「映像は完全に前作超え」スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース ヘルスポーンさんの映画レビュー(感想・評価)
映像は完全に前作超え
冒頭の鉛筆描き風ヴァルチャーから、もはやどうなってるのかわからない細部に渡る描き込みの連続!1秒ごとに停止しても全てのカットがアメコミ最高峰の芸術的な1ページのようになっている。
これが2時間半観れるということで、チケット代がこんなにも安く感じる映画はない。
製作費1億ドル超えというのも納得。
ストーリーに関しては前作スパイダーバースで既にマイルスは成長したため、物語の原動力は弱くなってしまうのは必然だろう。
それでもSONYのお偉方に「続編を製作せよ!(スパイダーマンでもっと金を稼げ!)」と言われてしまったら作るしかないでしょう。←私の勝手な妄想です。
マルチバースは正直付いていけないなー(スパイダーマンNWHが最初で最後のマルチバースが良かったな)と思っていましたが、さすがの脚本、製作のフィル・ロード&クリス・ミラー!自身の監督作「レゴ・ムービー」パロディ(前作「アクロス・ザ ・スパイダーバースをレゴで作ってみた動画を作った14歳のPreston Mutanga 君を、その動画を観たフィル&クリスが本作のあるシーンを作って観ないか?と声を掛け大抜擢!!あのシーンはこの子が作ってます。。)から何でもありのごちゃごちゃした世界観ながらちゃんと一本筋通すこのアツい青春ドラマを作らせたら彼らの右に出るものはいないでしょう。ちゃんと面白いストーリーになっていたので、驚いた。
ただ、スパイダーバース本部でのドタバタ劇はやり過ぎ笑
サービス精神やオタクへの細かすぎる目配せは素晴らしいが、あそこに尺を使うのであれば30分くらい縮められたんじゃないだろうか笑
部屋着ピーターも今作でのあの使い方は少しもったいないと思ったのでラストのグウェンバンド結成時に登場で全然良かったんじゃないかと思う。
あくまでもグウェンとマイルスの話が軸だったので、そこに部屋着ピーターの思いも入ってくるのはノイジーだった。
引っ張りまくって次作に繋げるラスト!
続編があることを知らない方はひっくり返ってしまうでしょう。
ヒットしなかったら続編製作なし!だったが、本国ではさっそく製作費回収見込みのロケットスタートで、どうやら我々のいるユニバースではずっとスパイダーマン作品が観られるらしい。
最高じゃないっすか。
続編は2024年来年公開予定!