「ジェシカ様がやりたかったのは、本当は…」355 グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
ジェシカ様がやりたかったのは、本当は…
ゼロダークサーティー、インターステラー、オデッセイ、女神の見えざる手。
自分にとってのベスト級作品で、どれもピッタリのハマり役。強さと美しさと精神的なタフさ。
ジェシカ・チャステイン…いつでも問答無用な芯の強さを凛々しく演じてくれます。たぶんご本人も本当にそういう人なのだと想像します。
なので、こうして自分のやりたい映画を自ら製作に携わり、作ってるというだけで、嬉しい限りです。
というわけで、作品自体の出来に触れずにいるあたり、実はかなりの困惑のためです。
熟女の皆さまなので、キャメロン・ディアスの出ていた頃のチャーリーズエンジェルのように、口の中で弾けるキャンディみたいなキャピキャピ感も無いのは織り込み済み。
なので、細かいところでの粗はいくらあってもいいのですが、映画としては、へ〜、そうきましたか❗️というのがどこかでひとつ欲しかったような。
もしかしたら、作ってる方も分かってて、でも諸事情があってそのまんまだったのかもしれませんが、緊迫感を生み出すためには、ちょっとピンぼけな感じは否めません。
CIAも、各国のその筋の組織も、その他敵役の皆様も。
あと何が一番困ってるかというと、資本関係とかの裏事情とかは抜きにして、中国の立場から見たアメリカのズルさとか、いけすかない点がかなりハッキリと描かれていたところ(それ自体は別に構わないのですが)。
フランス映画がアメリカを皮肉ったりする場合でも、フランスは自分たちの正義や正当性を主張したりしませんが(少なくとも私の感じてきた限りでは)、この映画では、なんだかあからさまに正義はこちら側にある、というアピールが見えてしまい、その嫌らしさが気になりました。
現場で映画を作ってる人たちもきっと脚本を読んで、あー、コレやるのかー😩という葛藤とか諦めの気持ちがそれなりにはあったのかもな、と想像しながら、『ジェシカ様、心中お察しします』という妙な感想が残りました。
コメントありがとうございます。私はわるい意味なくかなり表面的に楽しみました。男性アクション映画でも表面的なのたくさんあると思うんで、女性アクションだからとなんか読み込む必要ないかな、と思って。