ハケンアニメ!のレビュー・感想・評価
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久しぶりに楽しめました
原作を知らないまま吉岡さんが好きで見てみましたが最初から引き込まれるように没入してしまいました。映画業界の裏方の仕組み、様々な仕事が丁寧にさりげなく紹介され、知らない自分でもすっとアニメ業界の一つの作品が出来上がっていくドラマに入り込む事が出来ました。
本作では吉岡さんの可愛さがいい意味で目立つ事なく新人監督として時には悩みながら一人の人間として葛藤しながら成長していく過程に胸を熱くしながら見入ってしまい、あっという間のエンドロールでした。
他の方も多数仰られていましたが自分も明日から仕事、そして家庭で頑張っていこうという気持ちになれました。改めて映画館で映画を見るのはいいなぁと思えました。また映画を観た事で原作を読んでみようかなと思えた初めての映画です。まだ見られてない方は是非、おすすめします。
何かを"愛する"すべての人へ
予告が安っぽそうだけど、面白そうで割と楽しみにしていた本作。吉岡里帆、中村倫也、尾野真千子、柄本佑という華のあるメンツに加えて、アニメを作るお仕事ムービーだという。期待しない要素がない。「大河への道」「五等分の花嫁」と今週もまた楽しみな映画が多いが、公開日には期待値が高い本作をチョイス。さてさて、どんなものを見せてくれるんだい??
こんなにも拍手が送りたくなる映画はそうない。
こんなにも感謝をしたくなる映画はそうない。
こんなにも胸に刺さる映画はそうない。
ありがとう、こんなにも素晴らしい作品を届けてくれて本当にありがとう。最高だった。大袈裟ではなく、私の映画史に残る神作でした。。。
主人公の斎藤(吉岡里帆)は国立大学を卒業し、公務員として勤務していましたが、アニメ会社に就職を決意します。彼女は幼い頃からアニメが大好きだったけど、真面目な両親の教育により勉強ばかりの人生で、親の反対を押し切ってここに来た、というそんなベタな設定ではなく、幼い頃は絵を描くことは好きだったけれどアニメは好きじゃなかったというのです。
しかし、公務員時代にたまたまつけたテレビに映し出されていたアニメに衝撃を受けます。そのアニメをきっかけに「見ている人に魔法をかけるような作品を作りたい」と思った彼女はアニメ会社に就職をし、新人監督としてアニメ制作に勤しんでいくのです。
紙が机に降り注ぐシーンから始まり、斎藤が面接をするシーンから動き出すこの映画。冒頭の掴みはカンペキで、クギズケというものを体感しました。人物を捉えては離して、追いかけるようにグルグルと回っていくカメラワークが最高。ひとつの作品の完成に向かって慌ただしく、忙しなく動いていく制作陣の様子が一気に伝わってくる。こういうのが見たかった、これはもう傑作だ。開始3分でそう思いました。
気合い抜群の妥協を許さない新人監督・斎藤瞳。
作品を売るためには手段を選ばない、瞳を抜擢した柄本佑演じるチーフプロデューサー・行城理。
華やかな容姿とは裏腹に奇抜な言動と行動を行う、中村倫也演じる伝説の天才アニメ監督・王子千晴。
監督を支えながらも引っ張っていく、尾野真千子演じるチーフプロデューサー・有科香屋子。
他にも、古舘寛治、前野朋哉、六角精児、徳井優、工藤阿須加、矢柴俊博などの胃もたれしそうな個性派俳優勢揃い。こんなにも多くの役者を使っているのに、文句なしの配役で本当に楽しませて貰えました。
主人公がアニメ制作に注げる思い、そしてアニメ制作を通じて監督としてだけでなく、人としても成長していく姿を丁寧に見せてくれる吉岡里帆。
その名の通り身振り素振りで王子っぷりを発揮しながらも、支えてやらないと崩れてしまうような弱さを垣間見せてくれる中村倫也。
時に優しく、時に厳しく、人に頭を下げる姿までも美しくて頼れるプロデューサーをちょっとしたシーンの中でも見せてくれる尾野真千子。
そんな3人よりも魅力的なのが柄本佑。
この人、ほんと毎回最高の演技をするよね。
