劇場公開日 2022年11月11日

「100点」すずめの戸締まり まぁと@名作探検家さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0100点

2024年4月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

萌える

映画評価:100点

新海誠作品で間違いなくベスト1
そして、この作品を世に放ってくれて感謝します。

正直舐めていました。
冒頭の雰囲気や設定、展開を見て魔女の宅急便のオマージュくらいにしか思っていなかったです。

要石を再び封印するまでのスズメの成長秘話くらいにしか思ってなくて、まさかファンタジーじゃなくリアリティーショーだったとは…

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3・11を題材にしたお話しは多くあります。
そのどれも、中途半端に記憶を逆撫でする程度の腹立つ作品ばかりでした。

わざわざ現実に起きた悲しい出来事を思い出させ、辛かったね分かるよ~みたいな顔をして近づいてきて、そのくせ大した中身(内容)もなく、こちらの心を適当に傷つけるだけの………そういう作品ばかりでした。

でも、この作品は違いますっ!
私は違うと感じました。

【震災】という人ではどうにも出来ない存在を神と称し、その出来事によって埋もれてしまった人々の思いを【浄化】させていく

クライマックスに常世で垣間見た風景は、
そこに人が住んでいて、そこに様々な未来や思いがあって、そのかけがえのない一瞬を閉じ込めていました。

その当たり前だった日常が
たった数時間で壊される
当日の記憶と共に、そこに生きていた人たちの思いが私の心に入り込み涙が出ました。

スズメが忘れよう、諦めようとしていた
置いてきた(封印した)悲しい記憶。
そのせいで漠然と生きてきてしまった…

「死ぬのは怖くない」

そう自分の心に蓋(黒塗り)をして、
まるで死に場所を探しているかの様に儚い。

でも、鎮魂の儀式(戸締まり)を通して
今度はちゃんと理解し、お別れし、自らの意思で戸締まりをし、

「いってきます」
と進み出す。

そこに置いてある思いを胸に、
あった出来事を無理に忘れず、しっかりと振り返りながら明日の歩いていこうとしている。

そんなスズメの姿を見て、
私も1日1日を、もっと意識して生きたいと思えました。

《無念》という言葉で済ますのは簡単ですが、
人の心はそんなに単純ではないです。

複雑に絡み合う感情と念と共に
一歩ずつ地に足つけて
自分らしく生きていきましょ!

この作品を作ってくれて、本当にありがとうございました。

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という訳で内容は割愛します。

実際に見て、それぞれが感じとって下さい。

参考にならないかもしれないですが、
私の場合はこんな感じでした(笑)

ps.芹澤推しです

【2024.4.10観賞】

まぁと@名作探検家