劇場公開日 2022年11月11日

「これまで観た新海監督作品で一番退屈」すずめの戸締まり つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5これまで観た新海監督作品で一番退屈

2023年11月5日
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鑑賞方法:DVD/BD

この作品について言えることはほとんどない。面白いという人の気持はまあ分からなくもないけれど、個人的には何が面白いのか全く分からなかった。

ドラマ性というのは登場キャラクターの変化や成長だ。事象の転がり、つまり展開のことではない。
新海監督の作品には、このドラマ性がないんだよね。
純粋なラブロマンスものであった「君の名は」は、恋する男女を描けばよかったのでなんとかなったのだろうが、もう少し踏み込んだ複雑さを含んだ心情になると描写不足がおきたり、上っ面だけを撫でた浅いものになる。
ネタバレしない程度に書くと、作中で経験する出来事とラストシークエンスの関連性が薄すぎて、なんとなく「いい感じ」になるように用意されただけのように思えてしまうのだ。

とはいってもあまり複雑な心情になると若年層がついていけなくなるだろうし、このバランスでいい気もする。
文句を書いているけれど、作品が失敗しているとはいえないということだ。
要は、全年齢向けのやや下よりな作品だったわけで、ダーゲット外にいそうな私が退屈に感じてしまうのも仕方ない。

「君の名は」が面白かったので惰性で観ているけれど新海監督の作品はもう観なくていいかな。
過去に観た新海作品の中で一番退屈だった本作をもって落第とさせていただきます。

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つとみ