独特なオーラを放ちながら、できる男を最大限見せつける。冷酷そうだけど、実は他の誰よりも監督のことを思っている。カリスマ性を感じさせながら心優しさを見せれるのは柄本佑しかいない。超ハマり役でした。
話の展開は絶妙なスピード感だし、内容は詰め込みすぎてないけど何度見ても楽しめるような要素がいっぱいあって、どこを取っても素晴らしい作品に仕上がっていました。大量の笑えるシーンと美しい伏線回収。最高かよ。この作品ってアニメの映像をどう見せるのかというのが肝になっていくかと思うんですが、そこら辺もよく考えられていて、両者どちらとも制作を通して良さが伝わるし、どちらとも放送してくれないかなと思いました。真剣に見たい。
アニメ制作に火がついた制作陣にテンション爆上がり。それに追い打ちをかけるかのような2作品の最終回。異常なまでに泣いてしまいました。今まで映画で流した涙って、泣けるな〜と思いながらの涙だったのに対し、本作の涙って「え、頬濡れているんだけど」という涙でした。気づいたら泣いている、今までにない感動の仕方。余命10年で過去一泣いたなと思っていたけど、まさかそれを超えるとは。ハンカチ無くて困りました笑 感動と同時に興奮も止まらない。全部見ているわけじゃないのに最終回はまるで今までずっと追いかけてきたファンのように気分が高まりました。
私って、今までこの映画に出会うために映画を見続けていたのかもしれないと思うほどに、笑って泣けて興奮して、面白くて最っ高の作品でした。前を向きたくなる。夢を追いかけたくなる。そんな風に思わせてくれるんですよ。これ以上何を求めるっていうんですか。この映画に携わってくれた全ての人に感謝申し上げます。ありがとう!
語りたいことはまだまだまだあるんですが、それはもう一回映画館で見た時に改めてレビューさせていただきます。愛が凄すぎるが故に、長々と書いてしまいすいません。皆さんもぜひ、最高の映画体験を。
誰かに刺され
新人監督vs人気監督の土曜夕方5時、キー放送二局によるこの現代では無いだろうなと思うゴールデンタイムのテレビオリジナルアニメによって
期待の新人?andやり手プロデューサー
有名作から7年ぶりの監督and中間管理職になり板挟みになる制作進行出身プロデューサー
主な登場人物は四人ですいや他にもいろいろといますが期待の新人監督と言われながらも周りとの歩調が中々取れず、やり手プロデューサーに取材やら宣伝やらに連れ回されて制作に集中出来ない監督
自由奔放にかつて現場から逃げてしまった過去を持ちながら7年ぶりに復活した監督に振りまされるプロデューサーそれぞれに観点の違う見せ方を二つのアニメを作る所はうまく面白いなと素直に思えました。
昨今のアニメ事情もいれた今作はアニメ好きだけじゃなく一般の人にも0から1を作る苦しさ、周りからの視線、それでも伝えるモノ、伝えたいモノはっと言ったアニメに対する思いっというモノはすごく良かったです。
個人的には劇中の作品を本当に見たいと思いました(笑)
劇中の所々にアニメ好きには分かる事、感じる事、ニヤリとする所もあってとても良かったと思います。
なんか仕事やる気出る
アニメを届けるために一生懸命になる姿を見て、いやーこんなに仕事頑張ってないなーと思い、なんか鼓舞されました。クリエイティブな仕事の産みの苦しみはとんでもないんだろうなと思います。こんな風にうまくいくことなんかなかなかないんだろうけど、単純に頑張ってる姿と徐々に良くなるチームワーク、信頼関係と、作品が届いた時の喜びにジーンときました。一生懸命って素敵だな。アニメ見たくなりました。ってかサバクを見たい。劇中とは思えないしっかりした感じ。
俳優陣が豪華。声優陣もバイプレイヤーたちも。上手い人たちが集まると安心してみられる。みんな結構ハマり役でかなり良かったけど、柄本さんがカッコええな。いいオーラでてました。さすが。
唯一、土砂降りで傘もささずにこけるっていう演出はもういい加減やめてほしい。なんか冷める。
ハケンって、覇権?
