サバカン SABAKANのレビュー・感想・評価
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スタンドバイミー
少年時代の一夏の大冒険に、大人になってから想いを馳せる。
名作映画「スタンドバイミー」と同じプロットで日本の夏を舞台に描いた青春映画は、王道でありながら愛しい日々を丁寧に綴った味わい深い作品でした。
風変わりなクラスメイトと仲良くなっていく主人公・久ちゃんの心の動きが、少年らしい揺れ動きと共に伝わります。序盤の完全なスタンドバイミー展開から続く後半で、周囲の大人達を含めた関わり合いから、竹ちゃんの想いが伝わるところ、またそこから主人公2人に起きる出来事にはとても胸が切なくなりました。
1時間半というコンパクトな尺の中に、愛しくて可笑しくてかけがえのない思い出のカケラたちが無駄なく散りばめられ、たくさん涙が溢れ、心が温かくなりました。
とっても素敵な映画でした!
サバカンのタイトル?
好き!
課題図書みたいなお話
うーむ。夏休みの宿題の読書感想文用、課題図書みたいなお話。
今の子供たちには。今なかなか味わえない冒険を、
昔、子供だった大人たちには、ノスタルジーと思い出を。
そして、こんな家族や友達との人間としての関係性があったんだよーって、作品。
「あの頃はよかったよなぁー」って話かな、一言で言うと。
まー、話の展開は力技が多めです。出会わせるための「それ」とか、終わらせるための「それ」とか、
僕が苦手な結果を導くためだけに存在するエピソードや設定が山盛りでして。
だから、なんだろな、二人の冒険が、チープに写り、関係性の深さにまで至ることができなかったんですよね。確かに思い出深い1日ではあったよ?でもね・・・もっとこう・・・あるんだよっ!
でもこの作品にはなかった、それが。
監督が憧れた少年時代を映像にしたんじゃ?
後回しにしてた自分をバカか!と叱りたい
少年たちのひと夏の経験を描いた物語って、なんであんなに魅力的なんだろう。ティーンエイジャーだと恋や仲間との友情や親との葛藤があって、大人になる手前にあがく感じがいい。でも、「スタンド・バイ・ミー」みたいな小学生の話も、子どもの成長物語として好きだ。
本作では、イルカが見れるという噂を信じ2人で自転車の日帰り旅行に出かけるという流れがいい。その噂もヤンキーが言ってたから信頼できるって感じるあたりも小学生以上らしくてニヤニヤしてしまう。ひと夏の冒険ってワクワクして、おじさんにはノスタルジックな気持ちで胸がいっぱいになる。なんで自分を誘ったのか?という問いに対する答えもありがちではあるが感動してしまった。そんな答えができるくらいに大人になりかけているんだよな。
タイトルのサバカンにまつわるエピソードは若干弱め(やはりイルカを探す旅が印象深い)だが、そんなことはあまり問題とは感じなかった。ちゃんと伏線も回収して、彼らのその後もある程度伝えてくれて、とても満足度の高い脚本だ。
小学生だと自分で未来を切り拓くのは難しく、運命と周りの大人たちが決めたことに従うしかなくなってしまう。そのもどかしさがうまく伝わる話だった。ある程度はいい話なんでしょ?と若干高めのハードルを軽く越えて行った映画だった。後回しにしてた自分を、バカか!と叱りたい。
冒険心を思い出させてくれました
懐かしい
酸っぱくても、甘くなる
ようやく...ようやく見ることが出来ました。
時間が合わず、公開からおよそ1ヶ月も経ってしまいました。福岡人ですが、長崎はすごく思い入れがある場所でして、この映画の公開を楽しみに待っていました。しかも、尾野真千子、草彅剛、竹原ピストルというキャスト。しかもしかも、全体評価はまさかの★4.0。なんだかすごく嬉しい。期待に胸を膨らませて鑑賞。
非常に心が温まる、素晴らしいノスタルジー映画でした。ある意味ロードムービーな本作は、コメディ多めでシリアスな部分もあり、人間ドラマとしてとても質の高い力作です。長崎なんて坂だらけやけん!と意地を張っていましたが、やっぱり長崎が好きだ。ちょっぴり長崎に行きたくなる地元愛溢れた作品でもありました。
