが扉を通過して自分の世界(十数年前の世界)に帰るシーンがあることから、パラレルワールドのなかでも時間を超越していることは分かるが、映画を通じてすずめが出入りできる理由が分からない。
…常世と呼ばれ俗にいうあの世を指すようで、死者の世界と言われる場所であるが、そこからミミズが出てくる背景が不明。そもそもミミズの設定が曖昧なので、繋がらない。
…扉の向こうが大草原だったり、震災後の焼け野原だったりと、見え方が変わるのはなぜか不明。
…すずめが抜いた要石は現世の廃墟にあったが、後半要石と化した草太や猫二匹が要石として打ち込まれたのは常世であり、要石の置き場に揺らぎがある。要石となった草太に会うには常世に行くしかないという後半の展開の要となる設定には矛盾がある。
●閉じ師、要石
…ど素人のすずめでもできちゃった。
…要石が無いと閉じられない扉と、無くてもお頼みして閉じられる扉の違いは何なのか不明。要石の役割がはっきりしない。要石が無いと閉じられない強力な扉と、押せば閉じる普通の扉があるようだが、その強弱がなぜ生まれるのか不明。
…要石と閉じ師の関係。定期的に要石は変わるのか。過去起きたという大地震の時は要石はどうだったのか、その時閉じ師は何をしていたのか。過去大地震が起きてしまった原因、経緯がはっきりしない。要石や閉じ師ができること、あるいはできないことが何なのかよく分からない。
●登場人物の感情、現実世界への配慮の無さ
…子猫を可愛いがり、うちの子になる?とまで言いながら、イケメンを要石にした途端に激怒して捨てた。人間らしい人物と言えばそれまでだが、、、
…地震で人がたくさん死ぬよ?という台詞があるが、震災で家族や友人を失った人々への配慮に欠けてて呆れてしまった。首都圏に住んでまだ震災を経験していない監督だからこそ描ける、震災なんぞ他人事の世界。
音楽は主人公の男女目線の世界観にはマッチしてて良かったです。
プラス評価はそれくらいで、正直に言うと、二千円弱の費用がもったいなく感じた作品でした。何回見ても多分感想は変わりそうにないです。
新海誠が3.11の決着をつけた世界に通用する傑作エンタテイメント
新海誠 監督による2022年製作(121分)の日本映画。配給:東宝。
素晴らしい、エンタテイメント・映画になっていて感心,そして感動させられた。
まず、主人公を女子高生に置いた、次を予想出来ないストーリー展開に魅せられた。自分が知らない何かがベースにあるかもしれないが、地上にある幾つかの扉から地下に蠢くミミズが出てきて災害をもたらし、その扉を閉める家業が有るという設定はとても斬新に感じた。
更にそこに、3.11の災害を絡めて、主人公鈴芽(すずめ)の亡くなった母への記憶、育ててくれた伯母への想いを重ね、更に女子校生ながら決意を秘めた恋心も加えた物語は、お見事と思わされた。
扉を境に世界ががらりと変わる映像は、設定自体は種々あった気もするが、新海監督の描く映像の際立つ美しさで彼独自の世界になっていた。主人公が勇気ある乙女で、巨大なミミズ等自然の猛威と立ち向かっていく映像は、宮崎駿のそれをも思い起こさせ、新海誠の映像のレパートリーの幅の広さを感じさせた。
鈴芽が恋する閉じ師の大学生草太が4脚の1つが欠けた椅子にされてしまい、それが一生懸命に走る姿がとてもコミカルな動きの有る映像になっていて、そのアイデアに感服させられた。そしてその椅子は実は、亡くなった母親の形見というのも、良く練られたストーリーだ。
あと、鈴芽を引き取って育ててくれたおば岩戸環(たまき、声は深津絵里)がキャラクターのデザインと声優の演技を併せて、とても素敵だった。また、閉じ師の友人という芹澤朋也(ともや、声は神木隆之介)の一見ホスト風ながら良い先生になりそうなキャラもなかなかユニークで魅力的で、印象に残った。大学生の車内での「ルージュの伝言」、「SWEET MEMORIES」、「夢の中へ」、「けんかをやめて」は不思議な選曲だっだが、親達の影響という解釈(実は監督の好み)? 何かが生まれた様にも見えた2人を主人公としたロードムービーを、スピンオフ作品として作って欲しいなんて思った。
そして、人間の言葉を話す白い猫ダイジン(声は山根あん)の度々の登場も、謎の存在だけに、楽しませてくれた。目撃情報がネット通じて拡散されるさまが結構リアルで、彼が実は子供の閉じ師であったとの設定にも、感心させられた。
RADWIMPS と陣内一真によるとされる音楽も、今回は出しゃばらず抑えた感じで良かった。野田洋次郎さんの声に少々飽きたこともあるが、主題歌を歌った十明(とあか)の飾らない無垢的な声が良くこの映画の雰囲気にマッチしていた。
毎回ながら、ありふれた場所を絶景にし名所化する新海マジックに感心させられる。映画の後、あらためて舞台の一つである御茶ノ水の聖橋に行ってみたが、確かにお堀の水上、中央線の下を丸の内線地下鉄が横切る景色は絵になるし、聖地巡礼?なのか海外から来た様に思われる人たちが数名写真を撮っていた。
何より、物語全体が鈴芽の旅とヒト(草太、スナック・ママ、旅館で働く同年代の女の子、等)との出会いを通じての成長物語になっていた。そして、鈴芽が扉をくぐり、その先で3.11災害後母を求めて彷徨う少女の頃の自分に出会うというのが、少女鈴芽の真っ黒に塗りたくった頁の有る日記帳とともに感動的。それは、冒頭の夢の謎解きともなっていて、同時に新海誠がずっと拘って描いてきたあの大災害に関する一つの決着つけと感じた。