激アツ お仕事ムービー
挿入アニメがとても良い
なかなか面白かった
映画を見た誰かに刺さったのかな?そのためにはまず届かないと・・・
映画を見た誰かに刺さったのかな(もとは吉岡里穂演じる新人監督の言葉)
そのためにはまず届かないと(もとは柄本佑演じるプロデューサーの言葉)
アニメ業界を舞台にした実写作品です。
新人女性アニメ監督と彼女が憧れる伝説の監督との対決を描いた作品です。
うんまあ、悪くはないんですけどね・・
・土曜夕方5時のからのアニメ対決って、実際はアニメドラえもんが金曜夜から移って惨憺たる数字の枠でしょ。その時間帯のアニメに世間が熱中するとは思えない。
・前週の視聴率結果が出る月曜から今週放映の土曜日までの間に作品一から作り直す時間があるんですかねえ?
・そもそも、良い作品作りにこだわる監督が望む製作環境ではないですし、労働基準法無視した超ブラックな世界ですよね。
とまあ、ケチつければつけられるんですけど、出演者は吉岡をはじめいいですね。特に柄本。
公開初日に見ましたが残念ながらお客さんは少なかったです。
アニメだけしか見ないアニオタさんからは実写作品として選択の対象外だったのでしょう。
アニメを見ないお客さんからはアニメ作品として同じく選択の対象外だったのでしょう。
プロデューサーの言葉を借りれば、届いていないようです。
映画を見た(数少ない)誰かに刺さってはいるようですが。
クリエイターにおすすめの映画!
誰かに「刺さる」仕事は尊い。
『派遣』アニメではなく『覇権』アニメですね。
前者だと思って危うくスルーしそうになりましたが、ストーリーを読んで(刺さるな、これ)と思ったので、観に行きました。
無事、刺さりました。
アニメの作り手側に焦点を当てた、働く人ムービーの一つですが、全ての仕事人に刺さる映画だと思います。
才能や発言力や人脈を持っている人達を、どう束ねるか。
意見の相違がある人と、どううまくやっていくか。
時には綺麗ごとばかりではなく、それってやる意味あるの?と思うようなことでも、率先してやっていく。
精魂込めた商品を手に取ってもらうために。まずは人の目に触れることが必要なので。
非常に勉強になりました。
なお、キャストさんについては、今年公開の邦画の中でもベストの部類だと思います。
個人的に吉岡里帆さんの演技が非常に好ましかったです。役所上がりの頑固なアニメ監督。燃料のエクレアを求めてコージーコー◯ーに激突する場面。求めてた味と違うと泣く場面。彼女のおかげですごくキャラが活き活きしていたと思います。
対して、何考えているんだか分からない万年スーツ男のPに、柄本佑氏。
真夜中乙女戦争の時も感じましたが、演技は完全に親父さんを超えたと思ってます。引き出しいくつ持ってんだ、この人。
柄本佑さんに、美味しいところ全部持っていかれました
私は仕事が好きです。
もちろん、ただの会社員なので、プロのスポーツ選手や棋士であるとか、弁護士やその他の◯◯士などのような専門的知識や資格があるわけではないので、NHKの『プロフェッショナルの流儀』からのオファーはありません(当たり前だ❗️)。
それでも、小さなプロジェクトを成功させたり、ルーティンの仕事における工夫によって、職場の仲間が少し楽になって喜んだりしてるのを見るのが好きだし、またお役に立ちたいと思って、他部署の仕事も意外と頑張ったりします。
この映画も〝お仕事〟の話として、とても楽しく勉強させていただきました。
映画やアニメ制作ほどクリエイティブではない(不特定多数への影響力という意味で)としても、ひとつの組織がひとつの目的に向かって何かしらを達成する過程には、似通ったものがあります。
①リーダー(監督)の熱量と動機に説得力がある
②ベテランや特殊技能を持つ曲者のやる気を引き出す
(仕方ねぇな、俺がやらなきゃうまくいくものもうまくいかなくなるんだろう?やるしかないよな)
③ 組織の決定に関わるキーマン(柄本佑さん❗️ハマり過ぎ‼️)の協力を取り付ける
私にとっては、覇権アニメではなく、最高の仕事アニメでした。
当て書きみたいなキャストに大興奮
