「運命」スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース にょむさんの映画レビュー(感想・評価)
運命
クリックして本文を読む
最近は食傷気味ではあるマルチバース
でもやはり興味深さはある
単一世界からの呪縛…特に原作真理教からの脱会にはいい匙加減なのかもとは思う
アメコミの場合はこのマルチバースによって、本編なる軸はあるものの自由度や解釈の間口が広がっている
そういうものという認識が前提としてあるのは大きい
何しろ公式の"焼き直し"が出来る
スパイダーバースでも、各アースのスパイダーマン達の個々の設定はバラエティーに富んでいるけど、登場人物配置は概ね同じだし、その世界が辿る運命や展開も大きな差異がないようだが…
予定に無かった番狂せで、本編のマイルスがスパイダーマンになっても、そこで運命が"分岐"した訳じゃあないのが、同時期に上映しているDC作品のザ・フラッシュとの相違点
マイルスが別アースの蜘蛛に噛まれなければ、スパイダーマンは死ななかったし、マイルスは普通の少年として生涯を終えたかもしれない…(いや、スパイダーマンではないマイルスはヴィランになっていたのかも…?)
本来、別アースで"蜘蛛に噛まれる筈だった"人物こそがマイルスだったんだよね(???)
しかしこの物語で着目したのは、大幅に逸脱した"焼き直し"を、この物語の主要キャラであるミゲルが必死に否定して、マイルスを捕獲してその自由を奪おうとした点である
逸脱しすきだ物語の展開は許されない、お前は異端分子なのだ、と…これはまるで修正主義、原作真理教の読者を代弁しているかのようで皮肉だ
コメントする