百花のレビュー・感想・評価
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菅田将暉と原田美枝子の歩調の合わせ方、繊細な掬い取り方に感嘆
数多くのヒット作、話題作をプロデュースしてきた川村元気の長編初監督作。
1シーン1カットという撮影手法を採用した理由などは、
ぜひ本サイトのインタビュー記事などをご覧ください。
ここでは、川村監督の意図、狙いに応えようとした俳優部の奮闘に焦点を当てようと思います。
川村監督と歩調を合わせながら、脚本の行間から滲み出てくるものを掬い取ろうと
繊細に、繊細に親子を演じた菅田将暉と原田美枝子のパフォーマンスは素晴らしいものがあります。
また、泉(菅田)の妻に扮した香織(長澤まさみ)のひと言に胸を射抜かれたのは、筆者だけでないはず。また、泉と香織が母・百合子を施設に預け、バスで帰るシーンでは川村監督ですら予期していなかった奇跡的な光景を確認することができます。ぜひ、皆さんも確認してみてください。
恐ろしい
原田さんがお美しくて、女優さんは凄いな。
記憶が曖昧になって息子を恋人と間違える…絶対に嫌だ。絶対に嫌だし、息子からしても恐怖でしかないだろう。でも、どうする事も出来ないのがこの病気の怖いところ。
最後はほのぼの?終ったけれど、息子を女の顔して腕を組んで見上げた嫌悪感と恐怖が忘れられない。
物忘れが多くなったと感じる昨今の私にはホラーより恐ろしい。
息子の負担にはなりたくないな。
煮詰める難しさ
人間関係 特に切っても切れない親子関係
多くの人が多少なりとも親子関係に確執を持っている。
この物語は、その確執に認知症を掛け合わせた作品
小学生の時に突然姿を消した母
約1年 主人公のイズミはそのことが忘れられない。
基本的に好きな母だったが、その事がいつもどんなときも付きまとってくる。
イズミは大人になって結婚した。
おそらく彼は母に、単に報告だけしたのだろう。
それでも定期的に母に会いに行くようにしていた。
ある日、
1輪の花を絶やすことのなかった母が、枯れた花をしばらく経ったままにしているのを見る。母の所在が不明でスマホも置きっぱなし。急いで母を探す。
雨上がりの公園のブランコに乗る母
イズミはすぐに母の異変に気付いた。
しかし彼は、何もしなかった。
おそらくその年の暮れ、
年末31日に単独で帰省、母の誕生日の1月1日 1輪の黄色い花 いつものプレゼントを用意したが、どうしても自宅にいるのが我慢できなくなる。いろんな思いが襲ってくる。
仕事だと偽って家を出た。
さて、
この作品も象徴的で難しい。
イズミの仕事 声を記憶するAI 人間らしさを追求したが、メタデータを記憶した「モノ」を、人間チックに描かれたアニメーションで表現しても、そこに人間らしさは感じられない。
同僚が言う。「忘れる機能があれば人間らしくなるのかな?」
空き巣
アルバムや記念品だけを狙う空き巣。
「想い出を盗まれる」
母を施設にいれ、実家の中を整理し始める。
母も自分が認知症だと認識しており、本が何冊か出てきた。
その中に挟まっていたメモ 忘れないようにと書いたメモに認知症を実感するイズミ。
思わず流れ出す涙。
しかし、
ベッドの下に置かれた缶ケースの中に大事そうに仕舞ってある手帳を見て嘔吐した。
1994年
母が、イズミを捨てた年
母の大切なもの
失いたくない記憶のトップ 「彼」との出来事がつづられた手帳
母の友人めぐみ
彼女は不倫を告白する。
「一番盗まれて困るのは日記」
「誰にも言えないことを書いているから」
それを聞いた百合子は、イズミを置き去りにして自宅を飛び出したことを思い出す。
さて、
母百合子が最後までこだわっていたのが「半分の花火」
それを見に連れて行ったが、花火が終わった途端「半分の花火が見たい」と騒ぎ出す。
やがて「あなた誰?」
そんな中でも「半分の花火が見たい」という始末。
確執は、思い出を歪化するのだろうか?
