「多元宇宙の完全支配の力と崩壊。この構図はとどのつまり…(修正)」スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース ryukakさんの映画レビュー(感想・評価)
多元宇宙の完全支配の力と崩壊。この構図はとどのつまり…(修正)
非常に良く頑張ってた作品。でも、前作が相当に無茶な挑戦をしてたのに、アカデミー賞獲っちゃった、という所にあぐらをかいて、諸々の部分で制作陣が客の方見ずに映画作っちゃってないかなあ、という感じを各所から受ける
いくつかのレビューにある通り、そもそもとして多元宇宙論が前提としてあって、その上で多様なスパイダーマンの歴史、スパイダーマンの身内や敵キャラ、そして前作。それが全部判ってての全体図の構成を掴むのが大変な上に展開が早い。これで客を振り落としてる
そして何より、多元宇宙というシステムを用意してるにも関わらず、1つの映画で終わりまで見せないってのはどういう事なのか?と。ある1つの宇宙での、とりあえずのグッドエンディング(では解決しなさそうなバッドエンディング)を用意しての、次の作品での全ての宇宙でのトゥルーエンドで良いでしょ。それが作れないのは怠慢としか思えない
で、表題にある、この映画の中心となる概念。多元宇宙の完全支配の力(カノンイベントの修正)は言い換えれば螺旋族の力である。そして完全把握をすると宇宙が崩壊すると。つまりスパイラルネメシスが起きるという話であり、つまりこの映画はグレンラガンの話だったのだ!(スポットの絵面がまさにアンチスパイラルだし)
グレンラガンでは思いを繋げる事で解決する、というある意味ぶち抜いた後は後の奴に任せたといういささか強引な解決策で終わらせるのだが、この作品ではまだ未完なので、どういう形で終わるのかまだ判らない。グレンラガンを超える何かを見せてくれる事を期待する
しかし、この映画では次元の綻びをとりあえず埋めてのグッドエンディングを一度やった方が良かったかと。そこから次作は修正出来ない綻びがある、って所を(凶真の如く)ちゃんと見せてのトゥルーエンドの流れにすれば、敵の心情にも感情移入できて、より映画の完成度は上がったと思うんだけど
まったく同感です!
中ボス倒すとかして一旦区切りつけてほしかった。
次作、まき散らした伏線を回収しきれるかで駄作かどうか判断ですかねぇ…
本作公開を延期して前後編の間隔を短めにしてくれても良かったですよね。