「望外に良き一作」百花　LHM4000ccさんの映画レビュー（感想・評価）

ほとんど期待せずに観たのだが、全編を上手い役者達を美しいカメラワークの長回しでつないでいく演出が秀逸。映像と網守将平氏の楽曲のマッチングも素晴らしく、久々に時間を感じさせずにエンディングまで観れた望外の秀作でした。今までプロデューサーとして数多くのヒット作品を生み出してきた川村元気氏にとって初の長編監督作品なようですが、この出来なら監督としての将来が約束されたのではないでしょうか。

しいていえば役者の顔のやむを得ないCG処理（あと少しで不気味の谷を超えれそう・・・）と、ところどころ冗長なカットがあるのが少し気になりましたが、作品への没入感を損なうレベルではありませんでした。川村監督にはもっともっとムービーマニアックな作品に走って欲しいという印象で、いろいろな意味で次回作が楽しみ。