ハケンアニメ!のレビュー・感想・評価
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レビュー
高評価だったので、期待して鑑賞。
これぞ仕事映画🔥
熱い気持ちで仕事に取り組み、徐々に実績と共に周囲の信頼と協力が得ながら、難題に挑んでいく🦊
力の入ったアニメの映像や俳優陣の演技も相まって、力のある映画になってます💪
タイトルから想像がつかないいい映画
辻村深月さんってこんな原作も書けるのかと、
驚き同時に原作がやはりしっかりしているんだなぁと感心して鑑賞出来ました。
ダーク、ブラックと言われるアニメ業界。
これが全てと言わないとは思うが大筋違ってもないのだろう。
そこで働く人たちは好きな事、自分のできる事という特技に支えられ酷使される。
そんな一面もしっかり演出。
新人監督演じる吉岡里帆さんと一発ドカンと当てたカリスマ監督役の中村倫也さん。
この対比がこの映画の軸を支える。
並行して見せるアニメにも妥協はなく、有名声優さん達もこぞって参加。
これでリアリティが増し増しです。
結果どうなるのか、見てのお楽しみとしてスッキリした映画でした。
想像以上に良かった。
面白いと知り合いに聞いて、それでもあんまり期待しないで見たものの
想像を超えて面白かった。
アニメ、オタク文化を実写で描く場合には、
昔から茶化したような表現をされることが多く
それが鼻について実写モノはとくに敬遠しがちだったのだが、
近年はランキングを見てもアニメ映画が席巻しているのをよく目にするし
それを踏まえてかアニメオタク界を茶化すようなことも減ってきた。
これはその流れの最たるもののように思う。
まず主人公の陰キャ解像度が高い。
ちょっと言葉の出ない感じであるとか、
我慢しすぎていざという時に大声になりすぎてしまう感じであるとか、
早口でまくし立ててしまうところであるとか、
人気に対して妙にアンチになってしまうところなど、
リアルな陰の者としての解像度が高いのが良かった。
(吉岡里帆に生まれて陰の道を歩むのはリアリティがあるかと言われれば
素直にごめんなさいと言うしかない。)
次に出てくる声優陣も良かった。
名の知れた人を多く配置して覇権アニメ自体に説得力を持たせていたし、
その先頭に立つのが実際に人気声優であり、
同時にビジュアル面で持て囃されることの多い高野麻里佳であったことも
人気ばかりで実力がないと僻む主人公と噛み合っていて良かった。
(決して高野麻里佳さんが実力が無いと言いたいわけではない。)
展開も良かった。
ひとクセもふたクセもある業界内部の人間に振り回されて大変、という描写は
アニメ業界でなくても経験することだし共感もしやすい。
別世界の人間じゃなく、
あくまで普通に生活している中での苦労あるあるなのが良かった。
そんなにウソっぽくもない。
演出は少し過剰かなと思うところもあったものの、
何もかもうまく行って大団円ということではどうにもウソっぽいと思っていた所に、
うまく劇中アニメ作品を想起させるような展開になっていてうまいなと思った。
ライバルキャラも良かった。
この手の対決では、主人公を立てるためだけに
これでもかと言うくらいライバルキャラが嫌な奴のパターンが多く辟易するが
今作は相手側も全員純粋に頑張っている人間なのが良かった。
なんというかスポーツマンシップがあるというか、勝っても負けてもスッキリする。
そんな人物像になっていたと思う。
とまぁ褒める言葉しか出てこないくらい、この映画はよく出来ていた。
吉岡里帆やるなぁと思ったし、邦画もまだまだ捨てたもんじゃないなと思った。
こういうリアリティとほんの少しの希望を描く作品が、もっと増えてほしいと思う。
知られざるアニメ制作の世界。
こんなに大変なんだ‥というか監督の重要性と仕事量と想像もできないプレッシャー。時代にそぐわない気もするがこれがリアルなのか。今やデジタルだけでパソコンに齧り付いて制作している想像をしていたが、アナログな手書きも組み合わせているんだ。アニメには興味ないが、この世界には興味を持った。
これだから邦画はやめられない
個人評価:4.0
素晴らしくよく出来ていると感じた。邦画的ないい部分がとてもよく出ている。個人的な目線の物語がとても上手い。バクマンほど専門的な制作過程の掘り下げは無いが、作り手の思いの描写が丁寧で分かりやすく、いま現実に放送しているアニメの監督やプロデューサーの思いを想像してしまう構成になっている。