イズミの母との思い出は、あの時以来歪化によって多少変更されたのだろう。
母の記憶との相違は、当然母が間違っていると思われるが、実際記憶を変更させていたのはイズミの方だった。
イズミは自宅から「半分の花火」を見る。
母はもうその花火にさえ目が向かなくなっていた。
母の言った「半分の花火」が何だったのかを「思い出した」イズミは、自分が時折回想していた釣りなどの記憶が歪に書き換えられていたことに気づく。
母にとっての最後の記憶は、二人で過ごした幸せの時に見た花火だったのだろう。
手帳の記憶は大切なものに違いはないが、疾うの昔の記憶でしかなかったのだろう。
スーパーで万引きとなったときを最後に、忘れ去られた記憶。
同時に、そしておそらく「忘れていたのは俺の方だった」と思ったに違いない。
最後にホームでのピアノを弾くシーンがある。
母は見事に弾き切った。
ピアノは彼女そのものだったのだろう。
この作品は、母の認知症と確執を抱えたイズミの葛藤を描いている。
イズミという人物はごく一般的でデフォルメされていない。
過去に向き合い、許す。
それは理解できるが、省かれている箇所が多く、視聴者の想像と同情を一緒にしてしまっているように感じてしまう。
記憶がテーマだと思うが、イズミが彼の記憶を歪化する要因が母にあることは理解できるが、歪化がなぜ起きるのかを描いていない。
母百合子がアサバに「寂しい」と言って抱き付くシーンがあるが、当然女としての寂しさ孤独は理解できるが、息子を捨てるほどのものが一体何だったのかが描かれていない。
この2つはこの作品の重要な部分だと思う。
そこだけが惜しかった。
何かが良い。それは何か…
何が気に入ったのか、言葉にできないのがもどかしい。
脚本がいいのか、役者もいいのか、
どこか悲しい話なのかもしれないが、
なぜか、温かみが感じられた。監督の人柄か。
よく分からないが、観て良かったと思う。
☆☆☆★★★(ちょい甘) 但し、中盤である災害が起こり。原田美枝子...
☆☆☆★★★(ちょい甘)
但し、中盤である災害が起こり。原田美枝子が「はっ?」と我に返った直後のクローズアップには☆☆☆☆★を進呈したい。
原作読了済み。
原作を読んでいたからこそ、率直に言って、、、
「アレ?悪くない」…と。
小説家にして。そして何よりも、今では東宝には欠かせない企画・プロデューサーとしての地位を獲得した川村元気。
そんな川村元気の初監督作品は、自らの原作を題材にした母と息子の話。
話は実に単純だ。
父親亡き後、母と息子の2人暮らし。
ある時、母親は。〝 女 〟として生きたい願望が強くなり、息子を捨ててしまった時期が有った。
その時の悔恨が、母親には一生の【重荷】としてのしかかっている。
一方で、息子の方は。表向きでは〝 母親の犯した過去の罪 〟に対して、ある程度の理解はしているものの。〝 絶えず心の中で燻り続けていた想い 〟が有った。
正直に言って、原作を読みながらそれ程の面白さは感じなかった。
どことなく薄っぺらさが感じられ。その映像化には懸念すら感じていたのが本音。
それだけに、「おお!」頑張ってるなあ〜…と。
ただ、そのテンポであり。それ程には深みがない…と思われる題材。1つ1つのカメラワークやアングル、俳優陣の目線や仕草等。
いわゆる、作品を観る観客側1人1人には(作品に漂っている空気感であり、こまやかな感情表現に関する)多くの理解度が必要で。その辺りが理解出来ない人には、「これは一体、何をやっているんだろう?」、、、と、混乱してしまうかもしれない。
そう言ってしまうと、小難しい内容なのか?と思われてしまうのだが。全く心配する必要はなく、分かりやすいくらいに分かりやすい。
原作を読んだ時とは真逆で。まさに、懇切丁寧な演出・編集となっていた。
寧ろ、その分かりやすさは。大いなる物足りなさにすら通じてしまうかも知れない…とも。
撮影はなかなか良い。
こまやかなカメラワークこそが、この作品の肝と言えるのかも知れない。
対象となる人物が動き、カメラは暫くその人物を追いかける。
横顔であり背中等を映しながら、やがて周囲を(雨や暗い照明の当て方等で)ぼかす事で、一気に過去へと場面転換を起こす。
そんな場面が幾つか有る事からの目新しさは、「おい!おい!狙ってるなあ〜!」…と言った。ある種のやっかみであり、チャチャ等を入れたくなってしまうのも事実で。この作り方が、今の若い人達にどう受け入れられるのだろうか?と言った疑問符は湧いて来る。
これがもしも。アンゲロプロスの様に、カメラはゆっくりとパンし始め。時間をかけては360°回転し、30〜40年前の過去へと一気に遡って行く演出だったのなら、果たしてどう受け止められるのだろう?
