アキラとあきらのレビュー・感想・評価
全301件中、141~160件目を表示
高い理想を持て。そして、それにがむしゃらに挑んでいけ。
池井戸潤原作作品らしい、生きる活力になる、痛快で爽快な作品だった。今回は、従来にくらべ、人間ドラマが濃い目の味付け作品だった。青春恋愛映画が得意と思いきや、この手の硬派作品も熟す、三木監督の多彩な手腕で、上質のエンタメ作品に仕上がっている。
本作の主人公は、生まれ育ちの全く異なる二人の青年、山崎瑛(竹内涼真)と階堂彬(横浜流星)。メガバンクに同期入社した二人はライバルとしてしのぎを削っていく。山崎は、父親の経営する町工場が倒産し厳しい幼少期を過ごしたことで、人を救うバンカーを理想とする。階堂は、大企業グループの御曹司だが、血縁の柵を嫌い、非情に銀行の利益を優先するバンカーを理想とする。やがて、二人は、破綻寸前の融資企業危機に直面し、再生のため、英知を懸けて共闘していく・・・。
主人公達は、軋轢、確執があっても挫けずに、只管、理想のバンカーを目指していく。
軋轢、確執の部分が人間ドラマになっている。理想と現実のなかで二人が成長していく姿を描いている。
山崎パートでは、営業本部長(江口洋介)と山崎の確執がリアルで際立っている。銀行の権化のような営業本部長役を演じる江口洋介の取り付く島のない冷徹ぶりが見事。新入社員が必ず直面する会社の正義という壁を体現している。当時の青かった自分を思い出した。
階堂パートでは、二人の叔父たちとの絶えない争いが際立っている。血縁企業での人間関係の難しさをリアルに表現している。演じるユースケ・サンタマリアと児島一哉の小悪党振りが意外に様になっている。
本作のハイライトである後半の融資企業の再生劇は、主人公達の知的苦闘劇であり、苦悩しながら再生計画を生み出していくプロセスがスリリングである。出来上がった大胆な再生計画には舌を巻く。
ラストはお約束のスッキリエンド。爽快感が堪らない。
本作は、山崎の姿を通して、高い理想を持ち、それをがむしゃらに目指していくことの大切さを教えてくれる作品である。
良くも悪くもいつも通り
見終わって 清々しい気持ちになりました。
上下巻の原作を上手に圧縮した脚本良し
オーバーな演技なしの演出良し
それぞれの人物に感情移入出来る演技力良し でした。
序盤に二人をバチバチにしたのも エピソードが少なくなった分 話がしまって良かったと思いました
瑛は家業の倒産を見たが 素敵な人に出会えて 人を信じて まっすぐに生きる人
竹内涼真がその熱い男を理性を持って 諦めないで一生懸命仕事をする男を 穏やかな口調で単純にならずに演じていて 説得力がありました
彬は生まれた時から重い責任を背負い 親族の確執を見て育ち 嫌気がさしていた
後継者から逃げて 自由に生きたかったが 後ろめたさを持っていた 不自由を背負っている人。
瑛の様に自分の人生を自分で選べる自由を羨ましく思っているから 瑛の前では意地を張る
家業の一大事に 弟への遠慮から 助ける事を躊躇してしまうが 瑛のまっすぐな一言で決断することができた。
横浜流星がまっすぐな思いに蓋をしている表情から 長男の責任を背負い 弟を受け止め
叔父さん達と対決する時の表情の変化する様は 優しさと迫力と刹那さがあってすごく良かったです。
不動本部長 信念のある人 迫力がありました
水島の仕事を頑張る所は応援したくなりました
ユースケ・サンタマリアさんには やられました
心は見えないから 話し合うって大切ですね。
やられた…
単純に描いた複雑な構図
一見ベタのようで、実は複雑な背景が織りなす味わい。演技も総じて素晴らしく、率直に言って感動しました。
主人公とライバルは、どちらも東大出で将来を嘱望される若手エリート銀行員ですが、出自が対照的。
主人公は潰れた町工場の貧しい一人息子、ライバルは大企業グループの御曹司。
ここまでは表面的な話。
主人公の父親は、親戚の会社で人生を建て直し、その間に主人公が、当初憎んでいた銀行員に憧れるようになるきっかけが。人を救済出来る銀行員になりたいという熱い志を抱いて東大へ。
一方のライバルは、親戚の確執に嫌気がさして、家業を継がずに逃げるように銀行へ。父親を嘆かせ、弟には憎まれます。
主人公は、取引先の人々を救うために支店の現場で奔走し、ライバルは本社でエリート街道を歩みます。
そして、ストーリーは波乱を経て、人と人の出会いは偶然ではなく、乗り越えられない宿命なんかないというメッセージを込めた、感動的なハッピーエンドを迎えます。
濃厚なのに、一気に128分を観通せるのは、三木監督の力量かと思いました。
「驚きの3本」
厚みのある人間ドラマでした。
主役の2人より江口さんカッコ良すぎ!
いや〜やっぱり池井戸潤のストーリーは、面白い!
ま〜若干バンカー物は飽きてきてたけど!
2時間で、わかりやすくまとめ上げた監督も素晴らしい!
竹内、横浜だけでも豪華キャストやのに、脇を固めるキャストも豪華!
こんだけ豪華なキャストだと、海人の演技がちょっと見劣りしてしまうかな・・
何より江口さん演じる不動本部長は最高にカッコいい!
現在では完全なパワハラですが、それに応える芯の通った部下!もう最高!
