劇場公開日 2022年4月29日

「チーム・ラジエーションハウスの集大成が、映画ならではのスケールで描かれる!」劇場版ラジエーションハウス 山田晶子さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5チーム・ラジエーションハウスの集大成が、映画ならではのスケールで描かれる!

2022年4月29日
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鑑賞方法:試写会

原作・横幕智裕、漫画・モリタイシの同名コミックを窪田正孝主演で実写化したテレビドラマ「ラジエーションハウス 放射線科の診断レポート」の劇場版。
甘春総合病院の天才放射線技師・五十嵐唯織(窪田正孝)は、大好きな甘春杏(本田翼)がワシントン医大へ留学することになり落ち込んでいた。
原作やドラマを見ていなくても、劇場版だけで理解できる本作では、唯織は「72時間をきってしまいました」と呟くシーンから登場する。
それは、甘春杏とのお別れまでのカウントダウン。そして、その72時間というのは、人の生死を分ける時間ともされている。
本作は、幾つかの大きな医療での課題が同時進行していき、「ひとりで闘う必要なんてない」というテーマをわかりやすく真っ直ぐに伝えている。絶妙な笑いも含まれているため、見る側は、人の温かさに包まれたような気持ちになり、メンタル面でのバランスも良い。
杏の父親の「病気ではなく、人を見る医者になりなさい」と言った言葉がより響く。
事故による治療の優先順位によるチーム・ラジエーションハウスの様々な葛藤、杏が帰郷先の離島で遭遇する謎の病気、登場人物らの恋愛のゆくへなどがどうなっていくのかが本作の大きな見所。
原作にもドラマにもない、壮大なスケールの物語は劇場版ならではで、こういうダイナミックな医療系の作品を大きなスクリーンで体感でき、非常に有意義な時間であった。

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山田晶子