(余計に若い人達の地雷を踏んじゃうのかな?)
作品自体は、原作の枝葉を多少削ぎ落とし。自らの過去の行為に対して《赦しを得たい母親》と。自らを押さえ込みながら。《赦してあげなければいけない感情のほとばしり》に苦悩する息子の話に集約させた作り。
原作に於ける新人歌手の部分を、AIによるボーカロイドにして中身を省略していたのは正解だったと思う。
そんな中でも、意外な面白さを感じたのは《思い出》を盗む泥棒の話。
原作だけだとそれ程の面白味を感じなかったのですが。母親が〝 決して息子には知られたくなかった 。ある人との【思い出】
それを「盗まれるんじゃないだろか?」…と怯える日々。
その後に起こる災害、、、そして気が付く。
「わ、、、た、、、し、、、何やってるんだろう?」との思い。
その瞬間、原田美枝子は過去から一気に飛び移る現在のクローズアップ。
この場面こそが、この作品に於ける白眉の瞬間でした。
個人的にはこの一瞬のクローズアップが見れただけで入場料分の価値はあったかな?…とすら。
そんな原田美枝子のクローズアップは、最後に【半分の花火】の理由が判明する場面にも有り。こちらも作品の締めくくりとしてまあまあ良かったと思っています。
…とは言え。とは言えなのですが。観て貰うと分かるのですが。同じ場所・状況・そして同じ台詞等。
過去と現在を微妙にシンクロさせる辺りは、原作を読んだ時には意識していなかっただけに。予想外の面白味を感じながらの鑑賞だったのですが。だからと言って、猛烈な面白さを感じたか…とまでは言えなかったかなあ〜と。
佳作だとは思ってはいますが💧
2022年 9月9日 TOHOシネマズ錦糸町楽天地/スクリーン12
菅田将暉くんにとってはキャリア的に残念な映画だったんじゃないかぁと...
菅田将暉くんにとってはキャリア的に残念な映画だったんじゃないかぁと。物語はいいけどクライマックスへの導き方から花火というツールを使ってるんだからもっと感情や涙腺を爆発させる要素があったんじゃないかなぁと静かに進むストーリーはいいけどだからこそ最後ラストシーンの爆発性が欲しかった。悪い映画、駄作ではないけどポイントが50bsp刻みなので3.0にさせてもらいました。みなさんの総合の3.2の評価が無難かな。
原田美枝子の凄さよ
若い頃のシーン、どうやってんの??凄い。仕草や細かいところは流石に年齢出ちゃってますけどもね。テーマが重くて暗くなりました。やはり自分の親のことを考える。出ていった母の気持ちは理解できないけど、忘れていたのは自分の方だということに気づく皮肉。子を愛していない親はいない。だからこそなぜ幼子を置いて男と出ていってしまったのか。
だけど私は後悔してない
本編からは離れた位置に置かれてたが、KOEの存在がこの作品に(もしくは、生き方に?)一つの波紋を投じてるかのように感じた。
忘れる機能を付ければよかったのかなあ?……
どんなに詰め込んでも忘れる事の無いAI。
忘れる事、または忘れたフリをする事、そんな合理性に欠ける事象をAIは持ち得るだろうか?