私も数人部下を抱える身分になりましたが、ちょっと言っただけで、やれパワハラだのセクハラと言われ、ろくにコミニュケーションも取れない!
しかも、仕事にそこまで責任感を持って業務する人間も減ってきた!このままでいいのか、日本は!と思ってしまう。
こう言う若者が増えてくれれば良いのに・・
明日から、仕事を頑張ろうと思える映画でした。
いや〜不動本部長のような上司になりたい!
カッコ良すぎ〜
圧巻の演技とストーリー
涙と鼻水でマスクがビショビショになってしまった作品。 本年度ベスト級!
久し振りに涙腺に加え鼻水も崩壊(笑)
周囲に誰もいなかったので思いっきり泣けた。
泣かせる作品ではないと思うけど、何故かメッチャ泣けた(汗)
相変わらず前情報は遮断して鑑賞したのも正解だったかも。
町工場を営む家で育ったアキラ(竹内涼真さん)。
銀行マンになった理由に泣ける。
大企業を経営する父の下で育ったあきら(横浜流星さん)。
親の敷いた線路ではなく自分で人生を切り開く姿勢がカッの良い!
この二人が同じ銀行マンの同期となり、ある企業を窮地から救うストーリー。
と思いきや、ちょっと違う展開となりスクリーンに引き込まれる。
思ってたのと違う展開の作品は沢山あるけど、この展開は良かった!
同期の銀行マンのアキラ&あきら。
人間味あるアキラ。
冷静沈着でクールなあきら。
生まれ育った環境が性格をそうさせてしまった感じのキャラクター設定。
お互いの生まれ育った立場を上手く表現しながら進むストーリーに見事にハマった感じ。
二人の会話が熱い!
自分の信念を持った考えを語り合うシーンに胸熱!
脇を固めた役者さん達も良かった。
お笑いの塚地さん。
町工場の作業者からの転職先が良い!
ユースケ・サンタマリア&児嶋さん。
ダメダメな経営者っぷりが上手い。
江口洋介さん。
確実な融資しか承認しないけど最後までブレが無くてカッコ良い!
稟議書に押印する責任の重さがハンパ無い!
上白石萌歌さん。
髪型が最高(笑)
アキラ100%さん。
アキラ繋がりの出演??
笑顔が殆ど無いシリアスな展開の連続。
登場人物、其々が必至に生きている感じ。
アキラ&あきらの仕事中のシーンが熱い。
あんなに仕事に熱中した事。
自分には最近無いかも(笑)
序盤のベアリングのシーン。
バレバレの伏線なんだけど、台詞の無い伏線回収シーンに号泣。
銀行マンの新人研修。
レベルが高過ぎでした( ´∀`)
ちょいと地味ですかね
横浜流星、こんなにうまかったっけ。
終盤涙した
ストーリー、キャスティング、進行速度、すべてが良かった。
生い立ち、環境が違う二人の終盤
の結末は感動して涙、うるうるした。塚地さんは優しさが出てたし、小島さん、ユースケ・サンタマリアさんも良い演技でした。
江口さんもさすがの貫禄。怖い上司適役ですね。銀行の裏側、実際はもっとリアルなんでしょうね。取引金額の桁が多すぎて、劇中、ハラハラして観てました。
原作小説、ドラマとはまた違った良さがありました。
とても素晴らしい作品でした。この長い物語を2時間ちょっという短い時間の中にエッセンスを凝縮して映画化してくださったことに感謝です。
池井戸潤さんの原作小説はとても好きで、何度も読み返しています。WOWOWのドラマも原作とは違った良さがありましたが、映画も、原作、ドラマとはまた違った良さがあったと思います。原作やドラマに思い入れが強い方は、あまり比較し過ぎずに新たな気持ちで鑑賞されることをお勧めします。
以下、WOWOWのドラマとの違いについてコメントさせて頂きます。
・物語のキーとなる、北村、ガシャポン、彬の祖父、北村の父が出てこない。これは時間の関係上しょうがないのでしょう。
・一磨社長は、石丸幹二さんで同じ。これはハマリ役ということでよかったと思います。最期の「階堂家はお前が引っ張れ!」の台詞が聞きたかった。
・瑛の父と銀行員の工藤さんが経営計画を作り上げるシーンは見たかった。父が再就職先で一念発起し、「瑛、お前は大学へ行け」というあの場面です。
・羽根田部長の、「金は人の為に貸せ」の次が「金の為に金を貸したとき、バンカーはただの金貸しになる」のくだりが好きだったのですが、変わっていてがっかり。
・幼少期の彬が瑛にロザリオを拾ってあげるシーンと、ラストのボールベアリングを拾ってあげるシーンの交錯が素敵すぎて、涙が溢れてきました。
・井口夫妻からのエアメールが、赴任先でくすぶっていた瑛を奮い立たせたシーンが感動的でした。
・ドラマの彬は、人間味があって優秀な経営者という印象でしたが、映画の彬はとてもクールなキャラクターでしたね。これはどちらがよいというわけではなく、新鮮味があってよかったと思います。
・キャストに関しては、竹内涼真さんはハマリ役でしたが、横浜流星さんは、経営者としては貫禄なさ過ぎてイマイチ。ファンのみなさん、ごめんなさい。
・晋、崇、龍馬の経営者としてのダメさは、それぞれの俳優さんがいい味を出していて、池井戸作品の良さが表れていたと思います。
全301件中、141~160件目を表示