子役も純粋で無邪気で、とてもいい演技をしていましたが、それを食ってかかったかのように最高の演技をしていたのが、尾野真千子×竹原ピストル夫婦。もう、笑えて笑えて仕方ありませんでしたよ笑笑 ほんと、あるある夫婦像を描いていて面白かったし、2人の掛け合いが漫才かと思うくらい軽快で楽しかった。2万円とビール券!はなんだか悲しくなったけど笑笑 尾野真千子の演技力に驚かされるばかりの2022年です。竹原ピストルも、もっと役者として映画に出演して欲しいなぁ。
起る出来事ひとつひとつに笑える部分、2人が成長する部分が描かれており、よく出来た映画だなぁとしみじみ。あるあるも詰め込まれており、タイムスリップしたかのようにのめり込めれる。いいシーンだらけで、グッとくるところも。ちゃんとタイトルについても描かれていますし、鑑賞後はサバカンが食べたくなります笑
ただ、ラストは如何なものかと。
なんかしっくり来ない終わり方だし、エンドロール後も蛇足にしか感じないし、だったら順番入れ替えるだとか、プラス要素足したりとかした方が良かった。剛ちゃんの声色はとても居心地が良いのだけど、長崎弁を一切話していないことにも違和感。急に詰めが甘くなった感じがして、ちょっとガッカリしちゃった。
だけど、監督が伝えたかったことがブレることなくしっかりと描かれていて、胸に染みるとてもいい作品でした。サバカンというタイトルじゃなくて、オレンジってタイトルでも良かったかもね。だったら、土屋太鳳になるか笑
昭和九州版スタンド・バイ・ミー
ひたすらノスタルジーに耽る作品
ノスタルジーという感情は、最も強烈に人の心を揺さぶります。
本作は、『スタンド・バイ・ミー(STAND BY ME)』(1986アメリカ)に『少年時代』(1990)が塗され、そこに『泥の河』(1981)の暗鬱さがやや加味された味わいがしました。
ただ『スタンド・バイ・ミー』のような通過儀礼の映画のようで、本作は大人になった主人公の、現在にも延々とつながる幼い時のひと夏の出来事を回顧するスタイルであり、その経験によって主人公の少年が一皮むけて大人に成長するということではありません。ひたすらノスタルジーに耽る作品です。
カメラの視点は、先に挙げた3作同様に、当然ながら主人公の少年目線であり、大人になった後の映像も含めて、徹底して一人称で語られるストーリー展開で、観客は自ずと少年に感情移入していきます。同時代風景に共感し主人公に自己を投影してしまう中高年男性なら尚更はまっていくでしょう。
性への興味・好奇心が強く目覚めつつも、『おもいでの夏(SUMMER OF '42)』(1971アメリカ)や『マレーナ(MALENA)』(2000イタリア)のような異性との経験で少年から“男”へ成長する話ではなく、生涯の友との出会いと別れを、少年目線の一人称で描きますので、時に間怠く、時に切なく、そして時に無性に愛おしくなります。
こういう話は、やはり夏が似合います。夏の炎天下、陽炎が立つ地面、騒然と鳴くセミの声、水面に陽光が煌めき白波がたつ海、汗ばむ空気感の中でこそノスタルジーは際立ちます。また二人が小さな冒険から家に戻る乗り物は、やはり軽トラでなくてはなりません。普通トラックでは余裕があり過ぎて互いに空々しくなり、バンでは閉鎖空間ゆえに深刻で濃密過ぎる空気になってしまいます。眩しい太陽の光が照りつける荷台に肩寄せ合って、デコボコ道を上下左右に揺られて走ってこそ記憶に残ります。
本作の“ひと夏の冒険体験”は、忠実にセオリーを守っていて、観客を独特の空間に誘い込んでくれました。
母親・尾野真千子の土着性溢れる、芯の強いやや粗暴な愛すべき肝っ玉母さんぶり、父親・竹原ピストルの、昔はどこにでもいたような鷹揚でやや下品な、どこか間の抜けた親父ぶり、ミカン農園主・岩松了の尊大で貫禄ある優しさはノスタルジックな空気を一層高めます。更に親友母・貫地谷しほりの可憐で強かな毅然とした生きっぷりは、苦く悲しい記憶として、本作の重要なファクターを見事に果たしてくれました。
夏の日の冒険と別れが詰まったノスタルジックストーリー
夏の思い出や昭和の生活や価値観を
とても丁寧に表現された作品です。
「泣かせよう」と強引に仕向けてくる感じも無く、
ただストーリーが進む流れで
自然に泣けて、
勝手に喜んで、
また懐かしさに浸る…の繰り返しをしていました。
私は元々、子役が中心の作品は苦手です。
子供ながらの過剰な演出や喋りにどうも違和感を感じてしまう為ですが
この映画の子役さん達にはそれを感じず、
寧ろ本当に友達と夏の日の冒険を楽しんでいるようでした。
なんと言っても、子供達はとても良い笑顔だった!