許す、と云う事も出来るだろうか?
人間ならではの、感情に突き動かされた上での行為に感じられた。
捨てられたと感じる悲しみ。忘れられてしまった諦め。忘れていた事を思い出した憤り。
負の感情ばかりの様だけど、一緒に居る事で包括する温かさも在る。
スッキリとしない切なさが募っていくけど、どこか温かみも感じる作品。
いつかは訪れる老いを考える
新海作品の『君の名は』でも製作に携わり、脚本家・小説家としても様々な作品を手掛けてきた川村元気の同名小説の映画化。先日、原作を読んだのをきっかけに、配信ビデオで鑑賞。川村元気らしい、心温まるハートフルなストーリー。
人にとって誰もが迎える老い。そして、老いに伴う認知症をモチーフに、次第にこれまでの記憶が忘れ去られていく母と、その母を支える息子との心の葛藤と絆を、切なく、愛おしく描いているヒューマン・ドラマ。
自分の父も、4年前に認知症を患い、最後は肺炎で亡くなった。今また母が、老化が進み介護が少しずつ必要になる中、本作が他人事の世界ではなく、現実味のある話として、胸に込み上げてくるものがあった。人はいつか老いて、死んでいく。そんな自然な摂理の中で、最後に蘇ってくるものはいったい何なのだろう?
シングルマザーとして、息子の泉の成長だけを願って、誰にも頼らずに生きてきた母・百合子。そんな母が認知症となり、日に日にものを忘れていく現実を突き付けられた泉。母の介護をしながら、様々な過去を思い出す中で、実は2人の間には、泉が幼かった時に、1年間の空白の時間が存在していた。その時の母の日記を、部屋の片づけをしていた泉が見つけた。そこには、母が秘密にしてきた、生々しい女としての過去が綴られていた。
そんな過去を知った葛藤の中でも、母へと寄り添おうとする息子を、アカデミー俳優・菅田将暉が演じている。そして、その母を原田美枝子が演じているが、25年以上前の若き頃と現在の2役を演じているが、若かりし頃の姿を知る者としては、あの原田美枝子が甦ったと思うほど、自然な姿が映し出されていた。
過去の苦しくて悲しいシーンも、美しく、楽しいものに変換するは努力は、今ならまだできるのかもしれない。改めて、晩年に差し掛かってきた自分の人生とどう向き合っていくかも合わせて、考えさせられる作品であった。
映像で心情がさらに伝わってくる、そんな心情を表現する映像技術がすご...
映像で心情がさらに伝わってくる、そんな心情を表現する映像技術がすごかった。映像だけで魅せられる。
菅田将暉と原田美枝子の演技が良い。母親の行動は理解しがたいが、ひとりの女性の人生というならどうか。息子の心情も。お母さんが大好きで、だけど母親がしたことが許せなくて、認知症ということが受け入れることが出来なくて。どんどん忘れてしまう母親が子供と観た半分の花火だけは忘れなかった。
切ないけれど、救われる一瞬もある。
良作だと思います。良かったです。
母と息子
認知症を発症した母親と、結婚してもうすぐ子供が生まれる息子の物語。大晦日に息子の帰りを待っている母。息子を見て思わず抱きつく母親から、さっと離れる息子。晩御飯も途中で奥さんからの電話ですぐ帰ってしまう。せめて一晩泊まってあげればいいのに、、、とおもった。
でもだんだんと話が進むにつれ、母親が過去に息子を1人置き去りにして男と駆け落ちしていた事実がわかる。息子が1人になってしまうことがわかっていて、おいていくなんて、、、酷い母親だ。そんな過去があるのに、たまに会いいく息子、なんて優しいんだ。
老いてどんどん忘れていく母とどう向き合うのか、母が半分の花火が見たいと言うけど、半分の花火がなんのことなのか忘れていたのは息子。息子だって忘れていることはある。
なんか色々と考えさせられる映画。
半分の花火
認知症を発症した母親と息子の心の軌跡。
双方様々な思い出がフラッシュバックする。
母親にとっては美しい思い出も、息子によってはそうでないこともある。
もちろん逆も真である。
