「現在国内トップのヒットメーカーだけに予算は潤沢で映像は無駄に派手だが、少々リアリティーに欠けるファンタジーな作品。」すずめの戸締まり レントさんの映画レビュー(感想・評価)
現在国内トップのヒットメーカーだけに予算は潤沢で映像は無駄に派手だが、少々リアリティーに欠けるファンタジーな作品。
あくまでもファンタジーとしてなら楽しめるけど、本作は実際の災害をモチーフにしていて少々割り切れない面もある。
作品導入部からして少々強引で、ちょっと作品世界に入り込みづらい。初っ端、鈴芽と草太との出会いのシーン。あれは鈴芽が草太を綺麗とみとれて、その後学校に行かず引き返して追っかけるのは不自然。せめて下校時に出会ってたならわかるけど。
鈴芽が幼い頃、常世で草太と出逢っているんなら、最近頻繫に夢で見る彼だと思い出して追っかけるという風にすれば説得力はあったかも。確かに以前出会ったかのような発言は後からしてるけど。
また椅子にされた草太と共に要石を追っかけ、フェリーに乗り込んでそのまま駆け落ちみたいになるのも少々強引。叔母との暮らしに閉塞感を抱いていて逃げ出したかったのか。
と、この辺りまではなかなか作品に入り込めなかったが、その後椅子となった草太とのロードムービー調の展開になり、やっと追いつけた感じ。とにかく椅子の姿になった草太が可笑しい。
そしてここから閉じ師の末裔草太と鈴芽の後戸を閉じる旅が始まるわけだけど、この閉じ師とはあくまでも創作上のもの。ただこの作品世界ではいつから彼らが活動してるのかは定かではない。
そもそも、常世から後戸を通って災害をもたらすというミミズが過去の被災地の亡霊みたいなものだとすれば、過去の被災地を回れば災害を事前に防げるということか。
今回、鈴芽が要石を抜いたことから各地の後戸が開いてミミズが出現してるというわけではなさそう。
しかし、この作品世界では重大な役割の閉じ師が一人で各地を回ってるというのもちょっと変。もっと多くの人間が手分けをして行えば災害を抑えられるはず。閉じ師が後戸を閉め損なったために災害が起きてるわけだから。
などなど、設定に疑問点が多いのとキャラクターの心情にもあまりついていけず、ちょっと感情移入しづらい作品。
叔母との駐車場でのいざこざのシーンはせっかく本作で唯一リアリティーがあったのに、その後は何もなかったように。
絵はきれいだけど、最近見た「鏡の孤城」や「スラダン」には及ばないかも。
こんばんは♪
共感していただきましてありがとうございました😊
初めの三行、大共感❣️
次の鈴芽が、気楽に学校をサボるのも、大変気になりました。
椅子に変えられなければ、鈴芽が同行する意味も無く、無理矢理ストーリーと思いました。
ミミズが各地で一斉に出現すれば、どうなったのかなぁ、と思っていたので、閉じ師なる人が一人はどうなのかと思いました。
現実に、災害大国と言われる事の無いよう、災害を未然に防いだり、人命だけでも亡くなることの無い日本であって欲しいですね。☘️
コメントそして共感ありがとうございます。
昨年の11月に封切られた映画が昨日やっとレンタルになりました。
私はまさかこんなファンタジーな展開とは思ってもいなかったので、
驚きました。
「日本昔話」のようでした。
「閉じ師」という発想。
過去を封印するのではなく「戸締まり」
この独特の発想と感性には、やはり新海誠監督の才能を感じました。
科学や人知で災害を防ぐ事はとても難しいのに、監督はきっと信じてるんでしょうね。
お伽噺・・・ですよね。
でもそこが人を惹きつけるのかもしれませんね。