辻村深月さんの小説を映画化した作品。試写会で観るつもりだったが残念ながら外れてしまい、取らぬたぬきのなんとやらで原作だけ先読みした(^_^;)。
原作を読みながら映画のキャストがチラチラ浮かんできて、思わず「当て書きですか?」って言うくらいピッタリだった(特に王子役の中村倫也さん)。今度は映画を観ながら原作のあのシーン、このシーンが蘇ってくる。
本作はテレビアニメ界を舞台にした“お仕事映画”で、“ハケン”とは覇権を指す。単に視聴率を競うものではなく、円盤や関連グッズも含めた売り上げでトップに立つことを目指す。そんな内容なので、実際の制作現場を垣間見ることができる。みんな熱い。
何よりの収穫は作中作であるアニメ『サウンドバック 奏の石』と、『運命戦線リデルライト』が観られたことだ。もうね、これだけで大満足。
※エンドロール終了後、おまけ映像あり。席を立つのはまだ早い。
吉岡里帆V字回復
めちゃくちゃ刺さった。王子監督の『リデルライト』の最終話で感動し、斎藤監督の『サウンドバック』の最終話でも体が熱くなり、本編のラストでは、完全に泣いてしまった。明日からどんどん人に勧めないと。
コミカル業界物だと思っていて、完全にノーマークだった。最初の5分で、お気楽鑑賞から座り直しての真剣鑑賞にギアチェンジ。アニメ制作現場をリアルな臨場感で見れて、ワクワク感が止まらない。絵コンテから始まり、下書き、作画、ラフな映像でのアフレコ。細部まで見落としてなるものかと、目をかっ開いて海馬に刷り込んだ。
とにかくエモい。作中アニメもそうだし、セリフがバンバン刺さる。王子監督がアニメから受けた影響を観客に叩きつけるように吐露するシーンがあるんだけど、これがすごいの。「童貞」という言葉を使って、自分の内面を素っ裸にさらけ出して訴えかけるから、この監督の作品を見てみたい衝動に駆られる。
監督をバックアップするプロデューサー役の柄本佑と尾野真千子がよかったよね。新人監督をサポートする行城は、とにかくクールで感情をあらわにしない。対して、有料は熱量と圧がすごい。王子監督へのパンチは助走付きのフルスイングでお見事。
吉岡里帆は、黒歴史となる作品に出演してしまう不運を持っているが、今回はお色気を封印して見事なV字回復。よかったね。
追記
原作も読みたくなり、早速購入。100ページあたりで王子監督の熱い独白を目にしてたまらず、予約をして2度目の鑑賞へGo
「最後のセリフはお任せします」斎藤監督が群野葵にクライマックスの演技を委ねたところでMAX感動。目をウルウルさせながら2作品の最終話を細部まで見ることができた。やはり届くラストだよな。
公開された瞬間、作品は受け手のものになる。この『ハケンアニメ!』を自分の宝物にします。
さあ‼️心に刺され‼️そして、どんなに苦しくても‼️生き抜け‼️
思ってたよりしんどい
2022年劇場鑑賞117本目。
アニメ製作を描いた作品といえばアニメでアニメ製作を描いたSHIROBAKOが有名で、そちらもTV版劇場版ともに鑑賞済み。あちらは完成できるかどうかというところを描いていたのでしんどさもありますが、喜びも感じる事ができました。それに比べるとこの作品は元公務員の新人美人監督と、10年前に伝説のアニメを作った監督がハケン、つまり今期視聴率1位アニメを作るというものなのでどちらかは負けるわけです。
それだって1クールに50作品新作が放送される中で2位でも十分すごいはずですが、それさえも残念な結果のように描かれる時点でこの作品のアニメ作りからは「気軽に見てネットでコメントしてるけど、作る方はこんな大変なんだよ」というメッセージしか伝わってこず、最近仕事でしんどい思いをしている自分からするとなおさら「しんどいなぁ・・・」という辛さしかありませんでした。
後劇中で作られているアニメ、片方は「面白そう」と思ったし、なんなら最終回ちょっと泣きそうになったくらいだったのですが、もう片方のアニメが全然面白そうじゃなくて、最終回のシーンでも「うーん」っていう感じだったのは自分だけでしょうか。
明日の活力になる傑作
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