本作に魅かれるのは、だらだらと母親と息子の過去のシーンを描いていない点だ。
思い出を一瞬のカットで描いている。一瞬だから、観る側の想像がかきたてられる。
どうぞ勝手に想像してください、という突き放し感がいい。
母親の観点と息子の観点は、どうしたって食い違う。
そこを描いたところで、どうしたらよかったのかなんて答えが出るはずもない。
互いが共感できる思い出にのみ浸ればいい。
半分の花火のシーンには泣けた。
ふたりの思い出が、切々とした共感をまといながら、昇天していくような気がした。
人の記憶の不思議
この作品、1番良かったのはキャスティングかもしれない。菅田将暉と原田美枝子の親子は、美しく静かに一定の距離の中で関係性を保っていた。その静かな部分とうちに秘めた過去の複雑な思いが、2人の演技に滲み出ていて良かった。
認知症は辛い。大事なことを忘れてしまう。それを側で見ている家族も辛い。少しずつその人ではなくなってくるような錯覚に落ちる。人の記憶はどういうふうに作られるのか、認知症もそうでない人も、同じ時間を過ごしていても、記憶は違う形で作られる。
映画の中では親子が何を持ってこの記憶なのかの背景があまりわからないので、本当の意味の共感が難しかったように思った。
認知症の母親との生活がテーマではあるが、途中で母親が子どもを捨てて...
認知症の母親との生活がテーマではあるが、途中で母親が子どもを捨てて男と駆け落ちする話になってしまい、なんだこりゃ?となった。
最終的には「半分の花火」の意味が分かり、何となく「良い話」っぽい仕上がりにはなった。
終始台詞回しがセンスない
2022年劇場鑑賞67本目 愚策 39点
菅田将暉が休業前の最後の興行作品で、長らく告知されていたので今の菅田将暉が満を辞して選んだ作品だと思って原作も買って結構楽しみにしていた作品
結論、他の方も仰る通り想像と違ったのが一番で、良い作品ぶる感じは伝わるけど、それに伴う演技と脚本と惹きつける何かが圧倒的に足りない
一番嫌いなのは菅田将暉のの母役の原田美枝子が終始鼻につくし、朝起きて外に出て朝日に受かって子の名前を叫ぶとか寒すぎて引きました
予告にもある半分の花火を最後まで引っ張りますが、それに対しての思い出が取ってつけたような設定で弱すぎる
原作も数ページ読んで惹きつけられず、劇場鑑賞し改めて読み返そうと思い足を運びましたが帰宅後部屋の奥の方にしまいました、もう開くことはないでしょう
母親の 認知症の症状がある程度進んでいる。こんな状態の母親をひとりで残して 葛西泉は妻のいる家に帰ってしまう。
動画配信で映画「百花」を見た。
劇場公開日:2022年9月9日
2022年製作/104分/G/日本
配給:東宝
菅田将暉29才
原田美枝子64才
長澤まさみ35才
永瀬正敏56才
川村元気監督原作
実家に葛西泉(菅田将暉)が帰ってくる。
大晦日の夜だ。
母親(原田美枝子)の認知症の症状がある程度進んでいる。
こんな状態の母親をひとりで残して
葛西泉は妻のいる家に帰ってしまう。
ひどいなと思ったが、
彼は心のどこかで母親を憎んでいたのかもしれない。
それは小学生のとき母親に置き去りにされ、
1年間放置されたこと。
母親「だけど私は後悔はしていない」
阪神大震災のショッキングな再現映像がある。
あのときオレのいた地域は震度4だった。
自分が経験した一番大きな地震があれだった。
あんな大きな地震は今後有り得ないだろうと思っていたが、
その後には東日本大震災が起こっている。
原田美枝子は撮影時64才。
メイクの力もあるのだろうが、
とても美しい。
人間は誰でも死ぬ時が来るし、
認知症になる人もいるだろう。
大地震に遭遇することもある。
人間には抗えないことがいくつもある。
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。
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