〆の草なぎさん達もさすがでした。
この夏最高のノスタルジックストーリー。
サバカンを見て感じたこと
1 一人のもの書きが少年時代に過ごした故郷でのひと夏の出来事を回想する。
2 全体を通じ少年役の二人の好演とオリジナル脚本により、懐かしさと切なさを感じる作品にしあがった。
二人の少年のうち久田は、拾った100円を持ち帰り、その所業に罪悪感を感じる昭和における普通の子であった。他方、竹本は、言動が一匹狼タイプだが、この子の心の中をフォーカスすると愛情
に飢えた寂しい男の子が見えてきて、たまらなく切ない。
3 竹本は、外見だけで差別しない久田と友達になりたいと思い、強引にイルカの見学に誘い出す。
久田は何事も強引な竹本に反感を覚えたが、竹本がトラブルの際に身をもって助けてくれたことや誘った真意を話してくれたことで、反感は消えた。
夕方、イルカ見学から帰ってきた二人。竹本が帰り際、逡巡しながら「久ちやん」と呼びかけ、「またね!」ときびすを返す。今後の関係を占う竹本の勝負手であった。一瞬の間の後、久田も「またね!竹ちゃん」と返す。二人は互いの姿が見えなくなるまで「またね!」とくり返す。二人の心が共鳴しあうシーンとなった。
このまたねが、終局近く、駅での二人の別れのシ−ンでも出てくる。さようならではなくて、またね。とても切なくて温かい。残された久田は、父の胸で号泣する。見ている方も泣けてきた。
4 あと、気付いたこととしては、1986年の時代背景を斉藤由貴とキン肉マンのガチャガチャで示した所に監督のセンスの良さを感じたこと。サバ缶寿司のエピソードは何で?と唐突に感じたこと、内田のジジイの憎悪に満ちた笑顔は、映画「北国の帝王」のアーネストボーグナインのそれを想起したが、とても良い奴だったこと、竹原ピストルと尾野真千子と弟君の家庭のシーンがとても良かったこと。
友だちってなんだ?
こどもは地域で育てる、みたいな昭和な時代。良いとこばかりじゃあないけれど、そりゃあ、時代が違うから。
あんなに子どもの頭をバシバシ叩いたら、今なら速攻、行政がくるよ。
でもね、それでも平和な家族。
これがこの家族の日常。
いい時代だったのか、どうか。
イジメもあったし、コワイおにーさんにも絡まれる。反面、正義もあるし、見てる人は見てる。愛のある視線を、地域がもってる。なんだか、懐かしいな。
友だちって何だよ。
時代は代わっても、不変のテーマ。
友と呼べることが、大事なのかな。
何も考えず、ただ一緒にときを過ごして、そこから何かを学べた子ども時代。
貴重な体験が、毎日刺激的な出来事があるからこそ、忘れられない少年時代なんだろうな。
いい話。
盛り込みすぎず、自然で。
子役の久ちゃん、大泉洋に似ててワロタ。
「昭和レトロが好きな方は」
じわっと来た 竹ちゃん役の原田君はゆずの北川悠仁に似てる
大洋漁業のさば缶だった。懐かしい。○は。
じわるポイントがすごく多かった。
冒頭は尾野真千子の長男をひっぱたく効果音がバシッと効いていて、可笑しくてしょうがない。男前だねぇ。
男子小学生の友情の駆引きがメインテーマだね。わかるわかる。
お寺のお堂の裏の祠のお供えを戴く竹ちゃん。落ちていたエロ本のグラビア。
洋子? すぐに浮かんだのは嘉門洋子。あとでよく考えると、斉藤由貴のデビュー時代だと荻野目洋子だね。竹本役の原田君。原田芳雄の孫だって!誰かに似ていると思って見ていました。シアターを後にしてから、思い出しました。ゆずの北川悠仁だよ。
ゆずといえば「夏色」。
🎵この長い長い下り坂を 君を自転車のうしろに乗せて ブレーキいっぱい握りしめて ゆっくりゆっくり下ってく
小学生の男子同志、ゆっくりゆっくりとは行かないね。ブレーキをかけるなんて度胸がないと思われちまう。
長崎の海はきれいだなぁ。見応えがありました。
何。あのすらっと足の長いイケてるお姉さんは。
おっぱいばっかり見てるでしょ!
えへへ。
久田君役の番家一路は五人兄弟で、ひとりを除いてみんな子役。弟役は本物の弟。
竹ちゃん家の襖の隙間から覗いている妹弟は四人。実際とは逆。
この二人、今後楽しみ。
半額シールにとても弱いオイラ。
それがあんなことになるなんて。
泣けてしょうがない。
尾野真千子と貫地谷しほり。
いいキャスティング過ぎる❗
竹原ピストルが自転車のうしろにタオル巻き付けてあげるのも反則。
明日、サバカン寿司を作ります。
針生姜をトッピングして、大人の一品にしま~す。
追記(おぼえがき)
挿入歌の「自転車に乗って」はプカプカで有名な西岡恭蔵の作品だった。知らなかった。
大人の心にチクチクくる映画
草なぎ君は良い
上出来、しかしまだまだいける監督だと思われる
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