劇中のアニメもしっかりと作り込まれ、本当のアニメ対決の世界観を作り出せている。
作り手に寄り添った物語であり、たくさんアニメを見ている人には、さらに心に刺さる物語と感じた。
視聴率争いが軸なのはおかしい
ハケンアニメという言葉があるんだね。
ある一定期間において一番ディスクが売れたアニメのことを指すらしい。
しかし物語において視聴率争いを2社?二者?で競い合うという設定に違和感を感じる。
確かに追い越せ追い抜けという思いはあるとは思うけど。
本来競い合うものでないものを争わせるという感覚がイマイチズレている気がする。
例えばこれがテレビ局や制作会社の経営者であれば分からなくもない。
それでも視聴率が1%2%で一喜一憂するものでも無いはずだ。
そこが根本的に物語のリアリティを感じさせないのだと思う。
また、2社で描かれているアニメ作品『サウンドバック』と『リデルライト』の内容が全く
分からず、何となく盛り上がりそうなシーンを流してあたかも感動させる感じがどうにも
受け入れがたかった。ある程度ストーリーを組み立てて見せないと、
最終回で無理やり盛り上げさせようとしても視聴者は何のことかわからず
置いてきぼりにさせられた感じが否めない。
また作中無意味に感動させようとするセリフが多用されているが
日常においてそのようなシーンは滅多にあるわけでもないのでしらける。
ただアニメ会社の監督がどのような立ち位置かがわかり見ていてちょっと苦しくなったな。
商品企画をやっていた自分としては自分のアイデアを商品にするまでには色々な
人に説得を試みたり、修正をお願いしたりと、ある意味商品作りの監督という立場でありながら
周りの人に気を遣ってお願いしなければならなかったからだ。
主人公の斎藤監督はまさに新人で他の各部署の人々が先輩であり、修正や複雑なお願いは
頭を下げてお願いする姿は自分のしてきたことと非常に重なり胸が苦しくなる一面もあった。
なのでこの作品においては2社間の視聴率バトルより新人監督がどのように立ち回り、
何を犠牲にして作品を作り上げていくのかということをもっと掘り下げて描いて欲しかった。
なんか安っぽいテレビドラマのスペシャルを見せられている感じがしたなあ。
必要以上に元気の出る作品。
内容は、テレビアニメ業界の同時シーズンのトップ視聴率やトップ人気(覇権・ハケン)を争うアニメ製作者側の仕事映画🎬其々のアニメーションに向き合う姿勢や価値観に違いがあり、すれ違いながらも総合芸術として皆が一丸となる作品作りに一抹の感動を得ることの出来る作品。印象的な言葉は、『あなたがあの子達のお母さん(生みの親)なんですね?!』神原画マン憧れの監督と初めて対峙した場面。この場面で原作では、凄く感動した事で期待していたのですが心情表現が淡白過ぎて思いが伝わらず残念だった事が記憶に残りました。印象的な場面は、やはり行城プロデューサーの影の応援です。あまりに斎藤監督との年齢差が近くて驚いたのと、途中から行城擁護に舵を切る心の機微が伝わりにくかった様に感じました。行城も冷たい表現しながらも温かさが滲み出てるのが残念でなりません。やはりもう少し年齢的厚みが必要だった様な気がします。物語全体としては時代の流れが急激に変わる現代で表現の混雑したオーディエンスの表現は統一性を欠き微妙で難しさを感じました。原作が10年前でそれを考慮すれば多少の違和感の干渉になったやもしれません。兎に角アニメーションという世界のある一つの裏側を表現したという事で、アニメーションに関わらず人の間として一つのモノを作り上げるには好き以上の気持ちが必要なのだ残酷な世界で生き延びるのは困難を極める。その解決方法の一つを見たようで元気の出る素晴らしい作品でした。
覇権
派遣のことかと思ったが勘違い。吉岡里帆への好印象が推進力で軽快なタッチで見られる。視聴率競争だとかマス過ぎる世間の反応はかなり古く、登場人物もデフォルメが効きすぎた感は否めない。劇中劇の多重構造になったはずなのに、肝心のアニメのストーリーはよく分からず、乗り切れなかったところ。隣の少年は救済されたか?
アニメがこんなに多くの人の集団作業であることを認識。吉岡さんは堂...
