「ハケンは覇権であって、派遣ではない」ハケンアニメ! シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
ハケンは覇権であって、派遣ではない
てっきり業界のブラックな内幕ものかと思ったら、マジで胸アツのお仕事ドラマでした。最初は、主人公の新人監督がイケてなく空回りな感じが、段々と周囲の人たちとの関わりから仕事の本質が分かっていくのは気持ちよく、観客も一緒に成長して行く感じです。凄まじい重圧と執念の狭間にのたうち回るクリエイターと、それを実現させようとするプロデューサーやスタッフの情熱と心意気に、分かっていてもジーンときます。劇中劇のアニメ作品もしっかり作風を分けて作ってあり、吉野監督のクオリティへのこだわり振りは、まさに劇中の二人の監督みたいでアッパレです。役者では、主人公の成長を眼力で表現した吉岡里帆にグッときました。中村倫也の緩急つけた演技もいい感じです。プロデューサー役の柄本佑は、場をさらってしまう美味しい役どころでしたね。
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