「FANG」ヘルドッグス ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
FANG
16日公開作の中では1番の期待作。岡田くんにアクションを組み合わせたらそりゃ強いでしょ〜と。
と思っていたんですが、面白いは面白いんですが、どこか物足りない、もっとアクション成分が欲しい…というちょっと惜しい作品でした。
まずアクションは超良いです。岡田くんの身のこなしをはじめ、打撃に蹴り、スライディングに飛び回るアクション、銃撃戦に剣も用いてかなり盛りだくさんです。ヤクザならではの威勢と、何も残すつもりのない背水の陣で挑む姿が今作にはマッチしていました。女殺し屋vs最強タッグでのバトルは手に汗握りました。技の掛け合いが巧みで見応え抜群です。
キャラクターの個性もなかなか良いです。冷淡で常に状況を見ている冷静な主人公は一貫してそのスタイルを保ち続けているのも好感が持てます。サイコボーイは序盤の振り切れの良さはかなり良く、中盤からは人間味が出てきてしまって惜しいキャラだなと思いました。終盤は狂犬が憑依したみたいで良かったです。坂口くんの新たな表情が見れて最高でした。はんにゃの金田さんも若頭としての役割をしっかり全うしていましたし、MIYAVIさんも BLEACHの件があってやや心配していましたが、カリスマ感が醸し出されていて良かったです。
ストーリーも過去に殺された女子高生の復讐をするために殺人を起こした元刑事がヤクザの組織に潜入し、トップに成り上がるというワクワクするものでした。元々の実力がチートじみているので、リアリティには欠けますが、しっかりと上へ上へと昇っていく様子が展開されるので楽しいです。登場人物が多すぎるが故にかなり混乱してしまう内容なのが残念です。
基本的に喋る際に早口なシーンが多くやや聞き取りづらい場面はありますが、現場の緊迫感はひしひしと伝わってくるものがあり、良い方面に転がっていたなとも思います。
アクション成分をもっと多めにして欲しかったなという懸念点はありますが、一つ一つのアクションは上質ですし、人間ドラマとしても筋が通っている良作です。オチの付け方も容赦ない感じなので好みです。期待値が高すぎたが故に…って感じな評価です。
鑑賞日 9/16
鑑賞時間 14:20〜16:50
座席 K-9