アニメがこんなに多くの人の集団作業であることを認識。吉岡さんは堂々の主演女優だと思った。瞬発力と集中力もある。柄本さんはかっこいい。脇役も揃ってた。ものを作る現場への愛に溢れてた。ED後のラストシーンがいい。
行城さんが良い感じにズルい
原作は2014年発行、確かに当時はオリジナルアニメが多かった記憶はあるが今は人気原作漫画をどれだけクオリティ高く表現するか、視聴率よりも配信やSNSの時代に移行している。
当時のアニメ業界は露骨に異質でプロフェッショナルな集団、それを束ねるのが監督でありプロデューサーで命を削るよな職業なのかと感服する。
今や働き方改革、コロナ禍での進捗変動があるので製作の仕方は大分変わってはいるのではと思うものの、夢見る世界を作り出す裏側の演出がリアルで先が読めない展開が純粋に楽しかった。
吉岡さんや中村くんの熱演も含め特に行城役の柄本さんのEDロール後のリアクションが個人的に後味が良く激しく同意する、上手くまとめられた脚本に爽快感のある終幕に万歳。
クリエイター必見!
原作は辻村深月さんの小説。
原作は
1.王子監督と有科さんの話
2.斎藤監督と行城の話
3.並澤と宗森の話
とあって3が一番長い。
これをうまく斎藤監督を中心にして映画としてまとめてあげた脚本がまず素晴らしい。
原作から時間が経って、今はBDの売り上げが重視されないとか、覇権という言葉が一般的ではないとか、深夜アニメが主流で視聴率が重視されないとか小さな問題はあるが、この映画の世界ではこうなんだろうと考えれば問題ないと思う。実際のアニメ制作の現場ではエンタメにしにくい。映画はフィクションで楽しむものなのだから。
アニメ制作の現場というと『SHIROBAKOが』あるが、SHIROBAKOは制作進行の目線で進むので、むしろ映画製作として『映画大好きポンポさん』の方が比較しやすいと思う。ポンポさんは実写の映画制作をアニメで表現した映画で、本作とは真逆。
ポンポさんとの最大の違いは本作ではライバルとの対立構造にしたところで、それによって物語に厚みが出たと思う。単純に悪いやつとか、足の引っ張り合いではなく、それぞれの陣営が相手に敬意をもって、発破をかけながら対立しているところもいい。
作中に制作するアニメにも手を抜かず、実質3本分の映画を観たような気分にもさせてもらえる。2022年を代表する邦画の傑作だ。
2022 187本目
面白いというよりは、ざっくりでもアニメの裏側が知れて良かった。実際にはこれ以上に大変だと思うが。アニメにしろ映画にしろ監督や出演者だけではなく色々な工程の人達が1つになり、作品を生み出しているということを改めて思わされた。吉岡さん、いい演技でした
何やら中途半端な映画だった。
結局のところ、斎藤瞳監督が、安定しているという公務員の職を投げ捨てて、アニメ界入りしたのは、なぜだったのでしょうか。
確かに、それらしいシーンは、ありました。「自分のような子供の心にも届くようなアニメを作りたい」と幼い頃に思ったと。
だったら、とうして王子監督と覇権を競う必要があるのでしょうか。
たとえ覇権を取れなかったとしても、自分で得心のいくようなアニメが作れれば、斎藤瞳監督としては、本望だったはずですから。
そして、子供の心に届くようなアニメを作りたくて斯界に飛び込んだのであれば、作品の構成としても、その思いを語る対話シーンなり、モノローグ的なシーンが、あっても然るべきだったのではないかと思います。そして、そこで、斎藤瞳監督がアニメにかける情熱が、ふんだんに語られたはずではないかと…。
そんなこんなで、評論子としては、いわゆる「お仕事映画」としてみても、本作は決して秀逸な出来とは言えないように思います。
(その実は、公務員の世界ではうだつが上がらないので、ひと山当てるために、畑違いのアニメ界に飛び込んだとみるのは、穿ち過ぎ?)
どうもに…あまりスッキリしない一本でした。観終って。評論子には。
<映画のことば>
「俺たちは監督のアタマの中を現実にするために、ここに来ている。」
「モノづくり」が重視されてきた今までは、デザインやサービス、アイディアは、いわゆるハコモノ(製品)の「おまけ」でしかなかったというのが現実だったと思います。
しかし、これからの日本は、世界的に優位のあるアニメなどの知的創造の産物を世界に売っていく「知財立国」を目指すということですが。
それならば、労働条件の面など、その製作現場を担う上記の「ことは」のような人材を大切にしないと成功は覚束ない…そう考えるのは、評論子だけではないと思います。
清々しい一本
ひとつの作品で、どれたけの人が動いているのか、
動かさないといけないのか。
よっぽど強い何か、
魂を突き動かす何か、を持ってないとだめだなー
そして、そんな現場で働いている人たちが
羨ましいなーって思いました。
劇中のアニメ気になりますね。
最後の最後で、綺麗にまとまった感じ。
ドロドロ感なく、爽やかで、なんか
優しくなれる映画でした。
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