監督新海誠、原作新海誠、脚本新海誠、製作川口典孝、企画川村元気、プロデュース川村元気、エグゼクティブプロデューサー古澤佳寛、制作統括徳永智広、プロデューサー岡村和佳菜、 伊藤絹恵、音楽プロデューサー成川沙世子、キャラクターデザイン田中将賀、作画監督
土屋堅一、美術監督丹治匠、音響監督山田陽、音響効果伊藤瑞樹、音楽RADWIMPS 、陣内一真、主題歌十明、制作プロデュースSTORY inc.。制作コミックス・ウェーブ・フィルム。
出演
原菜乃華岩戸鈴芽、松村北斗宗像草太、深津絵里岩戸環、染谷将太岡部稔、伊藤沙莉二ノ宮ルミ、花瀬琴音海部千果、花澤香菜岩戸椿芽、神木隆之介芹澤朋也、松本白鸚(2代目)宗像羊朗。
面白いです。
ダイジン、なんだ…いいやつなんじゃん。
閉じ師カッコいい。
誰にも何にも知られず密かに街を、命を救うヒーロー。かっこいい。
良い映画でした。眠くならなかった。
椅子の脚が一本ないのがキーポイントかと思ったけどそんな事はなかったようで…
新海誠監督がロリコンとか言われてる訳が分かりません。
くちかみざけが槍玉に挙げられているけどくちかみざけは未来と過去の三葉と瀧くんを繋ぐ大切な役割だったと思うけどもしかして私が勘違いしてるのかな。
おじさん、おばさんが主人公とか誰がみたいんですかね。私は可愛い女の子が主人公の映画が見たいです。
新海誠監督には、また新しい映画を作ってもらいたいです。
絶対見に行きます。
アニメーションが綺麗
わかりやすくて流れがちゃんとしてる映画。久しぶりにアニメ作品を観たけれど、アニメーションが綺麗だなーと感じた。人に誘われて映画を観に行くと、自分の趣味と合わずかなり退屈な事もあるが、退屈では無かった。
ダイジンの存在がものすごくモヤる
終盤ダイジンが後ろ戸に導いたのは開きそうになってる所にすずめを導いていたんだ〜良い奴だった〜みたいなテイストになったが、そもそもダイジンが逃げ出したから各地の後ろ戸が開いたのでは? ダイジンの一人称がダイジンだったりサダイジンが出てきたりしたが、ダイジンの名前はSNSユーザが勝手に付けたものじゃなかったか? 「人の手で戻して」と感動的な流れになったが最初から逃げなければここまで大事にならなかったのでは? そもそもダイジンがすずめを各地の後ろ戸に導いた理由は?すずめの震災の過去に向き合わせるためだとしてもその理由は?最初のエサやりだけで急に「過去に向き合わせてあげよう」という発想になったの?震災の危機という宿命を背負わせてまで?じゃあ「遊ぼう」の言い回しはなんだったの?
どうしてもその辺がずっっっとモヤモヤして素直に感動できなかった。ダイジンの行動論理がまるでわからない。読解力がなかったらすまない。
ダイジンが素直に悪役で「もうお役目ヤダー!」からすずめの在り方に心打たれて改心したとかの方が個人的には楽しめた
もっと早く見とけばよかった
おじさんが見に行くのもあれかなって躊躇があって、興味はあったけど、保留にしてたこの映画。
異例のロングランで、いつまでもやってるので(笑)時間できたので見に行く事に。
結果、見に行ってよかった!
これまでの新海誠作品の中で一番好きかも。
冒頭の死後の世界?の美しさにまず掴まれます。この最初のシーンが、最後クライマックスのシーンにつながるなんて‥そういう事だったのかと見てる側も納得。この映画はまず脚本が素晴らしいです。
そして主人公の女の子の背景が、物語が進むにつれ、徐々に明らかになっていくのですが、実は東北大震災でお母さんを亡くしてるという設定。
お母さんが生きてると信じて探し回るシーンに涙が‥
震災自体、自分も東京でですがあのもの凄かった揺れを体験してるので、当時を思い出すというか、フラッシュバックするんですよね‥
まだ見てない人は是非。
過去見たアニメ映画の中で自分的にはトップ3に入るくらい良かったです。
最後、エンドロールで主人公の叔母役が深津絵里と出てて、ビックリ。
新海誠作品で一番好き
公開後かなり時間が経ってしまいましたが、2回観ました。まず題材が地震であり胸が苦しくなります。なんとも言えない悔しさや虚しさ、悲しさが胸をギュッと掴んできます。ただ悲しいだけではなく、平凡な何気ない日常は素敵なんだ、新しい景色はこんなにキラキラしているんだとワクワクしながら映像美に見惚れます。
人間模様も細かく描かれており、何かをしよう、していこうと思えるような、前向きになれる素敵な映画でした。
猫が走る すずめが走る 椅子が走る
何気ない都会の風景。そして廃墟さえも美しい。そんな中を軽やかに走り抜ける少女はなんとも爽快だった。とある目的でロードムービーのごとく列島縦断して戸締まりをするすずめだったが、終盤は想い人のために目覚めたのごとく超人的なアクションで戸締まりを成し遂げる。ラストもすれ違いで終わることもなかった。草太よ、君は幸せ者だ。
それにしても出会った人たちがいい人ばかりで良かったです。
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